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HEROs: 第二次英雄時代  作者: 夜風なぎ
アース編
7/8

第六話 謎の救世主

瞬間、二人の視線が落ち葉に向かう。


すると、カオスの身体が宙に浮いたかと思えば後ろに転倒。


「足元がお留守だったぞ」


何処からともなく聞こえるそんな声に、アトラスは周囲を見回す。


しかし、声の主らしき者の姿は見られない。


「誰だ!姿を現せ!!」


立ち上がったカオスが声を張り上げる。


「姿が見たいなら、自分で見つけるんだな」


カオスが辺りを見回すと、曲がり角の陰からロープが飛び出し、カオスの身体に巻き付いた。


カオスは腕の刃を駆使して拘束から脱するも、依然として見えない敵の姿に警戒をあらわにしていた。


「クソッ!こうなれば……!!」


見えない敵に苛立ちを覚えたカオスは、負傷者めがけて駆けた。


が。


「……っ!?」


一瞬にしてカオスの刃が腕ごと切り落とされた。


肩から下は鮮やかな赤色が露出し、血しぶきがビル内の消えかけた照明を反射し輝く。


「貴様ぁああ!!」


仮面の下で顔を紅潮させたカオスが、腕を切り落とされてもなお負傷者を狙う。


ところが、カオスの手が負傷者に触れる前に、その負傷者は姿を消した。


「なっ!?」


それは、アトラスの声だった。


咄嗟に辺りを見回すと、黒いパーカーに額にはゴーグルをつけた青年が負傷者を背負っていた。


「おいそこのヒーロー!負傷者は僕が外まで連れていく。思い切り戦え!」


青年はそう言い残し、負傷者を背負ったまま出口へ向かった。


――彼の声は、先ほどまで辺りに響いていた、謎の声とうり二つだった。


アトラスは一瞬だけ戸惑ったが、負傷者の消失に気づかずに前進するカオスを前に、アトラスは勝機を取り戻した。


「そういうことなら、遠慮なく!!」


アトラスは、左腕のアトラブレスに装填されたライセンスを取り出し、表裏を返して再装填した。


『FINISH READY?』


ビル内に轟くハイテンション且つネイティブな英語音声。


その音声とともに、アトラスの右足が淡い青色に発光する。


そして、空中に浮かび上がったディスプレイが、投網のようにカオスの身体にまとわりついた。


アトラスの背中の装甲が翼へ変形し、アトラスが宙へ浮かび上がる。


「グランドルート・フィニッシュ!!」


掛け声とともに滑空したアトラスの足が、身動きの取れないカオスへ強烈なキックを炸裂させた。


両手を広げた体制で地面に着地したアトラスの背後で、カオスは爆散した。


「ふぅいー……」


そのままアトラスは地面に尻をついてから寝そべった。


「にしても……()()()は何者だったんだ?」


アトラスは呟きながら、負傷者の安否を確認すべく、避難所へ向かって翼をはためかせた。

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