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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第六章 TS賢者は母になるっ!
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力能のカニェフ←


「ほーらフェニカ、お母さんだよ~」


『あーう』


「んふふ、可愛いなぁ·····、いないいない~?ばぁっ!」


『きゃっきゃっ』


「んふふへぇ····· かっわいいなぁほんと」



 私はディメンションルームのリビングでフェニカの事を抱っこしてあやすついでにフニフニになってきた頬っぺたや体を堪能していた。

 フニフニされるフェニカもご機嫌なようで、笑い声を出してモゾモゾと動いていた。


 フェニカは今日は2月12日なので今で大体生後1か月ちょいだ。

 最近ではあやすと声を出して笑うようになったし、私とフィーロ君の事を親と認識してくれているようで、機嫌がいい時に近付くと手足をジタバタさせて喜んでくれて、みててほんと可愛くて毎日毎日悶絶してる。

 ちなみに写真フォルダは容量が溢れかけたから、メインストレージのアカシックレコードに移した。



「おーい、ソフィちゃーん」


「はいはい?」


「·····どうなってるのそれ、大丈夫なの?」


「大丈夫だよー」



 声が聞こえてきたので私は()を見上げると、フィーロ君がこちらを見上げていた。


 ·····何を言ってるかわかんないって?


 えっとね、私は今、リビングの天井に座ってフェニカの事をあやしてる真っ最中だから見上げ····· いや地面を見てるから見下してるって言った方がいいのかな?


 これぞ正に見上げすぎて見下し····· あれ?逆だっけ?



「お主は何をしておるのじゃ、ほれフロウ、妹のフェニじゃぞ?」


『あぅー』

\がらがらがらがらがらがらがらがら/


「おー連れてきたんだ、いいなぁ、めっちゃ表情豊かじゃん」


「フロウは日々成長しておるからのぅ!表情がコロコロ変わってめっちゃ可愛いのじゃ!」



 って話をしてたら、エビちゃんがフロウを連れて天井に居るわたしの元まで飛んできた。


 フロウは生後3ヶ月ちょいくらいでだいぶ表情が豊かになってきて、最近はガラガラをぶん回してエビちゃんを殴る事にハマっているらしく、片時もガラガラを離さないでいっつもガラガラポカポカしてる。


 私にでさえ容赦なくぶん殴ってくる彼女だが、唯一フェニカの事だけは殴らないのはフェニカが自分の妹分だと認識しているからなのかな····· とか思ってる。



「で?なぜお主は天井にさかさまに座っておるのじゃ」


「あーこれね、フェニカの能力をちょっと開放して使わせてみてるんだよ」


「·····ユニークスキルか?」


「大正解、この子の魂は私が手作りしたから能力を指定して覚えさせてあるんだよ、それが反転能力『リバース』で、今は能力の発生先を私が制御して発動してる感じだね」


「ふむ····· という事は状況的に見てお主とフェニカは重力を反転させているんじゃな?」


「大正解!すごいっしょコレ」



 そう、私が天井に居るのは私の娘のフェニカの能力のせいなのだ。


 フェニカに覚えさせた能力は物事を逆転させるトンデモスキル『リバース』といって、今は制限して暴発しないようにして、成長に合わせて段階的に開放していく予定だけどその実力は中々エグい。


 例えば飛来する矢や魔法にこのスキルを使うと進行方向が逆転して戻ったり、壊れた物に使うと元通りになったり、タイトルを反転したりと色々できるのだ。


 ·····更に生を死に反転したり、身体を反転してとんでもない事にしたり、有を無にしたり、『テクスチャ』を反転したりと、色々悪用できる·····いや、悪用できすぎるほどのエグい能力だから私が管理して制限してるって感じだ。


 そんで今日は魔力も安定してきたし、サポートしながら魔法とスキルに触れさせてこの歳から英才教育を施しているのだ。



「面白いのぅ····· よしワシもやるのじゃ、その程度じゃったら重力魔法で再現できるしのぅ」


「んふふ、平衡感覚狂うよここ」


「·····じゃのぅ、なかなか気持ち悪いのじゃ」



 って話をしてたらエビちゃんも天井にやってきてドカッと私の隣に座った。

 そして腕の中に居るフロウが私の腕を早速べしべし殴って来てるけど、魔族と言えどまだ赤ちゃんなのでそんな痛くはない。


 でも前に目に当たった時は死ぬかと思った、この子時々急所狙ってくるのよね。

 流石は魔王の娘、既に戦闘能力に開花してるようだ。



「でも天井から見下ろすと色々見えて面白いよね」


「そうじゃなぁ、相変わらずミカの奴は寝ておるのぅ·····」


「フィーロ君はチラチラこっち見て心配そうだねぇ」

\ソフィちゃーん!降りてきてよー!見ててひやひやするんだけど!!/


「聞こえてるから大声じゃないくていいよー!」



 今日はここには私とエビちゃんとフィーロ君とミカちゃんくらいしか居なくて、アルムちゃんとアヤメは今日もお店に行ってて、ウナちゃんは自分の部屋でゲームやってて、グラちゃんは彼氏君と明日に迫った自分の誕生日を祝われるために地元に帰ってるし、リリアは実家に居るし、チェルはまだ越冬中だからここには居ない。


 しかもミカちゃんはソファで寝てて全く動かないし、フィーロ君は真上というか真下に移動してて落ちてこないか心配そうにしてウロウロしてるから、みんなが集まってる時に比べるとあまり面白みは無い。


 でも普段見てる景色を上から見ると新鮮でなかなか面白い。



『ぇうぃあー』

『あぃ~』


「·····今フェニカとフロウが会話しなかった?」


「したのじゃ····· 可愛いやつよのぅ·····」



\いやまだ会話できないと思うよ?/



「いや今のは絶対喋ってたって、ねぇエビちゃん」

「うむうむ!今のは絶対喋ってたのじゃ!」


『あぅぁぁああああっ!!』


「おっと、どうしたどうした、フェニカに何か言われたのじゃな?酷いヤツじゃのぅ、親によく似ておるのじゃ」


「あぁん?そっちこそ私の可愛い可愛いフェニカに対して酷い事言いやがって!フェニカがそんな悪い事言う訳ないでしょ!!?」


「じゃがこうしてフロウはぐずって····· いでぇっ!!」


 ガラゴロンッ!!


