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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第五章 TS賢者は妻になるっ!
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4次元世界の神界に行こうとしたら異世界転移に巻き込まれちゃいました〜実は私たち異世界のバケモノなので勇者パーティに混ざって無双しちゃいます!〜



 ある日の事·····


 今日は私とエビちゃんが神界に用事があったので、三次元世界の外を通って神界を目指して進んでいた。



「エビちゃんも神界にだいぶ慣れてきた?」


「うむ、最初は神属性魔力がちと濃すぎて辛かったのじゃが、今では割と何とかなってるのじゃ」


「まぁ時空境界エリアの4次元魔力濃度が薄い潜航可能ポイントを潜ってるからね、通りやすいでしょ?」

「うむ、抵抗なく進めとるのじゃ」


「おっとこっちこっち、あのモヤッてる所に突入するとヤバいよ、あれ時空乱流って言って魔力の流れとかがメチャクチャになってるから入った途端に行方不明になっちゃうからさ」

「·····怖いのぅ」



 まぁ用事といっても野暮用で、私は我が子の魂の設計をするため、エビちゃんはガイア様から神様講座を受けるために神界にいってるだけなんだけどね。


 そんで今日もエビちゃんが講座を受けに行くんだけど、自力ではまだいけないから私が送り届けてあげているのだ。

 そのついでに私も向こうの自分の部屋で魂の設計でもしておこうかなとか思ってたり·····



\ゴゴゴゴゴゴ·····/



「む?何の音じゃ?」


「私じゃないよ?」


「そうか、お主の腹の音かと思ったのじゃがのぅ·····」


「こんなデカくないわ!!」



 って思ったら、なんか変な音が聞こえてきた。


 なんて言えばいいんだろ、時々空を通ってる飛行機から聞こえてくる音みたいな·····

 それがどんどん近付いてきてるような·····


\キィィイイイイイイイイイイイインッ!!/


「·····やべ、にげ、どわあああああああああああああああああっ!!!」

「なんじゃこれはああああああああああああああああああああっ!!??」



 と思った次の瞬間、私たちは真横から物凄い勢いで突っ込んできた光の彗星に激突され、そのまま巻き込まれて彗星の一部になってなすすべなく本来辿るべき道から離されかけてしまった。

 しかも私でも止められないタイプだ。


 率直に言おう、ヤバい。


 ここは前に私が日本を探すときにひたすら見ていた場所だ。

 それはつまり、もしここで元の道を見失おうモノなら私たちは永遠に迷子になりかねないって事だ。


 そんで、私たちはルートが確立された道からこの彗星に押されてどんどん離れて行ってしまっているし、入ったらヤバいと言ったばかりの時空乱流に突入する軌道で、あと20秒くらいで突入してしまう激ヤバな事態に陥っていた。



「こなくそぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!ヘンゼルとグレーテル作戦!!!」

「んじゃそれはああああああああああああっ!!!」



 しかし今の私ではもう何処かへ飛ばされるのはもう確実で避けようが無い。


 ならば、帰ってきやすいように最大限抵抗をしてやろう。



 まず私がやったのは、童話のヘンゼルとグレーテルという物語で有名なお菓子の道しるべのようにどんどん離れて行って見えなくなってる神界へと続く道に私の魔力をロープ状にして巻き付けて、帰り道のヒントを作った。

 もしどこか知らない場所に飛ばされても、これを辿れば帰ってこれるはずだ。


 そして二つ目は連絡だ。



「もしもしガイア様!」


『はいよ~ん』


「なんか移動中に光の彗星みたいなのに巻き込まれました!!もうすぐ時空乱流に突入します!私だけじゃ無理なんで!捜索お願いします!!」


『ありゃっ!!?それヤバいやつだから逃げて!いや、無理?無理だったら可能な限りルートを記録して!アカシックレコードならできるはず!ソレの詳細は後で教える!今は帰り道をしっかり記録してて!』


