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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第六章 TS賢者は母になるっ!
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謎のケモ耳娘っ!



「·····はっ!!?こ、ここはぎゃああああああああああああああああっっす!!!!???」


\バッタァァァアアアアンッ!!/


「·····もしかしてですけど、これ青龍さん見て怖がってません?」


『そうなのか?』


「いや、どう考えても今青龍さんを直視して尻尾ピーンッ!してぶっ倒れましたよ?」


『·····そうか』


「って訳で、ちょっと潜っててくれません?」


『仕方ない、わかった』



 あれから約30分、ケモミミ少女は5分くらいに1度起きてはぶっ倒れて気絶するのを繰り返していて、ようやく原因が青龍さんなんじゃないかと私は推測することができた。


 という訳で青龍さんには一旦海の中に潜ってもらって、少女をもう一度叩き起こす事にした。



「よし、キノコ神拳奥義っ!ホーシの覚醒っ!!」


\ベモッ!/


「ごぱぁっ!!·····はっ!?こ、ここはどこっ!?」



 私はキノコ神拳を使って少女の私と同じくらいの貧乳が付いた胸をぶん殴ると、少女が一気に覚醒し飛び起きた。


 そしてあたりをきょろきょろと見回すと·····



「へびゃぁぁぁあああっ!?狼のバケモンっぱぁ!?へなはうばらぢゃっけ食べっぱにゃらっけーっ!!」


「ど、独特な言語だぁ····· ん?いやというか一応統一人類語喋ってる?」



 自分が寄り掛かっていたおフェンを見てびっくりして耳と尻尾をピンッ!と立てて飛び跳ねた。

 でも今回は気絶しなかった。


 そんで、なんか、なんていうか、喋ってる言葉がめっちゃ独特だった。

 統一人類語混じりの謎言語で、どう翻訳していいかわかんないけど、めっちゃ独特な喋り方の少女だった。



「く、喰わんで欲しいっけ!アチシは美味くなっば!!·····へな?·····案外いい子だけな?」


「それ私のペッ····· 家族ですよ」


「ほばぁぁあああああっ!!?·····へな?おまニンゲンな?ならへなっけ」



 なんか、変な奇声を上げるところにシンパシーを感じるわ。


 それにしても、なんの獣人なんだろこの子、耳は狐っぽい感じでちょっと肉厚で毛でモフモフしてるんだけど、耳毛っていうのかな?あの入り口辺りにある毛は白くて、そんでかなり大きめな耳で、私の知ってる生き物で似ている耳は無い。


 そして尻尾は動きからしてネコみたいに長い尻尾なんだけど長い毛が生えていてちょっと馬っぽいような感じもするし、長毛種のネコっぽくも見える独特な尻尾で、そして何よりかなり長いのが特徴だ。


 何か喋り方はアホっぽいんだけど、もみあげの長いウルフヘアで顔つきも結構鋭くてかっこかわいい系な女の子だからギャップが凄いのよね。



「まぁ一応人間やらせてもらってます」


「いけったぁ····· 命助かっかぁ····· そで、どこねここ?」


「どこって言われても、私の船ですよ?」


「船ぇ!?コレがっけっけろったぁ!?うっぱなぁ····· へな、めってなけな!?」



 ·····ごめん、ぜんっぜん意味わかんないわ。


 多分だけど、一応統一人類語も使えるけど元々は別の言葉を使ってるタイプかな?

