家族への報告っ!
エビちゃんのお腹の子に魂が宿ってから数日たったとある休日·····
「ただいまー、フィーロ君連れてきちゃったー」
「お邪魔します」
『おかえりなさい、皆でお茶を飲んでるからリビングに来なさーい』
「はーい!んじゃいこっか」
「うん」
今日は私の実家に来ていて、両親に妊娠の報告をしに来ていた。
そう、昨日ついに私は妊娠が確定したのだ。
具体的に言うと、受精卵が子宮内膜に潜り込んでしっかりと着床したのを見届けて、体調が悪くなる前に色々報告するためにやって来たって訳だ。
着床した瞬間はちゃんと見て録画もしてたし、妊娠が決まって嬉しすぎてマジで飛び上がって喜びまくってちょっとはしゃぎ過ぎたけど、そのおかげで今はだいぶ落ち着いたからしっかり報告できる·····と思う。
ガチャッ
「二回目のただいまー」
「別に一度でいいだろ····· まあとりあえず座れ、ルーベが今お茶を淹れている」
「あら?ソフィ、おめかししてどうしたのかしら?」
「あーこの後ちょっと王都で用事があるんだけど、まだ時間があったからウチによってみただけだよ」
部屋に入ると、リビングのテーブルでお父さんとお母さんがお茶をしていた。
お兄ちゃんは今はエビちゃんと一緒に出掛けてるみたいで居ない、多分日本にベビー用品でも探しに行ってるんじゃないかな?
ちなみにおめかししてる理由だけど、このあと王都にある冒険者ギルドサークレット王国本部に行って妊娠したからしばらく活動を控える旨を伝えて、そのあと王城のウナちゃんの元を訪ねてウナちゃん経由で王様にも一応報告する予定があるからちゃんとした格好をしてるのだ。
「ソフィ様、フィーロ様、お茶をお持ちしました」
「あっルーベさんありがと」
「ありがとうございます」
っとここでルーベさんがお茶を淹れてくれて持って来てくれたから、私たちも座ってちょっと飲んで一休みすることにした。
◇
紅茶を1杯飲み終わってお菓子もすこし食べて落ち着いてきたので、とうとう私の妊娠報告をすることにした。
「そういえばお父さんお母さん」
「なんだ?」
「なにかしら?」
「私、妊娠したんだ」
「「·····ん?」」
「いまは多分妊娠1週間目くらいかなぁ····· だから今年の11月ごろに産む予定だよ」
「ちょ!!!ちょっと待て!!早すぎる、情報が多すぎる!!!」
「そうよ、妊娠!?ソフィも!?嘘よね!?」
「マジだよ、まだ検査とか受けてないけど魔法で調べてたから確実に妊娠したよ」
「僕もソフィちゃんが妊娠したことを確認しているので、事実です」
「·····そうか、ソフィもか、良かったなソフィ」
「そうね、少し遅いような気もするけれど今は祝うべきね、おめでとうソフィ、やっと妊娠できてよかったじゃない」
「おめでとうございます、ソフィ様」
「あれ意外と淡白····· 鶏むね肉くらい淡白·····」
てっきりエビちゃんのときみたいに狂喜乱舞すると思ってたんだけど·····
なんか、こう、もっと盛り上がりが欲しいというか·····
「·····えっと、それだけ?」
「だってついこの間エヴィリンの妊娠報告を聞いたから新鮮味が無いしな·····」
「そうね、まぁ何となくこうなるんじゃないかと思ってたのよね、なんか妙にソワソワしてて変だと思ったのよ」
「·····私はエヴィリン様がポロッと漏らしたのを聞いてしまっていたので知ってましたが、黙っておりました」
「えぇぇぇ····· サプライズで黙ってきたのに·····」
サプライズ報告したつもりなのにほとんど驚かれなかったし、ルーベさんに至っては知ってたらしい。
んもー····· なんかちょっとがっかりなんだけど·····
とりあえず後でエビはボコす、今回は角にハチミツ塗りたくってやるかな。
「なんかすまんな、一周回って驚かなくなっちまったみたいだ·····」
「そうねぇ····· 何にせよおめでとうソフィ、良かったわねぇ·····ずっと赤ちゃんは欲しいけど妊娠するのが怖いって愚痴言ってたから安心したわ」
「ちょ!お母さんそれ言わないでよ!」
「·····相談してたんだ」
え、えーっと、実は前からちょいちょいお母さんに妊娠の事について相談してたりしてたり·····
フィーロ君には言わないでほしいって伝えてたはずなんだけどなぁ·····
もうどうでもいいやー(ヤケクソ)
「え、えーっとね、ええと·····」
「大丈夫、怒ってないから、ただ意外だなって思っただけだよ?」
「よかった·····」
マジで良かった·····
許してくれた····· というか別にバレても問題ないのにこっそり相談しちゃったから何か悪い事した気分になってたわ、うん、悪くないよね私。
「えーっと、改めてちゃんと報告するけど、私は今は妊娠1週間目くらいでしばらくはまだ体に変化も起きないと思うけど、これからどんどん変わっていくと思うし、色々聞くと思うから、その時はよろしくお願いします」
「僕からもお願いします」
「もちろんだ、何でも聞いてくれ、お父さん達は全力で2人の事を····· いや、ラクトとエヴィリンも含めた4人をサポートするからな、とりあえずはおめでとうソフィ、元気な子を産めよ?」
