アップデート後が常に最良とは限らないっ!
「って事でただいまー」
「たでぇま」
「帰ったのじゃー」
『『·····誰?』』
キャラ変可能になった姉貴を連れ帰って帰ってくると、なぜか露骨に警戒されてしまった。
今いるなかよし組はフィーロ君、グラちゃん、ウナちゃん、ミカちゃん、リリア、アヤメとミナタの7名だけど、寝てるミカちゃん以外全員めっちゃ警戒して攻撃できる準備をしていた。
ちなみにアルムちゃんはタマヤンさんとホンタさんと商談中でお店の方に居るからここには居ない。
「えっ!?ひどい、数時間で私の顔を忘れちゃうなんてぇ·····」
「いや姉貴の顔が変わったのが原因でしょ!!」
「明らかにそれが原因じゃな」
「·····あっそういやそっかぁ!!えーと、キャラチェンは····· よいしょー!!」
チュインッ
「っと、これで見覚えあるかな?」
「·····ソフィちゃん?また何かやらかした?」
「いいいいや、やらかしたわけじゃなくて、姉貴は」
「私から説明するからいいよん、ほらフィーロたんも呆れた顔しないで説明聞きなよ」
って訳で、私の口からではなく姉貴の口からなぜこうなったのかという経緯がなかよし組のみんなに伝えられた。
◇
「ソフィちゃーん?」
「ワタシワルクナイ」
そして結局私のせいになった。
まぁこうなる事は予想してたから別にいいけど。
「ホノカさんってマジで魔族だったんだなァ····· ちなみに強いのか?」
「おっリリアたんナイス質問、結構ガチで強いよん、パワーと威厳以外だと全部エヴィリンに勝ってるからね!姉に勝る妹などいない!正にソレだよ」
「へぇ、一回戦ってみてぇ·····」
「また後でね~」
「そういや姉貴、前の体の方が強いって言ったけどどれくらい?」
「んー、サトミンいるっしょ?アレと同等くらいの魔法は使えるかな?身体能力はエヴィリンの1/3くらい?でも武術はマスターしたからパワー型のエヴィリンと同じくらいやれると思うけど」
「うわつっよ·····」
「それに転移魔法の応用で陽電子加速砲撃とか核融合反応とかも起こせるよん、あとは山を成層圏まで飛ばして落としたりとかもね」
「うっっっわ····· 魔族戦争の時、姉貴に戦う気無くて良かったわ····· 確実にこの星が滅んでたわ」
校長先生はぶっちゃけ言ってこの世界で5本の指に入るほどの魔法の使い手で、下手したら世界最強と言っても過言じゃないくらいには魔法を扱える。
そんな校長先生と同じくらいってなると、相当えっぐい強さだろう。
それに身体能力がエビちゃんの1/3とか言ってるけど、エビちゃんの身体能力は下手なドラゴンなんかよりもはるかに高い。
エビちゃんは古龍種とか若き竜王とかそういうのと比較される次元の存在だから、その1/3というと普通にドラゴン級の実力はあるって事になる。
更にそこへ武術を一応極めてるとなるとその実力は一気に跳ね上がる。
なんか武術は古の魔族の技術で思考に直接インプットして覚えたっぽいけど、それでも実力は桁違いに高い。
しかも一番得意と言っている転移魔法を使わずにだ。
その転移魔法も、物質を転送して重ね合わせて強制核融合を引き起こしたり、山を空から落としたりとか規格外の規模だ。
·····ハッキリ言って、姉貴ひとりで無双できるくらい強い。
そりゃ文武両道かつ、武は圧倒的な力と武術が組み合わされたとんでもない強さで、文は古代の魔族たちの技術から養われて現代を超えるような知識も一部持ち合わせていて、魔法も古の魔族たちが解析し極限まで効率化された魔法を使えるのだから当然だ。
「姉貴やべぇ·····」
「そりゃ姉貴ですから!」
答えになってないし·····
◇
だが、最強となった姉貴にも致命的な欠点ができていた。
「うっうっ····· もう保母さんできない·····」
「あーおもしろ、まっさか旧姉貴になるとフェニカとフロウから嫌われるなんてマジで面白いわぁ」
姉貴は旧姉貴の体でいつも通りフェニカとフロウの元に向かったら、知らない人が来てビックリした2人が大泣きして逃げ回り、フロウにはガラガラでボッコボコに殴られるわフェニカには反転させられて地面と天井に叩き付けられるわでひっどい目に会い、泣き崩れて部屋の隅で割とガチで落ち込む羽目になったのだ。
·····まぁそりゃ知らない顔の女がニヤニヤしながら近づいて来たら怖いよね。
