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37.ジャイアントバスター

大地を震わすような大爆発がおこり、地面から粉塵が舞う。

爆音と熱、そして光の暴力がそこで渦巻いていた。

周りの樹海からその爆音に驚いてか、鳥がどんどん飛び立っていた。


「どうだ?!」

僕は、意識こそはっきりしていたが、正直フラフラの状態だった。

「すみません。これ以上は僕には無理です。後お願いします。」

「いや、十分すぎるわ。どこまいけるかわからないけれどあとは私達に任せて。」

ニースさんがそう頷くと、詠唱をはじめる。おそらく上位の風魔法だろう。


しばらくして、爆炎が収まりかけた時、エリーさんが叫んだ。

「生命反応が消えました!助かりましたよ!!」



・・・・・・

「まいったなしかし。もうアーディルが何をしても驚かないって決めていたんだけど・・・」

「正直、俺達も信じられないぐらいだ。無理もない。

 A種災害指定のサイクロプスをほとんど独りで倒しちまったんだからな・・・。

 伝説のS級冒険者でもない限り、聞いたことがない。」

「いや、皆さんが時間を稼いでくれたり、放水魔法(ウォーターガン)使ってくれたりしたからですよ。一人では無理です。」

「なにをいってるかしら、伝説に聞く龍の息吹かのような魔法の火力・・・。あんなの初めて見たわ。こんなのが使えるなら、正面切ってアルキラ帝国の兵を蹴散らせたんじゃないかしら。」

確かに、あの火力であれば軍を壊滅状態にすることも可能だろう。だが・・・


「流石に、敵とはいえむやみに人に放ちたくないですね。

それに火力は強いですが、中心に放つ魔法ですから陣形によっては、そのあと返り討ちに会うかもしれません。それに、放水魔法(ウォーターガン)との組合せは、咄嗟の思い付きですからね。ここまでうまくいくとは思いませんでした。」

実際に、シャナが教えてくれなかったら、思いつきもしないだろう。


"アル。サイクロプスの血肉を喰らうんじゃ。"

シャナの事を考えていると、シャナが現れてサイクロプスを喰らうように指示してくる。

むろん、僕以外にはシャナは見えないし声は聞こえないのだが。


「すみません。お願いがあるのですが・・・」

「なんだ?いま皆が無事なのはほとんどお前のおかげだから、大抵のことは聞くぞ?」

「実は、あのサイクロプス・・・欲しいんですが。」

「あの巨体をか?まぁ確かに素材としては凄いのだろうけど、そもそもどうやって持って帰るんだ?」

「封魔紋に入れます。」

「な?!お前さん、かなりの量の水や食料を持っているだろう?まだ入るのか?」

「おそらくは。」

「まぁ、君にはその権利はあると思うし、本来僕らが言える立場じゃないんだろうが、食料と水が最優先にしてほしいのだが。」

「それは、大丈夫です。鰐やオーク肉ばかりですがまだ数日分はありますし、水はさらに持つと思います。」

それを聞いて、ロッソさんが何か言おうとしたが、デュルゲルさんが首を横に振りながら制した。


「お主の封魔紋が異常なのはようわかった。なんぞ優れた神々の祝福(ギフト)でも持っておるのかの。

じゃが、あまりも突出した力は、使い方を誤ると危険じゃ。

ロッソが興味を持つのもわかるが、今は仕方ないし助かっとるが、あまり力を見せすぎるのは危険じゃぞ。お主の力を狙って良からぬ者達が寄ってくる可能性が高い。」

「う・・うむ。封魔紋の容量が異常なので思わず、取り乱してしまった。

すまん。だが、デュルゲルさんの言うのもわかる。街に戻ってからは少し自重しないと、エリック君達が大変だぞ。」

前にもそんなことを言われたことがあったな。


「はい。気をつけます。で、サイクロプスなんですが・・・」

「ああ、そうだったな。ここにいるやつであれを同行できる奴はいないだろうから、隙にすればいい。

ただ、そうだな。さっきの話じゃないが、街に帰ってから素材販売の一部でいいから分けてやってやることを薦めるよ。ああ、もちろん俺は良い。」

ロッソさん達がそう言ってくれる。

ようは、敵を作らないようにした方が良いという事だろうか。


"ふん。我を誰じゃと思っとるのか。我らをどうこうしようというような不届き者は、眼にモノを見せてくれるわ。"

シャナは、過激なことをいうが、なぜか少しほほえましく感じる。

僕よりも年上の外見なのだが、なんとうか粋がっているというか、背伸びしているように聞こえるのだ。


「じゃぁ、とりあえずいただきます。」

僕は、サイクロプスの近くに行き、死体に手をかざした。

胸には、竜撃砲(ドラゴビュート)の後であろう大きな穴が二つ。

皮膚は、爆発で大きく爛れたり、ところどころ欠損し、ズタボロだった。

しばらくすると、遺体が封魔紋に取り込まれ、周りには荒れた地面だけが残っていた。

そして、サイクロプスの血肉を喰うことで僕の中にとてつもない力が漲る。

そして気が付くと、僕は意識を失っていた。


<吸収、冷静沈着、魔法制御力、火魔法、氷魔法、闇魔法のレベルが上がりました。>

<怪力を手に入れました。衝撃耐性が物理耐性に変化しました。>

<称号:巨人殺し(ジャイアントバスター)を手に入れました。>


・名前:アーディル

・種族:人間?

・称号 "悪食""悪魔憑き""精霊喰い"”巨人殺し”(NEW)

・ステータス

 【当該スキルでは判別不可】

・加護

 【当該スキルでは判別不明】

・ギフト

 暴食の王

ベルゼ・ブブ

 消化:LV9

 吸収:LV6(UP)

・パッシブスキル

 頭脳明晰:LV4

 冷静沈着:LV3(UP)

 怪力:LV1(NEW)

 毒物耐性:LV8

 物理耐性:LV1 (衝撃耐性から変化)

 炎耐性:LV3

 魔法言語:LV5

 魔法制御力:LV6(UP)

 HP自然回復:LV2

 MP自然回復:LV2

 状態異常回復:LV1

 俊敏:LV1

 暗視:-

 エネルギー消費拡大:LV6

 スキル把握:-


・アクティブスキル

 剣術:LV1

 槍術:LV3

 棒術:LV3

 魔法薬学:LV6

 生活魔法:LV3

 火魔法:LV7(UP)

 水魔法:LV1

 氷魔法:LV3(UP)

 風魔法:LV1

 雷魔法:LV1

 土魔法:LV1

 光魔法:LV1

 闇魔法:LV3(UP)

 噛みつき:LV1

 魔狼召喚:- (治療中)

 次元収納:LV10(MAX)


・その他

 闇の精霊シャナの協力

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