表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第五章 TS賢者は妻になるっ!
588/718

土地柄よく襲われるんですぅ!


 ある日の事·····



\シュンッ!!/


「お久しぶりですッ!挨拶はこのくらいにして、大丈夫ですか!?村が魔物に襲われたって聞きましたけど!?」


「ソフィ様だ、ソフィ様が来たぞ!」

「助かった····· あぁ、精霊様·····」

「誰か上で魔物と戦っている者たちを呼び戻しに行ってくれ!」

「また村を救っていただき、心から感謝いたします·····」


「いいから、状況は?」


「は、はい、今この村は異様な魔物からの防衛中で、戦える者はこの外に出て戦っております、ソフィ様の結界のお陰でなんとか死者は出ていませんが、それでも非常に強く·····」



 私はチェルが居る生まれ故郷のスェイゥルュゥ村が魔物に襲われたとの連絡を受け、急いで転移魔法を使ってこっちにやって来たのだ。


 一応村人の中で戦えない人、老人や子供や戦闘が出来ないエルフに関しては私の作ったシェルターに避難してきていたようだ。

 スェイゥルュゥ村の人口はわずか50人程度、明確なソースは無いけど人口を維持するにはギリギリ足りない程度の人数しかいない限界集落に近い村だ。

 他の村は普通に300人~1000人居るのを考えるとだいぶ厳しい人数と言えるだろう。


 しかも、人口50人のうち戦えるのはたった20人程度、村の人口の半分程度しか戦う事は出来ないのだ。

 残りの30人はこのシェルターの中で戦闘が終わるのを待っているようだが、皆あの時の惨劇を思い出しているのかかなり不安そうな顔をしていた。



 ·····ちなみに人口が50人になったのは先のワイバーンによる村の壊滅のせいじゃなくて、中央の世界樹に近い場所にあるせいで強力な魔物が蔓延っていて昔から襲撃がよくあって次第に人数が減って来ていたらしい、そしてワイバーンがトドメを刺したって訳だ。


 一応私と村長さんたちとの話し合いで、近隣の村から住人を集めて血が濃くなりすぎないようにとか人口の問題とかを解決しようという話になっていて、春になったら移住者の団体が来る予定にはなっている。



 でもそれより先に、今はこの状況を何とかしなきゃいけない。



「大丈夫、私が来たから」


「ソフィさま、どうか、テュイェルを、助けてください!」


「んっ?もちろんだけど·····」



 私はたまたま悪阻の辛い時期に入っていて休みたいと言っている身体を魔法で無理やり治療して動ける状態にすると、ソフィアの槍をインベントリから取り出して、子宮を特に頑丈な結界で護って、もし私が死んでも生き返った身体に移植できるように、切り離された瞬間時間が止まるようにしておいた。


 そして準備ができた所で外へと出ようとしたところで可愛らしいショタっ子が私に話しかけてきた。



「テュイェルは、ぼくのおよめさんなんです!おねがいします!」


「·····あーっ!君があのチェルが言ってた子!?君かぁ!えーっと、確か····· アミィクティェラ君で合ってたっけ?」



 何か見覚えのある子が来たなって思ったら、なんとチェルが言っていた将来の婚約者くんだった。

 ちなみに彼の名前はアミィクティェラって言うらしい、愛称はアミィだそうだ。


 どうやらアミィ君は自分の婚約者で、弱冠300歳の子供だけど恋愛のレの字も無いチェルと違い、片思いに近いちゃんとした恋をしている、自身の婚約者で今も村のために上で戦っているであろうチェルの事が心配で仕方ないらしい。



「大丈夫だよ、チェルは強いから私が居なくてもきっと大丈夫、安心して待ってあげなよ?お嫁さんを信頼して帰ってくるのを待つのも男の子の役目だからね」


\わしゃわしゃわしゃっ/

「わふっ!?」


「じゃあ行ってくるよ、ささっと片付けてくるね~」



 そんな可愛らしいショタっ子のお願いを聞き遂げた私は、彼の頭をワシャワシャと雑に撫でまわしながら落ち着かない様子の彼に言葉をかけて、背中を向けて手をひらひら振りながら槍を担ぎ直して外へ繋がる階段へと向かった。