「了解です!」


『エヴィリンちゃんもそこに居るよね!』


「うむ!おるのじゃ!!」


『2人ともしっかり抱き合ってて!離れたら二度と出会えないって思っておいて!!』


「「わかった!」」


『どこに居ても必ず迎えに行くから、まっててね』


「「あと最後に!みんなに必ず帰るってつたえt



 ここで私たちとガイア様との連絡は途絶え、私たちは無限大に存在する世界のどこかで行方不明になってしまったのだった。





 数分後、ディメンションルームに女神ガイアが姿を現した。



『皆、ちょっといいかな』


「わっ!ビックリした····· ガイア様、何かあったんですか?」

「いきなり出てきてビビるのよ····· ちゃんとノックして入りなさいよ」

「ねー、でも焦ってる?」


『·····ソフィちゃんとエヴィリンちゃんが行方不明になった』


『『·····はぁ!?』』



 そして、ガイアは2人の伝言通り、皆への説明を開始した。



『多分だけど、ソフィちゃん達はこの世界と神の世界を繋ぐ道で、とある現象に巻き込まれたんだと思う、その現象に巻き込』


「ソフィちゃんは無事なんですか!?お腹の子供は!?それとエビちゃんは!?」


『とりあえず落ち着いて、2人もお腹の子供も生きてはいるけど····· 今、その現象で完全に行方不明になっているんだ、落ち着いて聞いてほしい』



 ガイアから皆へ、2人が巻き込まれた現象について語られた。



『2人が巻き込まれたのは『世界間強制移動現象』っていって、他の世界から別の世界へモノを強制的に引きずり込む現象なんだ』


『この現象は少し厄介で、私たち神人族でもしっかり対処法を覚えていないと抜け出せない危険な現象なんだ、そんであの二人はこの現象に対する対処法はまだできてない』


「巻き込まれるとどうなるんですか!?」


『慌てないで、この現象には必ず終着点があるんだ、そこにたどり着くと世界の中に入り込んで投げ出されてしまうんだよ、つまり別の世界に行っちゃったって事だね』


「·····帰ってこれるんですか」


『目下捜索中、一応ソフィちゃんが道しるべを残してくれたからアッサリ見つかるかもなんだけど、危険なエリアに突入したから私でさえ捜索は難航するかも·····』


「どのくらい時間がかかるんですか!?」


『どれくらい時間が掛かるかはわからない、ただ、早くて1日、遅くて半年はかかるかもしれない』


「·····じゃあ、エビちゃんはもしかしたら向こうで子供を産むかもしれないんですか?」


『·····かもね、場合によってはキミの妻もね』


「僕も探しに行きます」


『待って待って、木乃伊取りが木乃伊になるからダメだよ、君たちは待っていて、状況は逐次報告するし、ここの維持とかは私が引き継ぐから、絶対に見つけるから信じて待ってて』


「··········わかりました」



 しかし、事態は最悪の方向へと進んでいた·····







 キュィィィイイイイイイン·····



「にょわぁぁぁぁああああああああああああああっ!!!へぶちっ!!!!」

\ベチィッ!!/


「どわぁぁぁああああぁぁっあぁぁぁああああぁぁっ!!へぶらっ!!!!」

\ゴスンッ!!/



「·····うっ、ここは、どこだ」

「きゅ、宮殿?」

「すご、高そうなモノとか色々ある」

「異世界転生だ!!異世界転生キタコレ!!」



 気が付くと、私たちは見知らぬ豪華な部屋のど真ん中でくたばっていた。

 私は顔面を強打し、エビちゃんはツノが地面に根元まで刺さって抜けなくなっていた。


 ·····というか、うん、やっぱりそっか。



「異世界転移に·····勇者召喚の儀式に巻き込まれちゃったかぁ·····」

「マジなのじゃ!?しかも上下逆さまの世界なのじゃ!!」



「それはエビちゃんが上下逆さまに突き刺さってるだけね」

「なんじゃつまらんのぅ」





『·····多分だけど、ソフィちゃん達は異世界転移、勇者を召喚する神がその世界に用意した救済措置に巻き込まれたんだ』


「それって、今はやりの『転生したら俺だけ最強』とか『転生したけどパーティーから追い出されたので無双します』とか『転生したら貴族になっていたけどお家取り潰しになって奴隷堕ちから始まる異世界生活〜最悪の奴隷生活を送っていたらいつの間にか鍛えられていたので主人をぶっ殺して世界最強へ成り上がります』みたいな·····?」


