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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第六章 TS賢者は母になるっ!
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叡智とクレイジーは神一重っ!


 プシュゥゥゥゥゥウウ·····


 チンッ


 ウィィィィイイイン·····



「よし到着だ、さぁこっちへ来たまえ」


「こ、怖かった·····」



 戦術核(比喩)と戦術核(本物)と大統領とSPの3人と1個は、アメリカ国防総省ヘキサゴンの中央にある売店に偽装された地下施設へのエレベーターを降下し、目的地へと到着した。

 でも私は隣にマジの危険物があってエレベーターが降下するか核が投下されるかどっちかわからず混乱してビビりまくっていてそれどころじゃなかった。


 やっぱり核は抑止力には適任なのかもしれないと私は思った。


 まぁでもフットボールくんは大統領と一緒に先に出て行ったので、私はビビりながらもエレベーターの外へと出ていった。



「って、すご·····」


「ようこそヘキサゴン(六角形)の裏側、超能力者関連機関本部『ヘキサグラム(六芒星)』へ」



 そこに広がっていたのは、この星の全ての超能力者を管理する最高機関『ヘキサグラム』と呼ばれる特務機関の本部だった。


 内部は上から見ると丁度六芒星のような形になっており、エレベーターを出てすぐの場所はちょうど真上にあるヘキサゴンと全く同じ大きさになっており、情報センターや指令室などが色々存在している。

 そして六芒星の出っ張りの部分には、居住区や訓練室、倉庫、レストラン、トレーニングジム、挙句の果てには映画館なんかもあるとんでもなく巨大な地下施設となっている。


 そして今日の私の目的も、このヘキサグラムにあったのだ。



「アポ無しで来たという事は何か重大な事があるのだろう?」


「まぁそんなところですね、おじゃましまーす」



 でもその前に、私は個室へと案内されて大人しくその中に入った。


 その個室の中は超機密な話しをするためなのか防音や盗聴防止などの設備でガッチガチになっており、入っただけでもうなんかヤバい気配がプンプン漂っていた。



「さぁ座ってくれ、じっくり話し合おうじゃないか」


「まぁすぐに終わるんでそこまでガッツリじゃなくても大丈夫ですよ、ちょっと武器をお借りしたくてきただけなんで」


「·····武器?何に使うんだ」


「一応私がこの世界とは異なる世界から来た事は知っていますよね?」


「あぁ、だがそちらの世界には魔法があるのだろう?だったら此方の世界の武器は必要ないんじゃないか?」


「それがちょっと厄介な事になっててですね····· どうしてもこっちの世界で作られた銃と銃弾が必要なんです」



 そして私は大統領に異世界で発生している面倒な出来事を報告した。


 まぁ詳しくは言わなかったけど、魔法などが一切効かない敵が現れて、こっちの世界の道具じゃないと倒すことは困難と伝えた感じだった。



「·····なるほど、不思議な世界だな」


「そうなんですよ、それで、銃は貸してもらえないでしょうか?」


「だからここに来たという訳か、だがヘキサグラムは貸し武器屋でも傭兵紹介所でも武器庫でもないのはわかっているよな?」


「いやー、武器を融通してくれそうなの何処かなぁ····· って考えたらここしか無くて····· でも異世界の技術とか魔法とか興味あるんでしょう?だから取り引きしません?私は魔法の技術や魔法についてを詳しくそちらに教えて、更に魔法の研究が可能になる特殊な道具を渡します、その代わりそちらはここで保管している銃を何丁かと弾丸もデカい恐竜を狩れるくらいの量を提供してくれません?」


「·····そう来たか、確かに我々アメリカもロシアも中国も昨今の日本の魔法研究にはまだ追いつけていない、そこで君が魔法の研究を進めやすくなるであろう道具や技術を提供してくれるのであれば我々としても非常にありがたい、そしてその対価はいくらでも作れる銃と弾丸のみ、最高の好条件と言わざるを得ないな」



 そんで何故来たかを·····アメリカの軍の本拠地にアポなし突撃して銃を貸してくれという意図を伝えると、大統領も流石にちょっと険しい態度になってしまった。


 だが想定内、私は交換条件に魔法や魔力を扱えるようになる魔力を生み出し続け疑似的に魔力がある世界を再現できる機能が組み込まれた私が生み出した疑似魔導永久機関『叡智の結晶』と、魔法を発動できる魔道具数個と、魔法を扱うのに必要なデータが詰まったUSBメモリをアメリカに贈与するという手段を使ったのだ。


 ちなみにそれらは既に日本には贈与済みかつアメリカに渡す許可も得てて、日本は昔から魔力が比較的多い場所だったので陰陽師とかで魔力を使う手段はあり、それの研究が進んでいた事もあって世界トップの魔法研究の聖地となっている。

