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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第六章 TS賢者は母になるっ!
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アチシ都会さ行くっけ!


 翌日·····



「ねっけげんなったぁ!!へなあにゃりゃっけ!?ほへなてっぴばっちぇたんまっちねったっけぇ!!」


「フシ町には時々お邪魔させていただいていますが、やはりいい場所ですね」


「2人ともテンション上がってるなぁ·····」



 私はなかよし組の暇してる人とイルミア君とミナタを連れてフシ町にやって来ていた。


 ちなみにミナタはあのあと夕食もほとんど喉を通らないくらいボロクソにやられてて、なんとかお風呂に入ってもフラフラな状態で結局脱衣所でぶっ倒れて気絶爆睡してしまった。

 なので救出した翌日、元気そうだったのでフシ町に連れてきてみたのだ。


 その結果、元居た村じゃ考えられないくらいの都会に大興奮して統一人類語を喋るのを忘れるほどテンションが上がっていた。



 あっそうそう、実はもうミナタの素の言葉は何かわかってて喋ってる内容も分ってるんだけど、素が出た時の意味不明さが面白かったから翻訳しないでそのままにしてるよっ☆


 いまのは『見たことない!何あれマジ!?知らない物があり過ぎてたまんないわっ!』的な事を言ってたけど、やっぱ翻訳前の方が面白いからそのままにしてる。

 ·····まぁこれでも随分わかりやすくしてて、元々はもっと方言的な感じでクセが強いんだけどね?



「へばみねって!!」


「ん?なんだなんだ?また町長の娘が変なの連れて来たのか?」


「変なのって····· 外国の遭難者ですよ、回復して落ち着くまで一旦ここで休養する予定なんです」


「なるほどなぁ、頑張れよ耳っ娘!」


「へなー!!めっけぱっつかー!!」


「·····ミナタ、伝わってないよソレ、けっぱにゃち、みばっぺってら?」


「·····へな?あっ!まちがったっけ!まってっけー!!」


「ったくもー、気を付けてよね?」


「ちっちへなったっけ、気を付けるった」



 そんでミナタは早速そこら辺を歩いてた男性に話しかけてたけど、テンション上がりまくって地元の言葉が出てるので全く伝わらず、男性は私と軽い世間話をしてどっかに行ってしまった。


 そしてガッカリしてるミナタに地元言葉が出てると伝えると統一人類語を話し始めたけど時すでに遅し、男性はどっかに行ってしまった。


 ·····というか今の人、確か既婚者だし5児の父親でフシ町の製鉄工場で働いてた人だったような?

 今日は非番だったのかな?


 ·····東の方に向かったのは見なかった事にしてあげよ、うん、アッチにリリム(サキュバス)の職場あるはずだけど、うん、気のせいよね。



「んじゃ早速案内するよ、離れないよう付いてきてね?」


「わかったっけ!ついていくんな!」


「わかりました、でもぼくはウナが慣れてるので別行動でも·····」

「イルくん、わたしたち一応アレだからさ?ソフィちゃんと一緒に居ようね?」


「あっ、そうでした·····」



 そうそう、イルミア君は一応あれでも侯爵家の子でお姫様の婿だから本当なら町に出る時にかなりな護衛がつかなきゃいけない存在だけど、お忍びできてるから護衛は私1人しか居ないのだ。


 なのでなるべく離れないようにってことになってるのだ。


 まぁ普段からよくフシ町とかマグウェル町でふらふら一人で買い物してるウナちゃん(未来の女王)とか居るから平気だと思うけど、念の為ね?