『それそれ、死んでないから異世界転移の方が正しいね、どうせ『4次元世界の神界に行こうとしたら異世界転移に巻き込まれちゃいました〜実は私たち異世界のバケモノなので勇者パーティに混ざって無双しちゃいます!〜』とか言って呑気に遊んでるんじゃないかな、大事になってるって言うのにさ·····』



 そう、ガイアの予想は見事に的中していた。





 まだヒリヒリする鼻っ面に魔法を掛けて治癒しながら、地面に根元までぶっ刺さったエビちゃんのツノを引っこ抜こうとしながら、私は····· ン?抜けないなコレ、むんぬぬぬぬ!!!\痛いのじゃーっ!!/·····私は周囲の様子を見まわしていた。



「転移者は私たちを除いて4人、制服を着てるってことは高校生、少なくとも時間遡行して校長先生のパーティーに巻き込まれたわけではない、男女2ずつか·····」



 私は今は魔法陣の上に居て、勇者として召喚されたであろう本来現れるべき4人は異世界の景色にキャッキャウフフとはしゃいでいた。


 ·····そんな楽なモノでもないんだけどなぁ。


 まぁ学生たちはどうでもいい、次はこの国の、この世界の技術水準や生活水準の特定だ。



「·····武具は基本的に鋳鉄、炭素が多くて全部同じ形の武器、防具に関しては鋼が所々使われてる、職人の手作業か、杖があるってことは魔法はある、魔結晶は中品質、魔導流路は概ね良好、量産品だけど十分使えるレベル、絨毯やタペストリーは·····タペストリーが絹、絹産業や織物が存在する証拠か、調度品の装飾からして工芸品もだいぶ発達してる、ただ電子機器やそれに類するものはない、灯りは魔法式、ただ魔道具にしては王宮に置かれてるモノだとしても簡易的くらいの水準だからあちらほどではない、ここに居る人の体型を見る限り栄養失調や疫病が流行していたり生活水準が悪いわけではない、でも一般人はどのレベルかは不明·····」



 私は兵隊らしき人が持っている武器や調度品やお姫様みたいな恰好の人が身に付けている物などからこの世界の技術力や生活水準を概ね推測していた。

 武器を見ると鋳鉄、つまり鋳物を使って量産を行った武器を配備している所と私たちが呼びだされたところからして戦争に備えてるのだろう、一応偉そうな兵士の中にはミスリルやアダマンタイトやオリハルコンを使ってる武器もあるし、魔鋼を使った装備もあるし、杖もあったから魔法はこの世界に存在していて間違いない。



