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42.参戦することにした。

「だそうだ。」

マービックさんが、ロッソさんやデュルゲルさんを見ながら言った。


「肝心の報酬は?」

「成功報酬になるが・・・」

アレックさんが提示した額は、それなりの金額だった。

「それだけ危険ということじゃな。まぁ、それだけ貰えるのなら儂個人としては参加する。ちょいとまとまった金が必要なところじゃったしな。」そういって、レンタル中の斧を叩く。

どうやら、デュルゲルさんは、報酬を斧の代金にするつもりのようだ。

「メンバーとの協議が必要だが、俺達も参加すると思う。報酬も魅力的だが、王国には愛着もあるもんでね。何とかできるなら協力は惜しまんよ。」

ロッソさん達も受諾するようだった。

それを聞いて、マービックさんは満足そうに頷いた。


「そういってくれると助かる。1つ2つ推薦候補があるがそれだけじゃぁ、戦力不足は否めないからな。

あとは、エリック君達だが・・・・」

「僕達ですか?正直力になれるかどうか・・・」

「いや、君たちなら十分やれるよ。もちろん、無理はしてほしくはないが。」

途中から、ディーン副団長が話に入ってきた。ディーンさん達も今回の作戦には参加するらしい。

エリック達は、結構悩んでいた。

「あとは、アーディル君。君なんだが。」

ディーン副団長が話をし出した時、マービックさんが遮った。


「おいおい。いくら強かろうが学生をそんな作戦に連れて行っていいのか?

ギルドもまだ未登録の学生だから何もできんし、何かあったら学園も黙っちゃいないんじゃないか?」

「でしたら、登録をしてしまえばいいでしょう。それに、既にアーディル君はザッカートに支援で送り込まれていますからね。多少リスクが増えますが、同じことですよ。

なにより、彼の実力は私が保証します。彼や彼のテイムしている狼がいるのといないので成功率に差が出るのではないかと思うぐらいに。」

ディーン副団長がそう返す。

マービックさんも、「そうだな。」といってニヤリと笑った。

そのやり取りをロッソさん達は何とも言えない顔で見ていた。


後で教えてもらったが、マービックさんとしては、僕をこの任務に行かせることは賛成だったに違いない。だが、まだギルド員でもない学園生を無理やり危険な場所に送り出すというのは外聞が悪い。

なので、騎士団に請われて登録をして送り出したという貞を取りたかったのだろうというのだ。

大人っていうのは、めんどうくさいと思った。


”どう思う?”

”いいんじゃないか?金も手に入るし、立場も良くなるんだろう?それにザッカートを何とかしてやりたいんだろう?”

シャナも特に反対をしないし、僕はその依頼を受けることにした。

僕には国に恩があるし、。ザッカートにいるユングさんやギルドマスターのビュッヘルトさんなど良くしてもらった人も気にならないわけではない。


「よし。では、エリック君達はよく考えてくれ。出発は明後日の朝の予定になる。それまでは、ゆっくり休んでくれ。」

それぞれが返事をしたが、一つ忘れていることに気が付いた。


「あの・・・サイクロプスの魔石・・・換金してほしいんですが」



・・・


魔石の換金は、数日を要することになった。

というのも、おそらくこのような大きな魔石となると買い上げるのは魔術院や軍部となるため、交渉が必要なのだとか。ただ、純度といい大きさといい相当なことはわかるので、俺に任せてくれとマービックさんが言ってくれた。最低でも・・・といって提示された金額でも僕の思っている数字よりもかなり多かった。そこで、その最低の額でいいので先払いしてもらうことにした。

理由は、今回の脱出者へ分配をするためだ。マービックさんは本当にそれでいいのかと念を押していたが、僕は頷いた。流石にその金額を建て替えるほどの資金はなかったし、一緒に逃げて来た人たちの中には、手持ちのお金に不安を覚えている人たちもいたので、まぁしょうがない。

それに、ロッソさん達などいくつかのパーティーは、辞退をされたので十分に儲かったと思う。

デュルゲルさんは、しっかりと貰って、斧の買い取り代金の一部に充てていたが。


そういえば、僕も少し装備を整えた方が良さそうだ。

特に槍はもう少し良い物にした方がいいだろう。杖代わりに何度も使ったので、何時壊れてもおかしくない。


「マービックさん。すみません。折角なので槍を新調したいのですが、おすすめの店を教えてもらえませんか?」

そういって聞くとデュルゲルさんが、コホンと咳をして話を遮った。

「すまんの。アーディルはまだ、そのへんのところは疎くてな。

 アーディル。受付嬢ならともかく、ギルドマスターが特定の店を奨めるわけにはいかんのじゃよ。

 儂が良い店を紹介してやるから、この後いこうや。」

そうして、簡単な打ち合わせをした後、僕はデュルゲルさんに連れられて鍛冶屋に向かった。





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