「まぁフシ町は結構安全だから無いとは思うけど、一応気を付けて下さいね?」


「失礼しました、すっかり油断していました·····」

「まぁまぁ、何かあってもわたしが何とかするから大丈夫だよっ!」


「もちろんウナちゃんが居れば大丈夫だとは思うけどね、でも案内するなら地元民の私の方が得意だから、最初は一緒に行こう?」


「はーい」



 という訳で、私たちはみんな揃っ



「あっ!いい感じのオトコっけ!行くっ\ぎゅむ/へなっ!?おえっ!えっえっ、おぅぇ·····」


「ミナタ、ステイ」




 って油断してたらミナタがまた飛び出そうとしたので、事前に付けておいたチョーカーを動作させて魔力のロープで引っ張って動きを無理やり止めた。


 そう、この発情期のワンコはすぐに飛び出してなんかやらかしそうだから食い止めるために魔道具を装着させているのだ。


 流石に獣耳族に首輪を付けるのは嫌だったからオシャレなチョーカーにして、ついでに露出度はまぁまぁ高いけどこの時期なら居てもおかしくないスポーツウェアと薄手の上着を羽織らせたサークレット王国仕様の服装をして貰っている。


 そんでもし飛び出したり勝手な行動をしようとしたら魔道具のチョーカーを発動させて透明な魔力のロープで首輪を引っ張って行動を抑制するつもりなのだ。



「うーん、効果てきめんだなぁ」


「げっけでけねっけ!けぅ、うぇっ、かはっ」


「あっごめん」


「かひゅっ!はぁ····· はぁ·····」



 ただし、ちょっと首が締まるから辛そうだけどそこはまぁしかたない。



「んじゃ勝手な行動しないで行くよ」


「へな·····」





「ん〜っ!おもっけなキッペなっけ!うまな!」


「おお気に入ってくれたか!なかなかいけるだろ川魚のスパイス塩焼き!」


「うめっけ!!へにゃごちなよりへなだっけ!!」



 街中の商店街をキラキラした目で上京したての田舎っ子みたいな反応をしているミナタを連れて歩いていた。

 すると早速道端の飲み屋のおっちゃんから新メニュー案を食べてみないかと言われたので、私たちはご好意に甘えて食べさせてもらっていた。



「よく分からねぇけどうめぇなら良かったぜ!よし商品化·····」


「·····60点かな」


「うわ微妙に低いな····· 改善点があるのか?」


「これ衣をつけて油で揚げてからスパイスをまぶした方が美味しくないですか?」


「·····おおっ!?確かにそうだな!なんかちと足りないと思ってたらそれか!助かったぜ!」


「それとスパイスの香りが強いけど塩分控えめで味が弱いですね、スパイスに振り回されてる感があるんで匂いの強い種類を控えめにして塩とかで味をしっかり目にしてお酒のお供的な方向がいいと思うんですけど、どうです?」


「なるほどな!サンキュ!助かったぜ!流石は賢者姫だ!」



 賢者姫関係ないでしょ。


 ·····実は私、こうやって町中をぶらぶら歩いては買い食いをしているうちに町民に舌が肥えてる事がバレてしまい、新作を特別に食べさせてあげるというていで試作品の味見をさせられているのだ。


 その理由は私の食リポが割と辛口で美味しくないと割とズバズバとダメな個所を言ってたせいで、でもお人好しだからつい改善点とかを教えてたらなんかアドバイザーみたいになっちゃったのだ。



 ちなみに60点くらいだと『売りには出せるがそこそこしか売れない』くらいの指標らしくて、80点だとよく売れる、それ以上だと人気が出るレベルらしい。


 多分コレは揚げてスパイスの構成をもうちょい考え直したら75点くらいはあげてもいいかもしれないって感じかな?