「ん?おい私たちのクラスにこんなの居たか?」

「こんなに目立つ髪の人は居ない、それに服も制服じゃない」

「授業中だったから制服を着てないのは変だもんね」

「巻き込まれたパターンかな?最近よくあるからねぇ!あれ?だとしたらあの二人の方が主人公なんじゃね·····?」


「おいソフィ、魔力が変じゃ、少し違う気がするのじゃ」


「どれどれ?·····うん、少し属性バランスが違う、あっちの特徴じゃない」



 次に違和感に気が付いたのはエビちゃんだ。


 そして私も感知してわかったけど、元の世界との魔力に含まれる属性の比率が異なっていた。


 サークレット王国は光・土・火の三属性が特に多く、元の世界全体では火の比率が少し高いという特徴があるのだが、この世界は水属性魔力が多いという少し変な感じがした。


 もしかしたらあっちより海の比率が多い世界なのかもしれない。



 って思ってたら、お姫様みたいな人が話しかけてきた。



『勇者のみなさん、ごきげんよう、そしてようこそウルティナ王国へ、私はウルティナ王国王位継承権3位のオブリビアと申します』


「キタコレ!!!転生だよ転生!!チートで無双する奴だよ!!」



 ·····ふーん、ウルティナ王国ねぇ、なるほど。



 知らん、そんな国。


 確実に異世界だわここ。


 あと翻訳魔法はあるのね、オブリビア姫さんが自分に翻訳魔法を掛けて話しかけてきたから言語解析しなくても、たぶん日本から来たこいつらもなんて言ってるか分かったのだろう。


 あとオタクっぽい男子がやたら興奮してらっしゃる。


 ·····言葉がわかんないのは面倒だし一応言語解析して私とエビちゃんにインストールしておこ、アカシックレコードが使えてマジでよかったわぁ。



 ん?あれ、なんだこれ、アカシックレコードへのアクセスが制限されてる?

 いや違う、世界全て(神界)の記録書庫へのアクセスができてない?ていうか、この世界のアカシックレコードへのローカル接続しかできてない·····

 えっ、じゃあ私の『トリニティ』本体へのアクセスは·····



 ·····出来ない、か。


 だとすると『リスポーン』は使えないか····· 元よりお腹にこの子がいるから死ぬ気は無いけど、リスポーンも使えないし、トリニティの出力も私の体にある1/3の機能しか使えないってなると非常にマズい·····


 まぁ1/3でも日本のスーパーコンピュータの数億倍の性能はあるから何とかなるかな·····



 とここで、姫様から今居るこの世界の解説が始まった。


『この国は敵によってかつてない程の脅威に晒されています、貴方達にはこの国を、いえ、この世界を救っていただくため、遥かなる世界より召喚させていただきました』


「敵ってなんだ?魔族か!魔王か!あとチートスキルとか魔法とかくれよ!!」


『よくお分かりになられましたね、伝承にある通り、遥かなる世界より召喚した者は高度な知識を持つのですね、そうです、敵は魔王、そして魔族の軍です、貴方達には魔族を殲滅していただき、この国に、この世界に平穏を取り戻していただきたいのです』


「人間VS魔王キタコレ!!!王道!!マジで王道だよ!!!」

「魔王どんな奴なんだろうか····· とりあえず倒すためにスキルや魔法や武器が必要だな」

「そうだね、早く倒して元の世界に帰ろう」

「授業サボれてよかったー」








「やっべ隠せ隠せ!それ引っ込めて!!」


「わかっておる!!!ちょっと待つのじゃ、引っ込めておる!!!」



 物語(ラノベ)の中でしか存在しないと思っていた本物の異世界に大興奮する4人からちょっと離れた場所で、明らかに主人公ポジションな状況になっている2名が大慌てで何かをしていた。




 『TS賢者は今日も逝くっ!』

      ↓↓↓

『4次元世界の神界に行こうとしたら異世界転移に巻き込まれちゃいました〜実は私たち異世界のバケモノなので勇者パーティに混ざって無双しちゃいます!〜』


序章 転移したら魔王が敵と味方だった件について



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「ヤバいじゃんエビちゃんラスボスだってよ!とりあえずシャレにならないから角引っ込めて!!バレないうちに!!」


名前:エヴィリン・アマイモン・ファゴサイトーシス

ひと言コメント

「ワシは魔王よりも圧倒的に格上の魔神姫じゃぞ!?·····いやむしろもっとダメなパターンなのじゃ!!と、とりあえず引っ込めておくのじゃ!!!」

\すぽんっ/



名前:フィーロ

ひと言コメント

「もう███も経った····· 手掛かりの糸は見つかったって言ってたけど、ソフィちゃん達の居る世界にたどり着くのが難航してるみたいだし、大丈夫かな····· 早く帰って来てよ、ソフィちゃん····· 僕、心配だよ·····」


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