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8.クラス発表

「相変わらず・・というか、さらに食うようになったな。」

昨日の晩は、流石にシド兄にも呆れられた。


移動中も、勝手な行動ができないから、与えられた食事しか食べられなかったので、いつも腹が減っていた。

孤児院にいた時は、結構自由だったので、畑の害獣駆除もかねて、土モグラという小型の魔物や蛙などを捕まえてこっそり食べたりしていたから良かったのだが、移動中はそうもいかなかった。


「まぁ、ご飯は大盛にできるけど、足りないなら、週末は農家さんの手伝いとかに行くといいかもな」


どうやら、1週間のうち授業があるのは6日間。

1日は自由時間があるらしい。

この1日は自由時間なのだが、学園斡旋のアルバイトに行くこともできるらしい。

このアルバイトは、学園である程度労働内容や雇い入れ先の安全性が確認されているところで、報酬はさほどではないが、現金収入が得られるらしい。

そして、様々な技術も身についたり、社会勉強もできるというわけだ。


特に農家などの手伝いなどは、形が悪かったり虫食いなどで売り物にならない食べ物を貰えるという事で人気らしい。シド兄によると、荷物運びやどぶさらいなどは、賃金が結構良いらしい。

僕たちのようなお金のない人は、ここで卒業後のためにお金を貯めておいた方がいいらしく、報酬は学園経由でもらう形のため、そのまま学園預かりにする人も多いらしい。


結局、昔話も含めて、昨日の夜は遅くまで食堂で話し込んでしまった。


・・・


寮の部屋は、通常2段ベットが2つの4人部屋だった。

3年生までの混合で、僕の部屋の3年生は試験でも一緒だったアドル先輩、2年生は小柄でぽっちゃりとした体形のボロン先輩、そしてもう一人はレオンだった。

僕のベットは、ボロン先輩の上だということだ。

荷物を置き場もベットの足元にあって、支給された服が2着とタオルなどが入れられていた


アドル先輩もボロン先輩も気さくな性格らしく、最初は緊張したけれどすぐに仲良くなった。

幸い、あまり上下関係というのもさほど厳しくないらしい。

ただ、最低限の口の利き方だけは注意をすることになっているらしい。

敬語ほどのものではないのだが、学園を出れば大人とみなされるため、それも勉強ということらしかった。



「アーディル君は、体力の試験なかなか良かったね。」

アドル先輩が褒めてくれた。

レオンは、すぐに追い抜かれてリタイアしたので、ちょっと気まずそうだったが、ボロン先輩がすぐにフォローしてくれていた。


「心配すんな。騎士になりたいとかなら別だが、そんなにクラスを気にしなくてもいいさ。

 大事なのは、ここでの成績よりもここを出てから何をするかなんだから。」

「まぁ、そうだな。ただ、上のクラスにいけば学べることも増える。

 それは、可能性を広げることだから、努力はした方がいい。

 例えば、学力は下のクラスは、文字の読み書きを教えてくれるだけだけど、

 最上級のSクラスでは、魔法や魔道具について教えてくれるんだ。

 上位のクラスだと、就職の斡旋などもある。

 もっとも、ボロン先輩の言うように、何を目指すかは人それぞれだし、学んだことが全て今後に活きるわけじゃないから、あまり気にしすぎない方がいいというのも正解だ。」


「それに、1年目の最初のクラスよりも、その後の方が大事だよ。

 最初のクラスは、これまで育った環境に依存するけど、そこからは努力がモノを言うからね。」


「まぁ、クラス分けはもうされてるはずだから、そろそろ寝よう。」

アドル先輩が、そういうと魔道具のランプの灯りを消した。



・・・


窓から差し込む朝日を受けて起きる。

そこまで良いベッドではないのだろうが、十分に休むことが出来た。

他の3人を起こさないように、顔を洗いに廊下に出ると、シド兄と会った。

シド兄は2つ隣の部屋らしいのだが、どうやら孤児院の時の習慣で、他の人より少し早く起きてしまうらしい。


「おはよう。やっぱりお前も早いな。起床の鐘がなるまでまだ半刻ぐらいあるぞ。」

「そういうシド兄も」

「まぁな、食事前に校庭をひとっ走りするんだ。他の寮のやつも含めて、何人か常連がいてな。お前も来るか?」

もちろん、僕は頷いた。


「授業を受けるだけでは、上のクラスに行くのは難しいからな。

 わかってる奴は、皆努力してるのさ。」

シド兄について、軽く校庭を走った。朝からいい汗をかけて、ちょっと気持ちが良かった。

他の走っている人とも挨拶をかわす。


「そろそろ戻ろうか。

 朝食のあとは、クラス分けの発表だからな。」


朝食は、パンにコーンスープ、細切れの肉の入ったサラダだった。

皆、昨日の夜の食事がこたえたのか、食が進まなかったようで、おかわり自由な状態だったので、

僕は、まったく何事もなかったかのようにおかわりをした。


しばらくすると、ガードナ先生が、木の束の持った箱を持ってきて、壁面にかけていく。

部屋の番号に名前がかけられていて、その横に2枚の札がかけられていく。

クラス分けは、3学年共通なので、皆が壁に注目していた。


僕のクラスは、体力も学力もDだった。今回の試験では一番いいクラスだ。

レオンは、体力はFだけど学力はDで同じ、シド兄は体力Bで学力C、同じ部屋のアドル先輩は、流石の体力Sで学力A、ボロン先輩は体力Dで学力Cだった。

体力の授業は、ボロン先輩と学力はレオンと同じクラスか。

  



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