 日本にあげたのは地元贔屓でかなり高レベルで一般人でも魔法を使えるようになるくらいの代物とアメリカより奥深くまで書かれたUSBを贈与している。


 そんな日本を見て、世界中の名だたる国がそれを羨ましがっていたのだ。



 そこに日本からとんでもない核兵器の如き超能力者が来て、魔法の研究が捗るモノをプレゼントしちゃうよっ☆ と言って、しかも対価はアメリカ国内であればすぐに製造できるただの銃だと言うのだ。


 だがあまりにも美味すぎる話故に、大統領は悩んでしまっていた。



「貸してもらえませんか?·····魔導金属のミスリル・オリハルコン・アダマンタイトのサンプルも付けるんで、ちょっと対物ライフルを借りたいだけなんでいいですか·····?」


「わかったこっちの負けだ、このままだと神様を連れてきそうな勢いだ」



 あの、私神様ですけど·····


 まぁ言わずが神仏、あえて言わないのが神様だろう。



「ありがとうございますっ!んじゃこれが約束の品です」


 ゴトッ!


「·····用意周到なんだな、というかどこから出したんだ」


「インベントリですけど?」


「oh... Crazy...」



 誰が狂人じゃいっ!


 私はツッコミしかけたがぐっと押しとどめ、大統領直々に案内されてヘキサグラムの武器庫兼射撃訓練場へと向かったのだった。





 ダァンッ!!



「おぉ、凄い音·····」


「だな、あの銃は軍が開発した長距離狙撃用の情報技術を組み込んだ最新鋭の狙撃銃だ、2km先のハエも打ち抜ける」


「すご····· でもこれじゃない·····」


「そうか····· 流石に我が国の軍でもT-RexやGODZILLAを想定して作った武器は無いからな」



 射撃場にやってきた私は、銃の免許なしで好き勝手に銃を撃たせてもらっていた。


 今使っているのはアメリカ軍が絶賛開発中だというハイテク狙撃銃で、なんか、こう、色々凄くて狙いが付けやすい機能が備わっているらしい。



「なんか他にありません?アホみたいな武器」


「アホみたいな武器か?·····これなんてどうだ」


「うわっ!?ヘルメット銃の実物!?いや流石にそれはちょっと·····」


「いい感じにクレイジーだよなコレ、じゃあ隣のもっとクレイジーなの使うか?」


「えっ、なんですかそのファッキンクレイジーな素敵なシロモノは!?」



 だがテクノロジーじゃ魔物は打ち破れない。


 そしてヘルメット銃の隣にあったアホみたいな武器こそ、私が求めていたクレイジーな武器だった。



「重ッ!?っとすまない、アメリカ軍のどっかのアホが作った代物でな、完成はしたんだがあまりにも重すぎる上に、人間には到底扱えないシロモノだったからここで保管されてたんだが····· 威力はナンバーワンだ」


「ひ、ひえぇ····· もう弾丸じゃない·····」



 その銃は、もはや大砲と呼ぶにふさわしい狂ったサイズをした狙撃銃だった。


 その銃の口径は驚異の30mm、銃弾を超えたもはや機関砲用の砲弾と呼ぶにふさわしいその弾丸は私が得意とする撃滅魔法『サンダーボルト・アヴェンジャー』の元となった『GAU-8 Avenger』にも使われる超高威力弾を装填できる狂った銃だ。


 実はこのようなコンセプトで作られた銃は実在し、Thunder.50というハンドガンのクセに単発式だが対物ライフル用の12.7mm弾を発射できる狂った銃があるのだ。



 この狙撃銃も、きっとそんな素敵なコンセプトで生み出された人が撃つという一番大事な要素を忘れてしまったとんでもない絶対に実戦で使えないであろう漢の浪漫が詰まった武器だ。



 きっと人が撃ったら発砲音で鼓膜は破裂、反動で吹っ飛んできた銃にぶつかって即死するであろう恐ろしい代物だ。

 そして何より素敵なのが見た目が死ぬほどゴツいPTRDのようなシンプルなデザインの狙撃銃と呼べるギリギリのデザインな事だろう。


 何を思ったのかコレの開発者は人が引き金を引いて撃つことを前提として作られているため、支えとなる二脚しかついておらず、その反動を全て狙撃者が受け止める必要がある頭がおかしいデザインだ。



 まさにクレイジー、しかし私はこのクレイジーさを求めてアメリカまでやって来たのだ。



「撃って大丈夫ですか?」


「·····死ぬなよ?」


「大丈夫ですよ、私は死んでも平気なので」


「わかった、だが我々は防護壁の外に行かせてもらうぞ」


「はぁい」



 大統領たちは、物凄く分厚い超能力技術で防音加工が施されたコンクリートの実験場の外へと出ると、モニタ越しに私の事を見守るようだ。


 だってそりゃ室内で大砲がぶっ放されたら音だけで死ぬに決まってるもんね。

 だがそんな頭のおかしい武器を、私は今から撃たせてもらえるのだ。



 もう、ワックワクが止まらないよねっ!!!!