『あぇぇぇええええええっ!!おぎゃあぁぁぁあああぁぁあああっ!!』


/ぱっ!\


 ひ↓

 ゅ↓

 る↓

 る↓

 る↓

 る↓


\スコンッ!/


「痛いっ!?」


「ぷっ、んぶふっ!く、クリーンヒットした·····っ、んふっんふふふふっ!!」

『きゃっきゃっ♪』



 私とエビちゃんが子煩悩なケンカを始めた途端にフロウがぐずりはじめ、とうとう泣いてしまって暴れはじめた。


 そしてフロウは手に持っていたガラガラをぶん回すとエビちゃんの顎を思いきりぶん殴ってしまい、そして手からすっぽ抜けたガラガラは重力に逆らって····· いやそれは私たちから見てだわ、重力に従って地上に落下を開始すると、心配そうにしていたフィーロ君の額を直撃した。


 そしてそれを見ていた私とフェニカは笑ったのだった。





「はぁーっ♡ はぁーっ♡ はひゅぅ·····」


「·····ソフィちゃん?僕やめてって言ったよね」


「ひゃい·····」



 その後、フェニカの反転能力を解除して地上に降りた私を待ち受けていたのは、怒ったフィーロ君だった。

 フィーロ君はフェニカをアキさんに任せて私は部屋へと連れ込まれ、妊娠が終わったのをいい事にフィーロ君からたっぷりお仕置き♡されてしまった。


 ·····まだ2人目はつくる気は無いけど、危うく家族がもう1人増える所だったわ。



 そうそう、下世話な話だけど最近やっと三大欲求のうち減少していた一つが戻ってきて、彼も大分我慢してたみたいなので毎晩はっちゃけてたりするのだ。

 一応最近は育児にも慣れてきてフェニカと一緒に寝たり夜中の授乳もしたりしてるけど、時々····· まぁ、えっと、週に3日くらいフェニカを預けて2人っきりになったり·····


 んふふ·····

 いやぁ初日は凄かった·····


 ·····んで話は反れたけど、私はフィーロ君にたっぷりお仕置きされて大満ぞゲフンゲフン、大いに反省して今はフェニカに授乳中だ。


 一応虫歯菌を移さないように殺菌したから大丈夫だよね·····?

 親から虫歯菌が伝染るのは迷信って話もあるけど、フェニカを虫歯で苦しめる訳にはいかないからね。


 この世界だと引っこ抜くか魔法で何とかするくらいしか対処法が無い割と重めな病だし。



「·····惚気るのは良いが、そろそろ限界そうじゃぞ?」


『んぶ、んーっ!!』

「えっ?うわごめん!飲ませすぎじゃった、大丈夫?よしよし·····」



 って惚気話に夢中になってたら飲ませすぎちゃったわ·····


 でも大丈夫、この子めっちゃよく飲むから。

 きっと元気いっぱいな子に育ってくれるだろう。



『げぇぷっ·····』


「盛大にゲップでたなぁ····· よしよし····· あれ?お腹いっぱいで眠くなってきちゃったのかな、んじゃちょっと寝かしつけてくるね」


「行ってらっしゃい、エビちゃんは?」


「そうじゃのぅ····· フロウも泣きつかれたようじゃし寝かしつけてくるのじゃ」



 私とエビちゃんは眠気が来ている絶好の寝かしつけチャンスタイムを見逃すことなく、我が子をベビーベッドに連れて行って寝かせに行った。


 その後ろ姿は、男の頃の面影なんかまったくない母親の姿だっただろう。



 出産後でも今まで通りケンカしたり仲良くして、元男という過去をもっているため母親になれるか不安を感じていた2人も、なんだかんだいって立派に母親になりつつあるのだ。


\てめぇ!その整った顔凹ませてやる!!そうすりゃ私が1番可愛くなるわ!!/

\んじゃと!?じゃあ貴様の前歯へし折ってワシが一番になってやるのじゃ!!/


 ·····けど、僕が頑張らないといけない時も沢山ありそうだなぁ。



 フィーロはリビングでくだらない理由で取っ組み合いの大ゲンカを繰り広げる母親2人を見ながらそう思った。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「んふふ····· 寝てるフェニカも可愛いなぁ·····」


名前:エヴィリン

ひと言コメント

「フロウも可愛いのじゃ、じゃがフェニカも可愛いのぅ····· 甲乙つけがたいのじゃ」



名前:フィーロ

ひと言コメント

「どうしてそこからどっちの子が可愛いかって話になって、最終的に自分たちのどっちが可愛いかで大ゲンカをするのはどうかと思うよ?」



名前:フェニカ・シュテイン

ユニークスキル:『リバース』

ひと言コメント

(睡眠中)


名前:フローリス・アマイモン・ファゴサイトーシス

ユニークスキル:未獲得

ひと言コメント

(熟睡中)


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