「·····へな、やっぱ普通に焼いた方がうめっけ!」


「いやまぁそうだけどよ、こう、変わり種もあってもいいだろ?」


「この子のいた所はスパイスとか無いんで慣れてないだけだと思いますよ、まぁやっぱり塩焼きが1番ですけど」


「まぁな、手伝ってくれてサンキュな賢者姫!」


「はーい、ご馳走様でしたー、ところで何円ですか?」


「1つ1200円だな」


「·····30点ですね」


「だよなぁ、少しスパイスを減らして安くしてみるぜ」



 ·····うん、クソ高いのにこの味じゃ30点だわ。

 もっと改善出来たら売れると思う。


 まぁでも美味しかったと言えば美味しかったからいいや。



 私は私とミナタとウナちゃんとイルミア君の4人分の代金を支払ってまた歩き始めたのだった。




「へな、せんにひゃくえんってなんっけ?」


「あー通貨って分からない?」


「·····ちっぺのことっけ?」


「わかんないならいいや、ちなみに1200円はさっきのやつの塩焼きが3本食べられるくらいの価値だよ」


「ひじゃっけぱにっな!?へげっけなっぺにぇ!?びなめっめなっらなっさぁぁあっ!?」


「スパイスが結構高いのよね、だから値段としては妥当だけど、やっぱり高いからなぁ·····」



「·····なんであの二人は普通に話しができてるんですか?」


「ソフィちゃんだから」


「·····そうなんですね」



 そうなんですよ。





 川魚のスパイス焼きを食べた私たちは、他にも色々と屋台で食べ歩きできる料理を買って食べ歩いていた。



「へなぁ····· やっぱサークレット王国すげっけ·····」


「ここはまだまだだよ?まぁ栄えてはいるけど隣のマグウェル街とか王都の方が段違いに凄いね」


「へげなぁ····· いっか行ってみてっけ」


「んふふ、まぁそのうちね?あとちなみにまにれっけの方がもっとヤバいよ?」


「んなっけ!?へなよかな!?」


「うんうん、もっと凄いよ」



 ちなみに『まにれっけ』は異世界って意味ね。


 フシ町くらいで超大都会に来たような反応してるから、多分東京とか行ったら卒倒するんじゃないかなこの子。



「やっぱり食べ歩きは不思議で楽しいですし、料理も美味しいです、ですがこんな事してもいいのでしょうか·····」


「だいじょーぶ!わたしがやってるからイル君もセーフだよ!」


「·····それもそうですね、ではぼくも少しの間貴族という事を忘れて楽しみます」


「それがいいよー!」



 イルミア君はというと、庶民の行為である食べ歩きにまだ慣れてないらしくて戸惑ってるけど何だかんだ楽しんでいるようで一安心だ。



「·····ところでミナタ、玉ねぎって大丈夫なの?」


「へな?このシャキシャキっけ?めちゃうめっけ?」


「大丈夫ならいいけど·····」



 さっきから少し不安だったんだけど、どうやらミナタは玉ねぎを食べても平気らしくて安心した。


 犬に玉ねぎって良くないらしいし、さっきは同じく良くないチョコ食べてシッポをブンブン振り回してたから一応警戒はしてたのよね。


 ほら、ティンダロスの猟犬も一応犬の仲間っぽいし、犬系の獣耳族だし、そういうのダメかなって思ってたのよ。

 まぁ獣耳族は人間的な方が強いから平気な人多いけど、獣人族の人はダメってパターン多いから一応聞くことにしてるのよ。



「玉ねぎが体に悪い種族もいるらしいから不安だったんだよね、ミナタは大丈夫そうで良かった」


「アチシは体っけ強いかんな!だかr」



『あっ!ティンクル☆マスターだぁ!ねぇ変身ポーズやって!』

『こらリア!ごめんなさいねソフィさん、この子ティンクル☆キュルピカの大ファンでして·····』



 その瞬間、私は時が止まったように感じた。



 ·····いや、違う。

 時がマジで遅くなってる。



 私の本能が、時を遅らせてでも逃げろと言っているんだ。




 その()()から全力で逃げろと。




「へ、へな?ソフィが、ティンクル☆キュルピカの作者っけ?」


「·····ちちちちちちがうよっ?」


「そけに思い出したっけ!マスターの名前、ソフィっけ!おまだっけ!!聖書書いた人みけたっけぇぇえええっ!!」



【悲報】ミナタに私が『ティンクル☆キュルピカ』の作者だってバレた【獲物はお前だ】



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「ヤバい、私死んだかも」


名前:ミナタ

ひと言コメント

「せ、聖書の作者サマだっけ?ヤバいっけ!へなちみにゃってらったな!!さないりにめったゃったけ!!えと、えっと!アチシにはぺかなっみてわにゃむっけ!!!」



名前:イルミア君

ひと言コメント

「そう言えばソフィさんってあの漫画の作者なんでしたっけ、妹が好きでよく読んでいたので覚えてました」


名前:ウナちゃん

ひと言コメント

「ちなみにわたしも大ファンだよー!!」


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