「それじゃもう大丈夫ですか?」


『あぁ大丈夫だ、職員に話を聞いたのだがソレをマトモに撃てた記録は残っていないそうだ、貴重なデータサンプルにさせてもらうからしっかり撃ってくれ』


「了解です、えーっと、弾丸は·····」



 私は早速このクレイジーな銃を撃つために必要な弾丸を探したが、それは呆気なく見つかってしまった。


 何せ私の小さい掌2つ分にもなる本当にクレイジーな大きさの弾丸だ、弾薬入れの中でも一際目立っているのだから見つからないわけが無い。



「これが本物の30mm口径弾····· でっか·····」


 私は結界変形式30mm口径弾なら作って撃ったり持った事はあるが、こうして実物を見るのは初めてだ。


「正式名称、対装甲用焼夷徹甲弾PGU-14/B····· 劣化ウラン弾ってだけあって重い·····」



 手に持つと改めてその重さを実感した。

 こんなのでブチ抜かれたら例え異世界のドラゴンでもひとたまりもないだろう。


 相手は地竜型でかなり頑丈な鱗で守られているが、鋼鉄をもぶち抜く運動エネルギーの暴力の前には無力だ。

 それが魔無しという体表の結界を持たないという弱点を持った魔物であれば尚更だ。



 私はその暴力の化身を、頭のおかしい狙撃銃のコックを引いてチェンバー内部に装填した。


 そして私は弾丸が装填された狙撃銃の安全装置を解除した。



「安全装置解除、さぁて、撃つぞーっ!」


『健闘を祈····· 何をしようとしているんだ?』


「何って、撃とうとしてるんですよ?」


『流石に超能力者とはいえそれを立って撃つのは無理だ、台に置いて撃て!』


「大丈夫です、見ててください」



 私は改めて銃を構えた。


 総重量は下手したら私の体重に匹敵するほどの、少女ひとりを持ち上げる程の重量がある銃が台座から持ち上がり、私の身長よりも大きい銃を水平に構えた。


 その銃口に、ブレは一切無かった。


 何せ私は全身を見えない魔力の鎧で覆い、更に身体能力もかなり強化しているのだ。


 念の為この銃には魔力が通らないよう隔離処置も施しているから、この後の実戦でも使用可能だろう。



『·····恐ろしいな、構えられるだけじゃなく照準も合わせている』


「弾道計算開始····· うわこの距離じゃ落ちないのか、少し下に····· よしっ!」



 私はスコープを覗き込みながら狙いを定め、そして·····



「FIRE」



 ッッッッッッッッッドッッッッゴォォォォォオオオオオオオンッ!!!!



『うわっ!?』


「なるほど、これは·····」



 甘く見てた。



 的は完全に粉砕したけど、まさか右肩が外れるどころかちぎれるとは思ってなかったわ、相当強化してたはずなんだけどなぁ·····


 さすがは火薬で発射する方式、魔導式とは桁違いの威力と反動だ。



『大丈夫か!?』


「大丈夫です、第2射いきます」


『な、治った·····』



 ちぎれて血が噴き出す肩を即座に治療して地面を汚していた鮮血を体内に戻すと、私は狙撃銃に次弾を装填し、更に体を強化して次の的を狙って引き金を引いた。



 ッッッッッッッッッズッッッガァァァァァァァアアアアアアンッ!!!



「よし命中、大体分かった」


『狂ってやがる、すげぇ·····』



 第2射も的の中央を正確に穿ち、そして的は余りの威力で一撃で爆発四散して1つ目の的と同じく完全に木っ端微塵になってしまった。


 流石は戦車への攻撃用に作られた弾丸というだけある、反動、威力共に申し分なさすぎる威力だ。


 ただ難点があるとすれば単発式で、数発撃ったらオーバーヒートして使い物にならなくなる可能性がある点だろう。



 だが、充分だ。


 充分すぎる。



「これ、借りてもいいですか?」


『·····あぁ、好きに使ってくれ、クレイジーガール』


「んふふ、日本語には天才とバカは紙一重って言葉があるんですよ、両方兼ね備えた私に死角はありません、んじゃ弾丸も借りますね」


『もう弾丸も銃も持っていっていい、そんなのは君くらいしか使えないだろうからな』


「ありがとうございます、ではまたよろしくお願いします」



 私は巨大な狙撃銃を大剣を持つかのように肩に担ぎ、監視カメラの方を見ながら素敵な大統領さんにお礼を言うと、転移魔法を使ってその場から姿をかき消したのだった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「さてと、後はこれの改造と作戦決行の下準備をしたら完了かなっと」


名前:ウノ・トライデン

ひと言コメント

「行ってしまったか····· あれがJapanの最終兵器と呼ばれている少女か、確かに桁違いの存在だ、解析班、彼女の血痕から血液を採取し遺伝子を解析してくれ····· 何?血痕が消えた?·····これが魔法ってヤツか、まぁいい、彼女からの『贈り物』の調査を迅速に行え、もちろん丁寧にな」


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