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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第六章 TS賢者は母になるっ!
624/669

全てを絶つ矛盾の刃


 ヒュンッ!

  ヒュンヒュンッ!



「よいしょっ!とうっ!あぶなっ!おわわっ!?\べぢょ/へぶちっ!!」


「ん、あとちょっと」



 私とミカちゃんは上空7000mからのパラシュート無しでのスカイダイビングと弾幕ゲームを同時にリアルで行っていた。

 そして飛んでくる弾幕は一つ一つが触れば即死·····までとはいかないけど、上空3kmまで飛ばすほどの威力で放たれた体内に侵入すれば微量でも容易く死に至る毒の弾丸を大量に放ってきている。


 ·····まぁ、私は弾幕ゲーが苦手でドッヂボールも割と苦手なタイプだったから1000回に1回くらい命中してるけど、自分の身体に常に強力な解毒魔法と毒耐性を付与してるから今の所影響は出ていないから大丈夫。



「んぶはっ!!見えた!ヒュドラだっ!いやぁ····· 流石は準Sランクの魔物、格が違うねぇ·····」



 私は顔面にこびりついた毒を魔法で無理やり除去すると、空中での姿勢制御をして弾幕を回避しながら弾幕の発生源を注視した。


 そこには明らかにこちらを補足して威嚇している長さ100m太さ5mはあろうかという超巨大な蛇がいて、毒噴射器官から絶え間なく毒を放ってきていた。



 準Sランクの魔物は討伐隊にSランク冒険者が1人は居ないと倒すことはほぼ不可能な超危険な魔物で、あのヒュドラに関してはだいぶ老練な個体だから普通Aランクのはずなのに準Sランクと定義されているようなのだ。



「さーてさてさて、さっさと降下して倒しちゃおっか」


「ん、突っ込む」


「りょーかい!風よけは任せた!」


「おっけ、じゃあ行く」



 そして次の瞬間、ミカちゃんが彼女のユニークスキル『絶対防壁アイギス』を展開すると超音速での降下を開始した。

 それに続くように私も全く同じ速度でミカちゃんの後ろにピッタリついて飛翔すると、飛来する毒が全て弾かれ、さらに気流も安定したお陰でスムーズに進むことに成功した。


 いやぁ楽でいいねぇ、私も最初っから結界を張って毒を避けながら降りればよかったよ、弾幕ごっこなんかするもんじゃないね!!


 ただ一つ欠点があるとすれば、前面に展開されたアイギスに毒がこびりついて前が見えなくなっている事d


「ん、とまって」


「へっ?あびゃんっ!!!!」

『シュルァッ!!??』



\\ゴチンッ!!!//



 そして、前の景色が見えなかった影響が早速出た。


 私はミカちゃんが水平方向に方向転換したのに気が付かず、そのまま超音速でまっすぐ地面に突っ込んでしまうはずだった。

 だが私が激突したのは、頑丈な鱗によって保護された蛇の頭だった。


 そう、私はいつの間にかヒュドラの頭上までやって来ていたのだ。


 そして頭部を強打した両者は悶絶し、地面を転がりまわるハメになったのだった。



 ·····ちなみに地面が毒まみれで普通に死にかけたのは言うまでもない。





 頭をぶつけあって両者ともに一瞬脳震盪でふらふらになっていた私とヒュドラだが、すぐに立て直すと私は距離を取って毒を解毒して浄化しながらミカちゃんの元まで下がり、ヒュドラは絡まっていた毒放出器官を元に戻してこちらを威嚇してきた。


『ジュララララッ!!』


「·····って、毒放出器官にも牙とか目とかあるのか、もう蛇の顔じゃん」


「ん、だからヒュドラ」


「なるほど·····」



 ヒュドラの毒放出器官にはどうやら筋肉も発達しているらしく、更に顔らしき部位もあるあたり本当に首が9つあるバケモノ蛇に見えてしまう。

 ただ、脳みそはなさそうだし伝説みたいに切ったらすぐに生えてくるって訳ではなさそうだから安心して倒せる。



「そんじゃミカちゃん頑張ってね」


「ん、運動の時間」



 ·····まぁ、今日はミカちゃんが()()運動をしに来たので、その様子を見守るだけだから手出しはしないんだけどね。


 って言ってる間にもミカちゃんは普段は箸を持つのも億劫そうにしてる手に光り輝く剣を生み出した。


 アレは確か『イージス』というミカちゃんの絶対防壁アイギスの側面を使い、絶対に刃こぼれせず絶対に何でも切り裂く武器にしてしまう強力な攻撃手段だ。

 ちなみに威力だけならガイウスの槍と互角の威力はあって、私の槍がちょっと欠けるほどの破壊力があるのだ。


 その破壊力の原因は·····



「·····『CLOS×S O(クローバー)ver Drive』起動」



 彼女が持つ『賢者の石』·····いや、魔導永久機関クローバードライブが起動すると、背中から溢れ出ていた光の翼が円を描き始め、四つの環が背中に出来上がり正にクローバーのようになった。