「·····もう二度と、この村は滅ぼさせないから」


「っ·····!!」


「あっごめんちょっと殺気もれた、めんご~☆」


 やっべ、ちょっと殺気もれたわ、反省反省っ☆




 だがその一瞬だけ漏れたほんの僅かな殺気だけで、スェイゥルュゥ村の人々が彼女が本気でキレてるとわかってしまうほど、私はキレていた。





 冷静に、でもマグマのような怒りを抑えながらシェルターの外に出ると、激しい戦いの音が鳴り響いてきていた。


 でも悲鳴は聞こえないし、聞こえてくるのは木々がなぎ倒される音と、矢が放たれる音や魔力が動く気配、村人たちの怒鳴り声、そして魔物の咆哮だけだ。



「みなさん!手伝いに来ました!!」


「あっ!ままだっ!」

『『ソフィ様!!?』』


「チェル、大丈夫だった?魔物は?」


「えーっとね!ずっと結界の外で森の中をウロウロして魔法を飛ばしてきてる!」


「様子見をしてるのか····· でも結界を破ろうと攻撃もしてきてるし、確実にエルフたちの人数と戦力を見て戦況を把握してる、そして攻撃させてこちらを疲弊させてきてるか····· でも結界で攻めあぐねていて、どう結界を破ろうか偵察しているっぽい·····」



 チェルの指さした方向には、確かに密林の鬱蒼と茂る木々の隙間に白い閃光の如き速さで動き回る、エルフたちの矢や魔法を軽々回避して、木々の隙間からこちらを見ているであろう魔物がチラチラ見えていた。


 というか、相当早いなアレ·····

 時速300kmはありそうだし、まだ余裕そうだ。



 ヒュゴォッ!

 バギャバギャメギャボギッ!!!


 ギャインッ!!!



「うわっは、ヤバ、今のはマジでやって来てるな····· いや、·····ふーん?結界を解析してるな、侵食痕がある、推定Aランク····· いや、Sランクの魔物かもしれないかな」


「どういうことですかソフィ様」


「·····この前のワイバーンは良くてBランク、あのとき個体だとCランクかBランクか微妙で境目くらいの相手だよ、つまり、もし私が守ってなかったらワイバーンの時よりもっと酷い事が起きてたはずって事だよ、たぶん一瞬で村が消滅してるね」


「な、なんと·····」



 今の攻撃はヤバかった。


 四本の金白色の斬撃が飛んできて、射線上をまるで巨大な爪で引っ搔いたかのように切り裂いて結界の表面に激突した。

 そして結界はというと、全然平気だったけど結界境界面に僅かにだが侵食して融けたような感じで巨大な爪痕が残されてしまっていたのを私は確認していた。



「·····でも見えた、アイツ、うん、聞いてた通りかな」


「まま、あの魔物しってるの?」


「知ってるよ、んじゃちょいと行ってくる、村の皆は今すぐシェルターの中に避難して、絶対防衛(アイギス)システムを起動するから」


「ですが·····」


「避難して?相手が危険とかじゃないから、·····私がみんなを殺しかねないから」



 でもさっきの攻撃のお陰で敵の姿がほぼ完璧に見えたし、ついでに事前情報もある魔物だったから問題はない。


 ·····問題はないけど、それは私が相手するとき限定の話だ。


 相手は確実にSランクの魔物だ。


 モフウサやモフアザラシのような可愛らしさでSランクに至った魔物ではない、本物のSランクの魔物、それも最上位クラスで強い、本気を出したら国が何個も滅ぶような危険な魔物だ。



