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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第六章 TS賢者は母になるっ!
659/679

シュテイン家の平凡な日常っ!


\ドタドタドタバタバタバタ/


「こらぁー!待つのじゃー!あっそっちは!」



「あにゃー!!」


「頑張れ頑張れフェニカ、ほらがんばッ!!\ドスッ!!/ッテラァァァアアアアアアァァイッ!!!??」


「うわっ!?すまんかったのじゃ、これフロウ!その壁は刺していい壁ではないと何度言えばわかるのじゃ!ったく、すまんかったのぅ」


「·····だ」


「だ?」


「誰が壁じゃゴルァー!!!」

「いや壁じゃろ!!」

「お前がな」


「「あぁん!?」」



 ディメンションルームのリビングの一角に作られた、柔らかいクッションで覆われた赤ちゃん専用スペースで、2人の赤ちゃんと2人の母親が何やらワチャワチャしていた。


 どうやら暴走はいはい機関車のフロウの突撃をソフィが背中に喰らってしまったようだ。


 ちなみに最近フロウは猛烈に動き始めていて、フェニカもへたっぴだがはいはいをし始めるようになってきて、今日もはいはいの練習をさせていたらフロウに突撃されてしまった感じだ。



「まーたやってるわ····· まったく、飽きないわよねあの2人も」

「だねぇ····· わたしたちはこっちで大人しく遊んでようね、ね~アレキ?」


「·····平和じゃないけど平和だなぁ」



 その一方では、赤ちゃん2人とその母親2人が優雅にお茶を楽しんでいた。


 激しく遊びまわっている方が女子でこっちで大人しくしている方が男子なのだから衝撃的だ、やはり親からの遺伝という物はバカにできないのだろう。



「いっててて····· 最近ツノの尖りヤバくなってない?大丈夫?·····ってまたカバー付けてないじゃん!」


「もう輪ゴム程度じゃと外すの止められんのじゃが、ガムテープで巻くとすんごい嫌がるのじゃ····· それにこれ以上輪ゴムの強度を上げるとツノの形が変になるからあんま強く出来ぬし····· そのせいでラクトもしょっちゅう刺されておるのじゃ····· お主ら兄妹は何かフロウに刺されやすい何か出しておらぬか?」


「でとらんわっ!だってイデアは刺されてないし!」



「あぅ?ふにゃー!」

「へにはー!!むまー!!」


「·····ちょっとまって、いまフロウがフェニカって言わなかった?」

「う、うむ、言ったような気がするのじゃ·····」



 そんで私とエビちゃんが口喧嘩をしようとしていると、突然フェニカと絡んで遊んでいたフロウが『フェニカ』という言葉を発したような気がした。



「え、エビちゃん、フロウっていまどのくらい喋れるの?」

「前にママ的な事は言っておったが、確証はないのじゃ·····」

「まじか····· いやでも、あり得るんじゃない?」


「どうしたの?」


「あっウナちゃん、いまフロウがフェニカの事を名前で呼んだっぽくて騒いでたところ!」

「うむ!フェニカ、録音するからもう一度頼むのじゃ、ほれもう一度!」


「きゃっきゃっ」

「ふにゃー!!まぅー!!うーっ!!」



 エビちゃんはマギスマホをポケットから取り出すとカメラモードにして撮影を始めたが、2人はじゃれ合って何やらワチャワチャしているだけで名前を呼ぼうとはしなかった。



「·····仲が良いんだね2人とも」


「まだ友達っていう意識はなさそうかなぁ····· なんか気になるヤツが居るって感じで絡んでるんだとおもうけど·····」

「じゃが確実に他の子とフェニカは見分けておるよな?なぜかフェニカにばかり絡むからのぅ·····」



 赤ちゃんは普通は1才くらいだと他の赤ちゃんに興味を示す事は無いようだが、なぜかこの2人はよく絡んで遊んでいる。

 この2人は例外的な存在なのかもとは思うけど、フロウは明らかに他の赤ちゃんとフェニカを見分けて近付きに行っているのでかなり高い認知能力があるんじゃないかと予想してたりする。