 彼女の永久機関は私のとは違い『第二種永久機関』に近い物で、入力したエネルギーを4次元的に4つに増加させるとそのエネルギー同士を掛け合わせる事で無限大に増幅する特殊な永久機関となっている。


 例えば魔力を10入れたとすると、10が四つに増え、10×10と10×10が発生し、出力されたエネルギーが100×100となって10000になるというエグい機能がある。


 そして掛け算を行うため、入力する数値が大きければ大きいほど出力される魔力はとんでもなく大きくなるのが最大の特徴だ。



 ·····ぶっちゃけ言えば最高出力だけで言うと私の賢者の石よりミカちゃんの方が圧倒的に上だ。



 そんな超高出力な永久機関を搭載したミカちゃんが本気を出せばどうなるかは私にもわからないし、下手したら惑星が真っ二つになってもおかしくないだろう。



「いやぁそれヤバいねぇ」


「ん、守ってないとヤバい、耐えてて」


「はーい、んじゃ行ってらっしゃーい」


「わかった」



 そしてミカちゃんは永久機関を使い、本気モードになると威嚇してきているヒュドラに向かって行った。



「やああああああっ」


『シュルルルゥァッ!!』



 ヒュドラに向かって行くミカちゃんはアルムちゃんなんかよりもずっと素早く、あのエビちゃんにも匹敵するような速度で、飛んでくる毒を回避しながらぐんぐん接近すると8本の偽物の首が噛みついてくるのを避け、手に持っていた剣を一閃した。


 サパッ

『シュルァァァァアアアアアッ!!!!??』


「ん、切った」


「おー流石····· へみゃんっ!!」



\ブッシャアァァァアアアアアッ!!/



「毒液····· なるほど」



 ·····ヒュドラが首を切られても再生するって噂、本当だったんだ。


 いやね?どうやら内部が二つの管に分かれてるみたいで、切ったら左右から尋常じゃない毒液を噴射し始めたのよね。

 それがまるで2本の首に増えたように見えて、そのうちの片方が私にぶっかかったのだ。


 しかも劇毒、触れるだけで即死するようなヒュドラ毒を周囲にまき散らし始めたのだ。


 まぁ私は死なないし、ぶっちゃけ言うと私はキノコ神拳の究極奥義を皆伝してるから毒をぶっかけられてもへっちゃらなのよね。

 ·····不快だけど。



「あたらなきゃ、だいじょーぶ」


『シュルゥゥゥゥアアアアアアアッ!!!』


「んっ、もっともっと、久しぶりに動きたい、もっと攻撃してきて」



 私がそんな状態になってる事も気にせずに、ミカちゃんは襲い掛かる本体を含めた8本の首をヒョイヒョイ回避しながら避け際にヒュドラを切り裂き、時には首の上に飛び乗って走り回って、物凄いアクロバティックな動きをして楽しんでいた。



『シュルルルルルルルッ!!』


「ん、『イージス』」



 キュィィィィィイイイイイッ!!


 ズダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!!



『ジュルァァァアアアアッ!!!?』


「うわヤバッ·····」



 そんで今度は動き回りながら囲んできて猛毒の槍を発射しようとしていたヒュドラに向けてアイギスを弾丸状に変形した弾丸を乱射する攻撃を仕掛け、どんどん毒放出器官を攻撃して破壊していった。

 ただ穴だらけにしたせいでその穴から毒液がドバドバ噴射して私に掛かりまくってるけど。


 うーん、強酸も含まれてて普通の服を着てたら間違いなく溶けてたわぁ。

 エッチいのは嫌いですって言いたくなる惨状になっていただろうなぁ。



『ジュルィィィリゥルァァァアアアアアアアアアアアアアッ!!!!』


 ドォンッ!!


「んうっ!?」


「あっ大丈夫?」


「ん、だいじょーぶ、あと飽きた」



 って服が溶けてイヤ~ン♡な状況になってるのを想像してたら、ヒュドラが巨大な鱗を飛ばしてきてそれが爆発し、ミカちゃんが吹っ飛ばされて私の所まで戻ってきた。

 あやうく私がクッションになりかけたけど、そんなラッキースケベは起こらずに見事に着地してしまった。

 ·····まぁスカートの中は丸見えだけど。



「で、どうする?大丈夫そう?」


「ん、結構いい感じだけど、物足りない」


「これで物足りないかぁ····· 帰って私と戦う?」


「ん、そーする」


「了解、んじゃアイツはどうする?」


「こーする、『絶対防壁(Αιγίς)』攻勢転換····· 全権能解放」


 キュォァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!