 カンだけど多分今いる場所が船だとは信じられなくて興奮してるのだろう。



\ザバァッ!!/



『そろそろいいか?』


「へなあああああああああああああああああっ!!!!!!!!???」



\バッタァァァアアアアンッ!!!/



 そして海中から現れたこの船よりデカい青龍さんを見た瞬間、少女はぶっ倒れた。



「あっ!ちょっともー!!やっぱり青龍さんのせいじゃないですかー!!」


『·····みたいだな、俺は帰った方がよさそうだから帰る、達者でな、あとで酒盛りの時にその娘の話も聞かせてくれ』


「へーい、んじゃまた今度~」



 という訳で、気絶の原因も帰ったので私は本格的にこのケモミミ少女に事情聴取をすることにしたのだった。

 ·····まぁ、そろそろ釣果もいい感じだし一旦魚をシメて安全地帯の艦の中で事情を聴くとしよう。





「わああああああっ!!!?はぁ、はぁ····· えなげでばえ····· へで?えげっぺ·····」


「起きました?」


「ぅぼええええええっ!!?へ、へげったげ·····」



 うん、外でも薄々感付いてたけど声がデカいなこの子。

 あんまりにもデカすぎて耳がキーンってなってるし。


 それに何言ってんのかマジでわからん、アカシックレコードで調べようにも候補が10個くらいあってわかんないし解読できてないし·····

 まぁ一応この周辺の人っぽいって言うのはわかった。



「統一人類語はわかりますか?」


「あぁ、統一人類語なな?べぅちゃあってけ····· こうであってるっけ?」


「あってますよ、ここはさっきの船の中にある部屋です、どうやら船で漂流してたみたいなので回収して治療を施しました」


「·····なるほな、おまが助けてくれたんな?」


「まぁ助けたのはさっき見たおフェン····· 巨大狼ですけど」


「く、喰われんでよかったっけ·····」


「そんでちょっと聞きますけど、なんで漂流してたんですか?」


「へな!!アチシはムコを探しにきたっけ!」



 ·····帰していいかなこの子。

 いや早まるな、こうしてあのボロ船で旅に出るくらいなんだからなんか相当深い事情があったに違いない。



「アチシの村にはアチシ好みのいい番いがいねっけ!そこでアチシは外国ば行って探しものついでにいけめんの子孕みまくる計画思いついたっな!だから頑張って統一人類語もおぼえたんな!」


「殴っていい?」


「んげっけろぁ!?へなうっぱにゃりっけ!!?」



 うん、ダメなタイプの子だ。


 いや価値観の違いとかあるのわかるけど、この子元々いた村でも浮いてるタイプの子だよ絶対。

 やっべぇの拾っちゃったわぁ·····


 どうしよっかな、お望み通りとっとと外国に輸出しよっかな。



「あ、アチシはデンナ村からアバナ村に嫁にだされたんな!でもアバナ村にいいオトコ居なかったっけ!だから逃げて町で統一人類語覚えて逃げて来たんな!」


「·····そういうパターン?」



 ちょっと話をちゃんと聞いたところ、彼女の住んでいた地域では彼女くらいの歳になると他の村に嫁や婿に出されて、行った先の村でつがいを探すという習慣があるらしい。

 その習慣のおかげで彼女の住んでいた地域は特定できて、ニュージーランドっぽい島国の西側の海岸線に住んでいたとわかった。


 んで彼女は嫁ぎ先にいい男が居なかったから逃げだして、たぶん交易とかもやってる町に出て婿探しでもしていたら、外国の男も良いなと思って外国に行こうとか考えた·····って感じの事を言っていた。



「へな、そんだけだなげ、町にあった聖書が外国には沢山あっけ!アチシはそれも探しにいくっけ!」


「聖書?」


「船にあっけ!·····アチシの荷物どこっけ?」


「一応そこに置いといたけど·····」



 一応船から回収しておいた袋とかを全部客室の中に置いておいたけど、彼女はそこをガサゴソと漁ると何かを取り出し·····



「ったっけ!へなこらっけぱ!!」


「·····ほげええええええええええええええええええええええええええっ!!!??」


「べなぁっ!!?げっけろんなげってなべぇでって!」


「方言出てますよ、と、というか、それ、どこで·····」


「んな、これ町にあったっけ!読んでて面白いから憧れたんだ!サークレット王国っちゅう国のモンらしいんな!へなの続きあるって聞いたった!ついでにアチシ好みのオトコ沢山いるっぱわかっかぁ!!行くしかないっけ!」


「そ、それ、『ティンクル☆キュルピカ』·····」



 私は驚愕した。


 何せ、袋から取り出されたのはめっちゃ見覚えのある、私が連載して結構な大ヒットになった魔法少女漫画の『ティンクル☆キュルピカ』の第一巻だったのだから。


 どうやら遥か海を渡ってこの場所まで輸出されていたようで、彼女は何の因果かそれを聖書と崇めるくらい気に入ってしまったらしい。



「さてここでクエスチョン!」


「へなっ!?」


「この状況に対する私の反応は次のうちどれでしょう!はいシンキングタイムスタート!」



 1.頭を抱えた

 2.頭を抱えた

 3.頭を抱えた


「はいしんキングタイム終了!答えは4!頭を抱えながら発狂します!あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!」



 私は発狂した。





 とりあえず私があの漫画の作者だって事は黙っておいて、まずはこの子の処遇をどうするか決めることにした。



「ビックリこえてもうがったまなぁ····· おまがサークレット王国のひとだったっぱなぁ····· こりゃ『べべなっめて、うりなてっけ』だっけ!!!!」


「意味わからん····· でも一応サークレット王国に連れていけますけど、村の人たちは心配しないんですか?」


「しなっけ!村からべなれた娘はもう村のてねじゃねかんな!そんに嫁ぎ先の村も逃げたっけ関係ねっけ!村出たらもう一人前っけどこ行っても関係ねっけ!」



 多分だけど村から他の村に行ったらもう元の村とかかわりは無くなって、実質親離れ的な事なのかな?