 その証拠に、フロウはアレキやトウマと一緒に居ると一人でオモチャで遊びだすため、フェニカを認識しているのは確実だろう。


 そして、もしかしたらフロウの頭の中ではすでに『よく絡むアイツ=フェニカ』という認識ができているのかもしれない。



「ほれフロウ、ワシじゃそ~?ママじゃぞ~?ママとよんでも良いのじゃぞ~?」


「やー」


「·····」

「ぶっふぉっw 拒否されてやんのwww ねぇどんな気持ち?どんな気持····· 気絶してる·····」



 なんて考えてる間にエビちゃんはフロウに近付いてママと呼ぶように催促したが、偶然かもしれないがなんとフロウは拒絶してしかも嫌と喋ったのだ。


 愛する我が子に拒絶されたエビちゃんは一瞬で魂が引っこ抜けて死んだようにぶっ倒れて真っ白になって燃え尽きてしまった。

 それを見て私は爆笑していたが、気絶しているのを見て笑いが止まってしまった。



「我が子に拒絶されたらショックを受けるなんて当然よ、オモチャにされる前に柵の外にエビちゃんを出しておいた方がいいんじゃないかしら?」


「あっ確かに、フロウ~?ちょ~っとママ借りていくね~?」



 なんかすでにエビちゃんがガラガラで角を殴られてたので、私はエビちゃんを回収しようとしてフェニカとフロウに話しかけた·····



「あぅ?うー!ばーば!!」


「ばッ!?!?!?!?!?!?」

\ばったーんっ!!/


 だが、フロウは私の方を指さし、よりにもよって『ばーば』と、叔母さんと呼んできたのだ。

 いや何も間違ってないけど、父親の妹だから戸籍上は叔母で間違いないけど、弱冠17歳でオバサンと呼ばれた私は即死し、エビちゃんと一緒に床にぶっ倒れて真っ白に燃え尽きたのだった。


 ついでに2人ともフロウにガラガラオモチャでぶん殴られてフェニカに上をはいはいで歩き回られたのだった。





\がぶっ!!/

「うぅ····· はっ!?いでででっ!噛まないでっ!ってエビかよっ!」


「はぎゅぅっ」



 腕に鋭い痛みを感じて目が覚めると、腕を誰かに噛まれていた。


 最近フロウもフェニカも歯が生え始めてなんでもかんでも嚙み始める時期になって今回もソレだろうと思ったが、腕に噛みついていたのはエビだった。


 そんなエビを蹴っ飛ばして起き上がると、フェニカとフロウはクッションの上で仲良く2人一緒に寝ていた。



「うわ可愛い·····」


「おはようソフィちゃん」


「ん?あーおはよ····· ってどうしたのそんな変な笑み浮かべて·····」



 すやすやと仲良く眠る娘を見てニヤニヤしていると、なんか、こう、すんごく気持ち悪い生暖かい笑みを浮かべたフィーロ君が近寄ってきた。



「よく寝てたね、ぐっすり眠れた?」


「ま、まぁ一応····· んで、どうしたのそんなニヤニヤして·····」


「いやぁ、フェニカとフロウ可愛いなって思ってね、親子で全く同じ姿勢で寝てるなんて見ててすごくかわいかったよ?写真撮ってるんだけど見てみる?」



 そういうと、フィーロ君はスマホの画面を見せてきた。


 画面には2人でくっついて眠るフェニカとフロウと、私とエビちゃんが一枚の写真の中に納まっていた。



「·····消して?」


「ヤダ」



 ·····どうやら私とエビちゃんもさっきまで娘と全く同じ姿勢で寝ていたらしく、証拠写真までバッチリ撮影されてしまっていた。


 他の人が見たら微笑ましい光景かもしれないけど、写された本人としては死ぬほど恥ずかしい。


 マジで死にたいくらい恥ずかしい。



 その後、目覚めたエビちゃんは床で顔を抑えてうずくまってフロウにべしべし叩かれる私を見て爆笑し、あの写真を見せられて私と全く同じ姿勢をとって恥ずかしくて転げまわる羽目になったのだった。


 なおこの写真は既に家族全員に拡散されており、私は姉貴に、エビちゃんはお兄ちゃんに散々ネタにされて1週間ずっと恥ずか死しつづけたのだった。




名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「うぐぅ····· でも2人が可愛いから別に良いけど····· むむぐぅ·····」


名前:エビちゃん

ひと言コメント

「·····死にたいのじゃ」


名前:フィーロ

ひと言コメント

「あー面白かった、これ壁紙にしよっと」


名前:グラちゃん

ひと言コメント

「フィーロも中々鬼畜よね、同情するわ」


名前:ウナちゃん

ひと言コメント

「·····前にわたしとグラちゃんも似たような写真撮られたからあんま笑えないかも」


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