「しかし、攻撃を止めたら·····」


「とりあえず下がって、弓じゃ効果ない、いや、チェルの矢は当たってるのか····· でもアレは普通の弓でけん制できるような相手じゃない、撃つだけ無駄だよ」



 エルフの弓は非常に強力で、下手したら対物ライフルの弾丸のようなバカみたいな威力と初速があるほど強いのだが、アレ相手には力不足だ。

 というか力不足なんてもんじゃない、意味がないレベルだ。


 っと、エルフたちもやっと引き下がってくれたか。



「早くシェルターの中に行って」


「まま、チェルは残りたい、村を守りたい」


「·····いいけど、離れてて」


「わかった」



 エルフたちが全員シェルターへと避難してミカちゃんのアイギスをコピーして作った結界で守ったあと、チェルも背中から神殺しの武器の材料にもなる凶悪な植物のニーズヘッグプラントを生やして臨戦態勢になりながらかなり離れた位置に隠れてこちらを見ているのを確認して、私はスェイゥルュゥ村を襲っていた魔物に()()()()()




「·····居るのはわかってますし、正体も分ってますよ?とっとと出てきてください、『プラズマティックタイガー』·····いや、『()()』さん?」



『ゴゥルルル·····』



 そして森の奥から、若干紫色の光を帯びた白色に輝く神々しい一頭の虎が現れた。


 プラズマティックタイガーは『エレクトロタイガー』が超高電圧の電気を蓄え、自ら生み出すことが可能になった特殊な魔物だ。

 この虎は身体の周囲の物質を超々高電圧の電気によってプラズマ化して、更に電磁誘導によりプラズマを制御して利用する特殊な能力を持っている。


 プラズマの温度は諸説あるが大体数千万度~数億度、たいていの物は耐えられるはずもなく蒸発してしまうだろう。


 そして、何よりも恐ろしいのはこの虎は体内に核融合炉があるのだ。

 なんとそれを使って核融合をして物質を生み出す能力があり、口から重金属の弾丸を解き放ってきたり、核融合で発生した熱を口から出してゴジ〇みたいな放射熱線放射攻撃を仕掛けてきたりする、かなりエグイ魔物だ。


 ついでに知能も物凄く高く、人間との会話なんて造作もない凶悪な魔物だ。



 そして、私の目の前に居るこのプラズマティックタイガーは、その中でも特に上位の個体だ。


 ·····個体名が付けられるほどの、玄武さん経由で名付けられた、西を守りし白き虎。



「やっぱり、貴女が白虎さんなんですね」


『バレたなら仕方ねぇ、丁度あのノロマな亀野郎をぶっ倒したっていうヤツが来たんだ、戦わせろ、オレの目的は後でいいからなァ、そこの神、武器を構えろ、行くぞ!!耐えて見せろっ!!グルォァァァアアアアアアアアッ!!!!』





「嫌です」



\ベッチィィィィイイイッ!!!/



『に゛ゃん゛ッ!!?』



 私はプラズマと超々高電圧のローレンツ力によりレールガンの如き速さで突っ込んできた体長5mにもなる巨大な虎の頭を、ソフィアの槍の穂先の平らな所で思いきりぶん殴って地面に頭をめり込ませて止めさせてしまった。


 流石に雷と同じ速さで突っ込んだのを光の如き速度で迎撃されてとんでもない速度で地面に頭から突き刺さったら、Sランクの魔物でも耐え切れなかったようで、地面に頭が埋まったまま頭の上に突撃ピヨ三郎みたいなヒヨコがピヨピヨと飛び回って気絶してしまった。




「·····キノコ神拳究極奥義『投げ槍最強説』、証明完了(Q.E.D.)ッ!!!」



 ギュッピィィィィィイイインッ☆☆☆!!!!




名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「まったくもー、放射線はばら撒いてないみたいだけどやめてよね?お腹の子に影響出たらどうすんのよ!バツとしてキノコ神拳でギャグエンドの刑に処す!!!」


名前:チェル

ひと言コメント

「ままつっよーい!!」


名前:アミィクティェラ・スェイゥルュゥ

ひと言コメント

「いますっごいゆれたけど、だいじょうぶかな····· テュイエル、だいじょうぶかな·····」



名称:プラズマティックタイガー

個体名:『白虎』

状態異常:気絶

ひと言コメント

『にゃっはぁぁぁあああぁ·····にゃぁぁあはぁぁああはあぁぁ~~~』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