「ちょっ!!?それアカン、まじでアカンやつ!!!」



 空に向かってミカちゃんが手を掲げると、その先に天を穿つほどのフシ山よりも高い巨大な光の刃が展開され、クローバードライブから途轍もない量の魔力が放出され刃に圧縮されて黄金色に輝き始めた。


 そのあまりの明るさに周囲は黄金色に照らされ、夕焼けのようになっていた。



 ·····アレを振り下ろされたらシャレにならん、間違いなくこの星が真っ二つになる。



「うぉぉぉぉおおおおおおおっ!!!間に合えええええええッッ!!!!!」



 私は超神速で毒液の噴水となっているヒュドラの横を毒まみれになるのも厭わずに通り抜けると、はるか後方に向かって行った。


 じゃないと、ミカちゃんが撃てる最強の一撃·····




「『神撃』」





 神をも殺す、全てを守る盾が変化して生まれたありとあらゆる物を破滅させ破壊する最強で最凶の終焉の一撃『神撃』が振り下ろされた。


 その切っ先の速度は優に音速を超え、ヒュドラと私に向かって降りてきた。



 それはまるでこの星を処刑するギロチンの刃のように見えた。



『ジュィッ!!!』


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!ふんぬううううううううううううううあああああああああああああああああああああああああ!!!!!」




 そして神撃は一瞬でヒュドラを一刀両断にすると、背後にある山をなんの抵抗もなく切り裂いて消し飛ばし、その勢いのまま地球を真っ二つにしようとした。


 ·····だが、神をも殺す神の一撃は海面に着水する瞬間に停止した。



「キノコ神拳アルティメット究極ハイパー奥義ぃッ!!!『神拳☆白刃取り』ぃぃぃぃいいいいいいいい!!!!」



 ズギャッガァァアアンッッッッ!!!!




 黄金色の刃が私の真上に来た瞬間、私は腕が焼き焦げて消滅しそうになるのも激痛が走るのも無視して、宇宙が産まれるほどのエネルギーの爆縮体である『神撃』を両手の手のひらで挟み込んで受け止めた。


 そう、日本に伝わる伝統芸『真剣白刃取り』だ。



「んぅ?止まった?」


「うぉぉおおおああああああああああああああああああああああああああああっ!!!ヤバっ!!ヤバすぎるってミカちゃんっ!!!!」



 ギギギギギギギギギギギギギギギィィィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイッ!!!!



 しかしヒュドラを殺した神の剣は依然止まらず、私諸共この星を両断しようとギリギリと力をどんどん強めていた。



「ちょっ!!ミカちゃん!ストップストップ!!!もう戦いは終わってるって!!!」


「·····あは、たのしい、もっとたたかお?」



 っっズンッ!!!


「んぎぃっ!!?なんつー重さ·····ッ!!バトルジャンキーかよっ!!!うがああああああああああああっ!!!!」



 私はミカちゃんに文句を言ったが、ミカちゃんは久しぶりの運動でだいぶはっちゃけていた。


 大分テンションが上がっているミカちゃんは普段では信じられないような笑顔を見せながら物凄い力で神撃を振り下ろす力を強めてきた。



 ·····否、力は全くかけていない。

 ただその手を振り下ろしているのに従い、4次元的概念で構築された刃が動いてるだけだ。


 故に対抗するには4次元の力が無くてはならない。

 つまりこの破滅の一撃を止められるのは、私しか居ないのだ。



「うぐぁぁぁああああああっ!!!!」


「もっと、もっとっ!!」



 ズッッッッゥゥゥウウウウウウウンンンッ!!



 そしてその威力で受け止めていた私の体は硬い地面に膝まで埋まり、それを支える腕は筋肉が断裂し血が吹き出し、接触面は既に炭化し常に激痛が走っていた。



 こりゃちょっとヤバすぎる、·····仕方ない、私も!本気出すっ!!!


 そっちが()()()()()を使うんなら!私も同じチカラを使ってやる!!!



「魔導永久機関『賢者の石』オーバーブーストッ!!アカシックレコード トリニティ『三位一体』モードへ移行!オーバークロック開始ッ!!! 管理者権限発動ッ!!『テクスチャ』の複製·····完了!『次元隔離』ぃぃいいいッ!!!!」



 ガオンッ!!



 私は賢者の石をフルで動かしてアカシックレコードも暴走寸前まで稼働させると、ミカちゃんと私を別次元にブッ飛ばしてしまった。



 そして、決戦の場は思う存分戦える別の次元へと移ったのだった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「つっよ!!ミカちゃん桁外れすぎるってぇぇぇええええええっ!!!」



名前:ミカエル

ひと言コメント

「んっ♪ 思う存分うごくの楽しいっ♪ うんどうたまにはいいかもっ♪」


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