もう既に育児疲れっ·····
フェニカを産んでから大体2週間後·····
私とエビちゃんは仲良くソファでくたばっていた。
「·····まじキツい」
「うむ·····」
もちろん理由は2人とも同じ育児関係で、疲労困憊で2人ともダウンしていたのだ。
私はフェニカが産まれてからは昼間は私が母乳をあげて、夜はシルキーさんや私の分体に任せて魔法で増やした母乳を飲ませてもらって寝かしつけも任せてるから寝不足じゃないんだけどね·····
赤ちゃんの扱いが分からなすぎて、触れるだけで傷ついて壊れるガラス細工や希少な宝石みたいに思っちゃってるせいで、フェニカの事が心配で心配で仕方なくてさ·····
常に気を張り続けて一挙一動どころか呼吸リズムや体調まで気になっちゃって、心配過ぎて寝付きも悪くて体調が悪くなっちゃったのよね。
もちろん心配し過ぎは私の体にも悪いし、常に何かしなきゃと思って構いすぎてフェニカの事を泣かせてしまったりしちゃってるから何とかしなきゃとは思うけど、やっぱり心配で心配で仕方ないのだ。
数日前にフェニカにおっぱいを飲ませながら出産のときの話を書いて投稿してたりしたけど、とうとう集中力に限界が来てぶっ倒れて休憩中って感じだ。
対するエビちゃんは、フロウがヤンチャすぎて疲れているのだ。
フロウちゃんは大体生後2ヶ月になって、日本で予防接種をしたり超能力者機関に頼んで戸籍を作ったり色々したりしたのはまだ大丈夫そうだったし、夜中も授乳しなくても大丈夫になってきてだいぶ元気が戻ってきた様子だった。
だがその代わりにフロウちゃんが元気いっぱいになり、ガラガラを意味もなくぶん回して遊んだり、だぁ~とかあぅ~とか独り言をいってニコニコと笑ったと思ったら大泣きしてエビちゃんを呼んで遊んでもらったりした結果、エビちゃんが先に音を上げてしまったのだ。
アレが2ヶ月後の私の姿だと思うと戦慄してる。
そして2人とも同じだけど別々の理由で赤ちゃんに降参して、あきらめて育児休暇をとっているのだ。
「·····アキさん達が居てくれてホントよかった」
「うむ····· 助かるのぅ····· 何故かここが研修所になっておるような気がせんでもないが、今回はソレに助けられたのじゃ·····」
そんで休暇と言っても赤ちゃんの成長に休みは無いし、母親にも休みは無い。
だが1日や2日程度だったら母親だけは代わりを呼べば何とかなる。
そう、私には超強力な助っ人のシルキー達が居るのだ。
私のとこに居る家事精霊シルフィーのアキさん率いるシルキー軍団は、基本的にはアキさんに徹底的に扱かれてシルキーとしての格を上げて超一流のシルキーを目指している研修生たちだ。
·····だが、研修生と言って侮ることなかれ。
シルキー軍団は私生活だけ見ればポンコツ集団に見えるが、仕事となれば話は別だ。
彼女らは家事のエキスパートで、しかもシルキーの中でも最強格のアキさんに認められて直々に指導を受けるほどの超優秀なシルキー達なのだ。
そんじょそこらの金持ちの屋敷で働いてる程度のシルキーなんかと比べ物にならない、公爵家や王宮でしかお目に掛かれないような物凄い集団なのだ。
·····全員私のディメンションルームのせいなのか自堕落だけど。
特にマッサージチェアがシルキーをダメにしてる気がするけど、その分仕事のパフォーマンスは激増してるから置いたままにしてあげてる。
んで何が言いたいかというと、彼女らは家事だけでなくベビーシッターもできてしまうのだ。
まぁ、私たちの子供を練習に使われてるような気がして任せるのは若干気が引けるけど、ぶっちゃけ言って死ぬほど悔しいけどお仕事モードに入った彼女らは新米母親の私たちなんかと比べ物にならないくらい赤ちゃんの扱いが上手なのだ。
ぐずっていつまでも寝ないフェニカを5分で寝かせるって何よ·····
バケモノかよ·····
私がやったらフェニカが泣きつかれるで泣き止ませられないのに·····
そんな天才な彼女らも、お仕事モードが終わると赤ちゃんにデレデレな庇護欲と母性を爆発させてるポンコツ乙女たちに早変わりして、それはそれで赤ちゃんにいい影響を与えてるみたいなのでなんも言えなくて、私たちは安心してくたばっていられるのだ。
「って訳で、休ませて?」
「うむ、ちょっと本気で休むのじゃ·····」
◇
私たちは午後になっても育児休暇····· 育児の休暇を続けていて、ただひたすら何をするわけでもなくぼけーっとしていた。
と、そこへ来客者が来た。
「おねーちゃ、きらよー」
「おー、イデアかぁ」
「元気じゃのぅ·····」
今日の来客者は私の妹で現在生後9ヶ月ながらフェニカとフロウの叔母になってしまったイデアだ。