「そうね、孫の顔を見るの、楽しみにしているわよ?」
「んへへ····· 頑張るね、私」
最初は褒めてくれないかなって思ってちょっとドキッとしたけど、ちゃんと喜んでくれたし褒めてくれてめっちゃ安心した。
んふふ、絶対に元気いっぱいで産んであげるからね。
「ところでエヴィリンにも聞きたかったんだが、名前はどうするんだ?」
「えっ決めてないけど?決めるとしても性別がわかってからにしようと思ってるけど·····」
「という事は産まれてから決めるのか·····」
「ん?産まれる前からわかるでしょ?」
「そんな方法あるのか?」
「だって超音波検査とかで·····って、そっか、こっちの世界には判別法無いんだっけ····· ん?ちょいまち、って事は私、産まれる前から性別がわからないのに『ソフィ』って名前つけられてたの!?」
「異世界ならできるのか·····凄いな異世界は、あとソフィがもし男だったら····· どんな名前にしようとしていたんだ?忘れちまった·····」
「男でもソフィって言ってたじゃない、あぁでもソフィアとソフィのどっちかで悩んでたわね·····」
なんか知らなくてもいい衝撃の事実が判明した気がする。
·····ゾ〇フィとかゾ〇ィーじゃなくて良かった、だって長男の名前だし。
というか名前かぁ·····
難しいなぁ·····
「まぁ産まれるまでまだ大体9ヶ月もあるんだし、フィーロ君と一緒にゆっくり決めるよ、名前を考えるのも楽しいからね、ねっフィーロ君」
「えっ?急に話題振られた····· まぁ僕もそう思うよ、一生呼ばれ続けるんだからしっかりと名付けたいかな」
「んふふ、まぁ、ってことで名前は全然決まってないかな」
「そうか、ソフィならもう決めてそうだったんだけどな····· 決めたら俺たちにも教えてくれよ?楽しみに待ってるからな」
「困ったら私たちに相談してくれてもいいのよー?」
「ありがと、でも大丈夫、私たちの初めての子供だからちゃんと決めるよ」
一生呼ばれて呼び続ける、自分の子供の名前·····
よく考えたら責任重大だなぁ·····
いい名前をつけてあげないと、うん、頑張ろうっと!
「·····で、この後はどうするんだ?」
「えっ?パーティーとかしないの?エビちゃんの時やってたけど·····」
「·····すまん、この前のパーティーで結構使っちまってカツカツなんだ、許してくれ」
「そうなのよ····· はしゃぎ過ぎたわね·····」
「えぇ·····」
どうやらこの前のエビちゃんの懐妊祝いパーティーで散在しすぎたみたいで、ここ最近は節約生活をしていたそうだ。
·····なんでパンの耳を揚げて少しだけ砂糖をまぶしたのを食べてるんだろうって疑問に思ってたけど、そういうことかぁ。
「ってことは、まさか、その·····」
「·····すまん、出産祝いの時は盛大にやるから許してくれ」
「ぴえん·····」
私の懐妊祝いパーティーの料理はパンの耳を揚げて砂糖をまぶしたヤツだけという、なんとも寂しい結末になってしまったのだった。
·····まぁ、お父さんもお母さんも喜んでくれて、王都に行くまでの間ずっと喜んでお祝いの言葉をかけてくれてたからいいけど。
こうして私の妊娠報告は割とアッサリと鶏むね肉のポン酢和えくらいサッパリと終わってしまったけど、私の家族にちゃんと伝えられて本当に良かった。
·····って思う事にしておこう。
名前:ソフィ・シュテイン
ひと言コメント
「名前どうしよっかなぁ····· あとさ、生活費が足りないなら言ってよ?別に10億円くらいだったら家計に入れてあげるからさ?」
名前:フィーロ
ひと言コメント
「ソフィちゃん、流石に10億は多いと思うよ?せめて1億くらいにしておきなよ」
名前:フェルゼン・シュテイン
ひと言コメント
「おめでとうソフィ、·····パーティー出来なかったことは謝る、だからそのお金の山を仕舞ってくれ!桁が違いすぎる!!フィーロ君も感覚が狂ってるぞ!1億でも変だからな!?」
『えっ10億でも足りなかったの!?ってことは1兆円!?さ、流石にお父さんでもそれはちょっと·····』
「増やすな!!多すぎるんだよ!!」
名前:リラ・シュテイン
ひと言コメント
「そうねぇ、1000万くらいでいいわよ~?」
\少なくない?せめて1億くらい·····/
「多いわ、1500万でいいわ\ほいよ☆/·····マジでやめなさい、ソフィ、金貨を出す手を止めなさい、ソフィ、·····ソフィ!!いい加減にしなさい!!ソフィ!!!!」
名前:ルーベ
ひと言コメント
「リラ様、2000万でもいいと私は思います、ついでに少し私にも頂けると·····」
『何億欲しい?』
「えっ、では5000億ほど····· ちょっと待ってください、冗談です、冗談です!!本気にしないでくだっ·····止めて下さい!!床が抜けますから!もうやめてください!すいませんでしたから許してくださいっ!!100万でいいです!もう100万円でいいですからぁ!!\ズカスンッ!(床が抜ける音)/あああああっ!床が、床が····· 修理代·····」




