004 冒険者ギルドで『うさ耳な受付嬢』と談笑
冒険者登録と獲物の買い取りです
「いらっしゃい、お嬢ちゃんは、何しに来たの」
うさ耳を生やした受付嬢がそこに居た事に目を輝かせ、元の世界の言葉で歓声をあげる監視対象。
「天然うさ耳! これは、リアルバニー幼女が出来るって事じゃないか!」
バニー幼女なんて言葉は、存在しない筈なんだが。
聞きなれない言葉にうさ耳受付嬢は、困った顔をする。
「異国の子供か、どうしましょう?」
困惑する中、こいつは、周りを見回しながら耳を澄ます。
何をしているかは、なんとなく解る。
門の行列でしていた事、最低限の単語を探っているのだ。
そしてこいつは、うさ耳受付嬢に男達から強奪した貨幣を取り出しいう。
「登録する」
うさ耳受付嬢は、少し困った顔をして問い返す。
「ここは、冒険者ギルドだけど本当に良いの?」
半分しか理解してないだろうがこいつは、あっさり頷くとうさ耳受付嬢は、小さくため息を吐く。
「このご時世だもの仕方ないのかもしれないわね。良いわ。冒険者ギルドとしては、登録料、板銀貨一枚(五千円)払って貰えれば登録してあげる」
こいつが差し出した貨幣から板銀貨を徴収して、うさ耳受付嬢がペンを持つ動作をして尋ねる。
「文字は、書ける?」
こいつは、首をよこにふるとうさ耳受付嬢は、解っていたという感じで頷いてくる。
「代筆して置くわ。基本ギルドの登録には、名前があればいいんだけど、名前は?」
「名前……」
その単語は、もう理解しているのか、こいつは、少し考えてから答える。
「あちき」
「アチキって言うの?」
うさ耳受付嬢が確認するとこいつは、もう一度名乗る。
「あちき」
「解ったわ。それで登録するわ。基本、どんなギルドでも、登録には、名前だけで大丈夫。ギルドタグは、傭兵ギルドと兼用の赤ね」
そういって新しいギルドタグを取り出し差し出す。
「これを額に付けて」
うさ耳受付嬢は、自分の額には、触れずにやってみせたので、こいつもあっさりタグの登録をすませる。
「これでこのタグは、貴女だけの物になったは、これは、神様の力で作られた物だから壊れたり無くしたり出来ないから安心してね。それじゃあ冒険者ギルドの説明をするわね」
その後、こいつは、解らない言葉を角度を変えて聞き返す事で簡単な会話が可能になっていた。
説明の最後にうさ耳受付嬢が言う。
「貴女は、今日から冒険者ギルドの五つあるランクの一番下『種』の冒険者よ頑張ってね」
「ありがとう」
そう御礼を言うとこいつは、早速説明を受けた買い取りカウンターに向かう。
その途中、あたいが尋ねる。
『さっきの名前は、どういうつもりだ?』
するとこいつは、笑みを浮かべる。
「丁度いいだろう。元の名前も使えない。それに元からあちきって花魁言葉が好きなんだが、一人称がそれの幼女に出会う事は、出来なかった。でもこうして名前にしておけば、名前呼ばれればそうなるだろ」
たかがそれだけの理由で名前を決められるのだからこいつの頭は、かなり膿んでいる。
そういえば、神様の一人称は、あちきだって話を聞いた事が全く関係ないだろう。
そして買い取りカウンターで順番待ちする。
基本こいつ、アチキは、こういった社会的ルールは、確り護る。
ルール無用って感じでないみたいだが、幼女に手を出しているだけで十分問題だから気付かなかった。
「次の人」
中年男性の買い取り担当に呼ばれアチキは、向かう。
「これらを売りたい」
アチキが簡易ソリに載せたそれを一瞥して買い取り担当が言う。
「板銀貨十枚(五万円)だな」
「鑑定する」
アチキの要求に中年担当は、面倒そうに言う。
「俺は、プロなんだ。そんなのパッと見で解る。気に入らないなら商人で売りな」
そんな中年担当にアチキは、簡易ソリの奥に入れていた、最初とは、違う電狼から抉った印玉を見せる。
「これでも?」
中年担当が驚いて身を乗り出し、印玉を鑑定する。
「円金貨六枚(六万円)でどうだ?」
現物を出して誤魔化しているが、日本円で言えば、一万しか値上げしていない。
「解った言われた通り、商人に売ってくる」
あちきが背中を見せると中年男性が叫ぶ。
「待て! 板金貨四枚(二十万円)だ!」
今度は、一気に値段があがったがアチキは、余裕の笑みで告げる。
「八枚」
「馬鹿を言うな、五枚が限界だ!」
中年担当がそう怒鳴るがあちきは、変わらない。
「八枚」
「六枚、それ以上では、こっちの儲けが出ない!」
断腸の思いでそう告げる中年担当だが、アチキは、冷たく告げる。
「最初と全然違う。騙された。やっぱり商人に……」
「悪かった! 板金貨六枚と板銀貨四枚(合わせて四十二万円)でどうだ!」
中年担当が頭を下げての宣言にアチキは、応じるのであった。
金を受け取ったアチキに尋ねる。
『適正価格なんてよく知っていたな?』
「知る訳ないだろ。印玉は、賄賂にも使えたんだ、高価なのは、解っていた。だから業とそれを隠した状態で値段を聞いてから見せた。最初の値段は、多分、値打ちを知らないガキ相手にした買いたたきだと思って居たからな。後は、本当の限界まで値段を釣り上げただけ。多分、これ以上だと本当に利益が出ないんだろう」
アチキの説明にあたいは、唖然とするしかなかった。
「さて、色々と買うぞ!」
そういってアチキは、町にくりだすのであった。
いい加減面倒なので、今回以降は、基本この国の言葉で会話します。
文字は、もう少し時間をかけてって感じで進めるつもりです。
次回、遂に実幼女が現れます