サ○エさんの磯〇家とフ〇田家かよってツッコミを入れたくなっちゃうよね。
きっとシュテイン家の家系図はカオスな事になって····· いやもうカオスだったわ、主に爺ちゃんと姉貴のせいで。
「というか、イデア喋るの早くない?」
「おねーちゃほろじゃにゃいよー?」
「·····私も異常な成長してたけどさ、イデアが掴まり歩きもマスターしてるだって異常だからね?」
「お主、ついに自分が異常じゃったと認めおったな?」
そんでイデアなんだけど、はいはいを完全にマスターして歩き回ってるし、何なら掴まり歩きまでマスターしてしまって、更に活舌は悪いけど普通に喋るようになったのだ。
確か赤ちゃんってちゃんと喋れるようになるの2歳以降だと思うんだけどなぁ·····
あと9ヶ月ってつかまり立ちが限界だったはずなんだけど·····
まぁイデアは天然のアカシックレコードを持ってるから言葉に関しては100%理解できてるし、自分の分身の11歳くらいの自分である『イデアの影』を投影して自分の望み通りに歩く手伝いをしたり、なんなら抱っこして移動できるからめっちゃヤバいんだけどさ。
今日もここに来るまではイデアの影に抱っこされてきてたし·····
「んで、何しに来たの?」
「へにちゃんとふろーちゃんにあいにきた!」
「ごめん、2人とも今寝てると思うからそっとしておいてあげて?」
「えー····· かおみたいー」
「·····まぁそのくらいなら良いよ、アキさーん、イデアをフェニカたちのとこに案内してあげてくれるー?」
『畏まりました、少々お待ちを』
「はーい」
そんでどうやらイデアは自分の姪っ子たちに会いに来ていたようだ。
この前顔合わせした時にまだ言葉も分らないフェニに同い年のクセに年上ぶって偉そうにしてたけど、それなりに気に入ってるみたいでここ最近時々やって来ては絡んでいるのだ。
っと、アキさんが来てイデアが運ばれて行っちゃったわ。
「·····あれ?影は行かないの?」
『わたしは別にいいや~、おねーちゃんたちと話したいし』
「私は良いけどエビちゃんは大丈夫?」
「まぁ暇じゃしのぅ····· 話くらいには付き合ってやるのじゃ、じゃが遊びはせぬぞ?」
『わーい!』
「あっそうだ、イデアちょっといい?」
『なになに?』
「6歳になったらさ、魔法学校に入学してみない?」
「おま、お主それは·····」
「でもエビちゃんも乗り気だったでしょ?」
「まぁそうじゃが·····」
『えー····· 学校かぁ』
「·····成長したフェニカとフロウと四六時中一緒に居れるし、お姉ちゃんの威厳も見せつけられるよ?」
『行くっ!!!』
「お主、それまだ計画段階の話じゃろ·····」
いまふと思いつきでこの前エビちゃんと話をして思いついたことを言っちゃった。
実は私とエビちゃんの子供はそのうち私たちの母校であるマグウェル魔法学校に通わせるつもりなんだけど、そこにイデアもぶち込んじゃおうかと計画しているのだ。
ついでにフィーロ君の弟のタキス君も同い年だからこっちで学費を負担して行かせようかなとか考えてたりする。
そう、実はイデアとフィーロ君の弟のタキス君と、私の子供たちは同級生なのだ。
·····あれ?
同級生だよね?
あの異世界転移事故の時に時間感覚が狂っちゃって、正直よく分かんなくなってんのよね·····
イデアが4月10日、タキス君が4月の·····いつだっけ?まぁ4月のどこかで、フロウが11月10日、フェニカが1月1日で全員同じ学期内で産まれているのだ。
ついでにウナちゃんの子供もギリギリで3月出産予定だから、どうせならこの5人を全員魔法学校に入れて同級生にしちゃおうか、なんて冗談交じりの計画があったりする。
·····もっとヤバい計画もあって、イデアとタキス君がくっつかないかなぁとか思って、私のお母さんととフィーロ君のお母さんと一緒に悪だくみをしてたりする。
まぁそんな計画はあと5年もあるから変わるかもしれないけど、今から既に考えてたり·····
いやぁ、未来が楽しみで仕方ないねぇ·····
イデアも今の所乗り気みたいだし、もしかすると本当に·····
「んふふ·····」
「むふふ·····」
『おねーちゃんたち、なんかこわいよ·····?』
私とエビちゃんは、育児の休暇中でもやっぱり我が子の事を考えてしまうのだった。
名前:ソフィ・シュテイン
ひと言コメント
「育児は楽しいんだけど、死ぬほど疲れるのよね·····」
名前:エヴィリン
ひと言コメント
「それめっちゃわかるのじゃ····· ていうか数時間おきにあれだけ泣き叫べる子供は本当に元気じゃのぅ·····」
名前:イデア・シュテイン
ひと言コメント
「はやくフェニちゃんとフロウちゃんとあそびたいなぁ·····」