しかもフロウに関しては母親そっくりだけどなんか違う変な人が近付いて来たんだから泣くにきまってるじゃん。
「まぁ現姉貴の体だったら大丈夫なんだし良いでしょ別に」
「むぐぅ·····」
そして子供大好きな姉貴にとって、妹たちの娘に嫌われるのは相当ショックだったようで、しばらく立ち直れそうになかった。
·····そんで、こっちもしばらくはダメそうだった。
「姉上、きっと大丈夫なのじゃ、フロウもびっくりしただけで何度も顔を合わせればきっと顔を覚えて懐いてくれるのじゃ」
「ホント·····?」
「うむ、姉上は世界にたった一人のワシの姉上じゃからな!どんな赤子でもすぐに大人気なのじゃ!」
ウルトラシスコンのエビちゃんは、もうキャラ崩壊しそうなくらい姉貴にずっとべったりくっついていてデレデレしてるのだ。
前に姉貴が生きていたと知った時は1週間以上もうデレッデレだったし姉貴にあーんしてもらったりネコみたいに姉貴が座ったら膝に頭を乗っけて撫でてもらったりと、見てるこっちが恥ずかしいくらい姉貴にべっとりくっついていた。
そして今回は中身だけじゃなくガワまで戻ったのだから、もう前のようなエビちゃんは二度と戻ってこないかもしれない。
そのくらい姉貴にべったりくっついていたし、なんとか元気づけようと頑張っていた。
「ほれフロウ!ワシの姉上じゃぞ~?」
「んにゃあぁぁぁぁあああっ!うにぃぃいいいいっ!!」
ガラガラガラガラガラガラッ!
ぽこぽこぽこぽこぽこぽこっ!
「痛っ、いててっ、結構痛いっ」
「なぜじゃ!?フロウ、お主の姉上じゃぞ!?」
「叔母でしょ」
「オバっ·····」
だが善意は時に牙を剥く。
姉貴はエビちゃんに連れてこられたフロウに嫌がられてポカポカ殴られ、更に私からの援護射撃がクリーンヒットして更に凹んでいた。
ちなみにフェニカはそんなことは気にせずドーナツ型のクッションに頭を突っ込んで、抜けなくなってもがいてる。
·····ん?
「·····ってフェニカ!?ちょ、何やってんの!?」
私はクッションが抜けなくなってジタバタしてるフェニカを微笑ましく見守っていたが、よくよく見たら非常事態だった。
「よっと!、大丈夫?まったくもー、一瞬でも目を離すととんでもない事するんだから·····」
「きゃっきゃっ」
「·····可愛いから許すけど、危ない事はしちゃメッ!だよ?」
「ふにゃー!」
\ぼふっ/
「へぶちっ!?」
ドーナツ型クッションが首にハマってライオンみたいになってるフェニカを抱え上げ、頭からクッションを引き抜いた私は、流石に可愛かったけどフェニカにちょっと怒った。
だが怒られるなんていう概念をまだ理解できないフェニカは、自分の首にはまっていたクッションを掴むと振り回し、私の目にクッションをブチ当てて、私が変な声を出した事に大喜びしていた。
「まったくヤンチャなんだから·····」
「フェニカちゃぁぁぁあああああん····· おねえちゃんだよぉぉぉぉ·····」
「ふえ·····?へにゃあぁぁぁああああっ!!!うにゃあぁぁぁぁああああっ!」
「·····姉貴、とりあえず現姉貴に戻って?」
「もうむりぃ····· 戻るわ·····」
「じゃが姉上····· あぁ、戻ったのじゃ·····」
だが姉貴はそんなご機嫌なフェニカをも一瞬で泣かせ、一度気に入ったら絶対に離さないはずのクッションを投げさせるくらいには嫌われていた。
それが姉貴のハートにトドメを刺し、姉貴は現姉貴の、私の姉貴の体に戻ったのだった。
ちなみに姉貴はこのあと懲りずにハーフ状態で娘っ子たちに会ってみたら好きでも嫌いでもない知らない人くらいな扱いを受けていてそれはそれでショックを受けて、あきらめて日本へ帰って行った。
名前:藤石 ホモカ
ひと言コメント
「赤ちゃんズと遊ぶときは穂乃花にしよ····· 流石の私でもショックだわ·····」
名前:ソフィ・シュテイン
ひと言コメント
「ライオンフェニカ、可愛かったなぁ····· 引っこ抜く時にほっぺたがムニィってなったのも可愛かったし····· あぁマジで私の娘可愛すぎるって·····」
名前:エビちゃん
ひと言コメント
「やっぱり姉上は姉上なのじゃ、·····転生前のワシ、こんなに姉上っ子じゃったっけ?まぁいいのじゃ、姉上とラクトが居ればそれでいいのじゃ」




