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魔物使いはめんどくさがりながらも相棒と異世界で生きていく  作者: 千歳
1章~別名説明回とも言う~
4/42

何故か知っている2

「フェン、速すぎだ」

 

 競争の結果はフェンの圧勝。勝負にもならなかった。それでも俺はスキルとやらの効果を実感してる。

 タイムも距離も計ったわけじゃないから正確にはわからない。距離は目測だけど400m前後、タイムは体感で30秒ってところだ。

 それだけ全力疾走してもほとんど息切れしていない。400mは確か医学的に全力疾走(スプリント)出来る限界距離だったはずだけど…まだまだ行ける気がする。これは限界を確認しておいたほうがいいな。

 

「ぜぇ、ぜぇ、もう無理だ」

 

 結局先程いた場所のあたりまでを2往復したところで脚が動かなくなった。大体1.6km。これだけでも[身体強化]がとんでもない能力だとわかる。こんなこと出来るやつがごろごろいるんだろうか?だとしたら恐ろしい世界だ。

 フェンなんか余裕な顔している。むしろ遊びだと思ってるのかもっともっととせがんでくる。これが種族の差か。

 一息ついたら周辺を確認しよう。

 

「うぉっ!」 

 

 丘の頂上に上がると景色が一辺した。そこは崖の上だったのだ。高さ50mくらいだろうか。さすがにここから落ちたら助かる気がしない。

 崖から左には天を衝くような山脈。それより右側の手前が森。奥には草原が見える。その先にぽつぽつと人工物らしきものも見える。森の中を流れる川を辿っていけば近くまでいけそうだ。これなら遭難の心配はなさそうで安心した。

 

「フェン、見えるか?あそこを目指そう。…ん?フェン、どこいった?フェーーン」

 

 ちょっと目を離した隙にフェンの姿が消えた。勝手にどっか行くやつじゃなかったのに。見知らぬ場所で興奮したんだろうか?

 

「フェーーーン」

「ウォウ」

「え?」

 

 呼び掛けにすぐ近くから応じる声が返ってきた。辺りをきょろきょろと見回しても姿がない。

 

「おぉっと」

 

 急に後ろからフェンがのしかかってきた。危うく崖から落ちそうだった。ここはしっかり言っとこう。

 

「フェン、お前もだいぶ大きくなったし、力も強くなったからいきなり後ろから飛びかかるのはなしな?わかった?」

「ワゥゥ」


 フェンがしゅんとしてしまったがこれは譲れない。俺は早くも死ぬところだったからな。それに俺は身体強化があったからいいものの他の人だったら大ケガしててもおかしくない。

 それよりフェンが強くなったとはいえ俺がそんなに簡単に後ろをとられるはずがないんだけど。

 

「ところでフェン、お前どこにいたんだ?」

 

 フェンは前足で俺の影を指すとするりと影に潜り込んだ

 どうやらスキルで遊んでいたらしい。

 それにしても返事がきたってことは影の中でも俺の声が聞こえたってことか。

 めちゃくちゃ便利だな。さすがエクストラっていうだけある。

 とりあえず、このスキルがどれくらいMPを使うのか調べよう。

 使った回数は2回。潜ってたのは3分くらいかな。

 というわけでさっきと同じようにフェンの顔を押さえてっと。

 

「あれ、減ってない…」

 

 はい出た、チートチート。まごうことなきチートですよ。確かにMP消費って書いてなかったもんなぁ。俺のダメージを肩代わりさせるってのは気が引けるけど誰かを守ろうと思ったらこんな便利なスキルないよね。俺の相棒はどうしちまったんだ。

 この感じだと王者のなんたらもMP消費なしか。

 ついでに俺もスキルの確認をしよう。とりあえず硬化。まずは石より硬くするイメージで…お、ほんとに硬い。指で弾くとコツコツなる。石とぶつけると…痛い。けど石も少し欠けたし今同じくらいかな?もう少し硬めのイメージでやってみるか。よし、今度は痛くないな。これくらいを基本にしよう。まだ、なんとも言えないけど剣とかも防げる硬さに出来れば守りにも使える。

 ただ硬化している間は固まっちゃって指も曲げれない。拳を握ってると開けない。つまり全身硬化して無敵!みたいなことは一応出来るけど、反撃が出来ないのはちょっとね。

 次は一応MP消費の確認。とりあえずさっきの硬さで右手の手首まで。時間は…3分にしよう。まさかこのスキルがこんな早く役立つとは思わなかった。


 お、3分か。目覚ましみたいに喧しい音が聞こえたりするわけじゃないのはいいな。

 

「180秒で180消費か。マナ効率化してこれか。思ったより燃費が悪い。両手を硬化したら5分まで。しかもMPが減るから身体強化の効果も落ちるし、意外に使いどころが難しいなぁ。まぁマナを消費しなかったらダイヤモンドみたいに硬くなっちゃえば物理攻撃無効みたいな状態だし妥当か」

 

 これは武術と同じようにインパクトのタイミングだけ使うようにするのが正解だな。それには当然だが練習が必要。意識しないと使えないようじゃ話にならない。

 結局こっちの世界でも日々鍛練か…ちょっと、いや、だいぶめんどくさい。謎知識によるとこっちの世界には魔物なんてのもいるみたいだしやらなきゃいけないんだけど。

 まさか強くなったとはいえ、フェンだけに戦わせるわけにはいかないしな。またあんなことになったら…そのためにも俺も強くならなきゃいけない。

 

 よし、悩んでてもしょうがないし、とりあえずは人里を目指そう。

 

 

次の更新は30日0時です

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