↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
17/114

12.テスト勉強をした。

2ヵ月の月日が流れ、季節は、春から夏になっていた。


その間の学園生活は、本当に充実していた。

平日は、朝の鍛錬でシド兄と走ったり棒術の稽古をつけてもらった。

どうやら、学園での基礎は剣ではなくて棒術だという事だ。

僕にとっては意外だったけれど、棒は手軽に入手できるうえリーチも長いし、そのまま槍捌きに応用できるので、最適なんだとか。

昼は、授業で一般教養を学んだ。体力の授業も、走り込みと棒術の他は、畑仕事に木登り、薪割りにどぶ掃除と生活に直結することを学ぶ内容だった。


夕方からは、調理と図書館での自習をして過ごす。

先輩やレオンに教わりながら、Cクラスの授業レベルもほとんど理解できるようになっていた。


週末は、毎週のようにバボさんの畑でアルバイトをして野菜や果物を貰って帰った。

危ないことがあったのはあれっきりで、色々な種類の収穫や種まきなどを手伝った。

奥さんもとてもいい人で、とても良くしていただいている。


身長も、たった2ヵ月の間に、5㎝は伸びた。

筋肉もかなりついてきているが、全体的には細身な体系になっている。

もともと1年では頭一つ抜きんでていたが、今では3年生と並んでいても身長は高いほうだが、体型のせいもあって、風格がない。


悩みは2つ。

一つは、最近ますます食べても食べてもすぐに腹が減ること。

そして、ちょっとした不注意から、不名誉なあだ名をつけられた絞まったことか・・・。


悪食(あくじき)

それが僕につけられてしまったあだ名だ。

畑作業の時に、昆虫の幼虫が出てきたので、食べたのだが、それを見た女子が命名したのだ。

どうやら、普通は食べないらしい・・・・。美味いのに。

スライムを喰ったなんていったら、なんていわれるやら・・・。


女子には、ちょっとひかれたが、男子からはむしろうけて、一気に友達が増えた。

自分ではあまり自覚はなかったが、それまではちょっと近寄りがたい存在だったらしい。

身体は大きいし、クラスは最初から両方ともDランク。休日や放課後も2・3年生と一緒で、時々影のある表情をすることがあったようだ。

自分で言うのもなんだが、顔もそんなに悪くはないはずだ。

まぁ、改めて考えれば、無理もないか。


何人かは、恐るおそる真似をしていたが、その味に驚いていた。

でも、だからといって、誰ももう一度食べようとはしてなかったが。



・・・


「来週から、いよいよ下期のクラスわけテストだ。

 こっからは、仲間であると同時にお互いライバルだからな。」

「僕も、一気にBを目指しますからね。シド兄もボロン先輩もライバルですよ。」

「僕だって負けないよ」

シド兄、ボロン先輩、レオン。いつものメンバーで空いている教室で勉強をしていた。

僕とレオンは、Dランクだけれど、シド兄達と一緒に勉強しているせいで、Cランクの授業内容もほぼ把握している。頑張れば跳級制度でBランクを目指せるのだ。

シド兄は、最後の試験になるが、この試験で学力Bランク、体力Aランクを目指すため必死に勉強と特訓をしていた。


半年とはいえ、学力がBクラスになると生活魔法を教えてもらえる。

別に、このクラスにならなくても、覚えることは出来るが、やはり授業で教えてもらうと効率がいいらしい。

もっとも、シド兄にとっての本命は体力テストの方で、これは封魔紋を無料でもらって、使い方や鍛え方を学べるかどうかがかかっている。

封魔紋も後から冒険者ギルドなどで買うことが出来るのだが、一定の信頼と結構な金額がするうえ、学園ほど使い方や鍛え方などをしっかり教えてもらえるわけではないから、ここでとっておきたいらしい。

そのため、かなりの鍛錬をしていた。

僕も、実力的にはAを目指せるぐらいといわれたが、跳級は2ランクまでなので一緒にあがることはできないそうだ。


ボロン先輩は、体力には自信がないので、早々に学力一本に絞っていたが、どうやら僕やレオンに抜かれるのだけは避けたいらしく、かなり必死で勉強していた。

そして、このボロン先輩の勉強法が、僕の世界を変えたのだ。



ボロン先輩の勉強方法は、教科書を暗記したら千切りとって、食べてしまうというものだった。

ボロン先輩こそ「悪食」の用が気がすると思ったのだが、結構有名な方法らしく、なんと真っ白な上質紙以外の大体の紙は食べれるらしかった。紙の原材料は、芋や乳などらしいのだ。

もっとも、はっきりいって不味いし、身体にも悪そうなので、本当に実践する人は少ないらしい。


「これぐらいやらないと、覚えないって。アーディルもやってみろよ」


まぁ、一理あるかなと思って、試してみた時に”わかった”

食べた教科書の中身が、すっと頭の中に消えてくのが。

勉強とは、あきらかに、別の次元の感覚だ。まるで昔から知っているかのように、その知識が吸収されていった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。