 そこら辺の価値観がよくわからんなこの獣耳族の子·····



「·····ところで名前は?」


「アチシ?アチシはヘナのミナタな!」


「えーっと····· ヘナとミナタどっちで呼ぶのが正解?」

「へっぱにゃらっけ」


「えっと·····」

「どっちでもいっけ、強いて言うならムラのみんなからはミナタって呼ばれてたんな」


「ミナタって言うんだ····· ちょっと日本人っぽいな、あっ私はソフィ・シュテインって言います」


「へな?ソフィシュテインったなどっかで·····」



 やべ、もしかして私がティンクル☆マスターってバレてる?


 それだと厄介かも·····



「へんななな····· けっんね!!」



 覚えて無さそうだわ。

 多分違ったんだろう、よかったわぁ·····


 地味にアレ黒歴史なのよ。



「へなでもおまに頼めばサークレット王国いけるっけ!?」


「ま、まぁ行けるけど·····」


「だったらへなするっけ!!今すぐへなっけ!!」


「·····さっきから気になってたんですけど、『へな』ってなんです?」


「へな?へなはへなっけ、へなな時につかうへなっけ」



 ·····ダメだこれ、『へな』って多分何の意味も無いけどどんな意味でも使えるよくわからん言葉だわ。

 迂闊に聞いた私が私がバカだったわ。


 って言うところで、私はちょっとヤバい事に気が付いてしまった。



「まって、というかミナタさんってもしかして帰る場所ない?」


「無いっけ!!いつもそこら辺でねてっこ!んでげ十分だっぱ!」


「·····故郷に未練とかは?」


「未練なんてねっけ!知らないとこの方がへなだっけ!!」



 はいしんキングタイム終了、答えは3でした。


 うん、頭抱えたわ。


 ちょっとマジでどうしよっかな·····



「·····とりあえず」


「へな?」


「寝てて」


\ずぽっ/


「へんなああああああああああああああああああああああああああっっっ!!!!!!」


\ドゴスッ!!/



 私はミナタさんに瞬間的にVRゴーグルをつけると、さっき撮影した青龍さんの映像を見せた。

 そして本当に目の前に青龍さんが居ると勘違いしたミナタさんは即座に意識を失ってぶっ倒れたのだった。






「さてと、どうしよっかなこの子·····」



 私は泡を吹いて気絶しているミナタさんを見ながら、処遇をどうするか悩んでいた。


 選択肢は何個かあって


・元の場所に送り帰す

・体調が完全に回復してから送り帰す

・このままサークレット王国に連れて行って放置する

・サークレット王国に連れて行ってフシ町で面倒を見る

・海に流す


 このどれかなんだけど、最有力候補は2番目と4番目だ。


 ぶっちゃけ面倒だし知ったこっちゃないけど、身体が衰弱してるのは確かなので少しこっちで保護してから帰すのはアリだとは思っている。

 そんで二つ目の候補として、別に故郷に未練がないみたいだからサークレット王国に連れて行っても良いんじゃないかとは思う。

 外国の言葉を覚えてまで行こうとするくらいなんだからその熱意は認めて、でも生憎常識を持ち合わせてなさそうなのでフシ町で色々覚えさせるのもアリなんじゃないかと私は思っている。


 だって濡れるだけで色々スケスケになる下着が服になったみたいなこんな服装で歩き回ってたら速襲われるに決まってるわ。


 ただ結構筋肉質でスレンダーな体つきだから運動能力は高そうだし、魔力保有量もそこそこあるから襲われても返り討ちにできそうだけど、襲われたら逆に襲い返して大変な事になりそうな気配がするからしばらくこっちで匿うかなぁ·····



「へな、へへへ·····」


「·····とりあえず持って帰ろ」



 とりあえず魚もいい感じに集まったしそろそろお昼時なので、私はお土産によくわからん魚とミナタさんを連れて帰る事にしたのだった。



 この判断によってまさかあんな事が起きてしまうなんて、この時の私は思いもしなかった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「まぁテキトーにしてたら婿でも見つけてどっか行くだろうしちょっとくらいいいよね」


名前:ヘナのミナタ

あだ名:ミナタ

ひと言コメント

「海に住むモノは危ねっけ、こわいっけ····· へなだから絶対にあっちゃいけねっけ·····」


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