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003 町の門の前で『ノーパンな幼女』が交渉する

言葉が通じないでどう対応するのか?

『お前、よくそんな物を思いつくな』

 あたいは、監視対象が曳く簡易ソリを見る。

「こんな体じゃ、背負える量も限られているし、折角狩った獲物を無駄にしたくないからな」

 そのソリは、枯れて倒れた大木の一部を剥ぎ取り、それに狩った獲物皮の引手を作った簡易的な物だたったが、背負うのに比べ、多くの物を運べた。

 そんな簡易ソリからこいつは、焼いた後に簡単な処理をした肉を取り出して食べ続けている。

 こいつは、贖罪の中に満腹出来ないというのがあり、幾ら食べてもそれは、直ぐにエネルギーに代わってしまうのだ。

 そのエネルギーは、贖罪の為だけに使われる筈である。

 そうやって森を進む。

 こちらの予定とは、大幅に異なり僅かな人の痕跡を追尾して、こいつは、無事に町にたどり着いてしまった。



 その町は、壁に囲まれていて、門には、大量の審査待ちの人間が並んでいる。

 こいつもその列に並ぶが、当然、怪訝そうな目で見られる。

「おい、このガキなんなんだ?」

「俺が知るかよ!」

 そんな会話だが当然、こいつには、理解できないだろう。

 こっちの言語にこいつがいた世界の言語とは、異なるからだ。

 こいつは、今頃、警戒の視線と未知の言語に囲まれ困惑している事だろう。

 そうこうしている内にこいつの審査の番が回って来た。

「おいおい、ガキが独りか? 親は、どうした?」

 門番は、こっちの言葉で問いかけるが、こいつが解る訳がない。

 基本的に助力するつもりは、ないが、町に入れないのは、問題なので、最低限のフォローは、してやろうと考えていたが、こいつは、まず自分を指さした後、指を一本だけ立てた。

 そのジェスチャーの意味を理解して門番が舌打ちする。

「ガキだけかよ。荷物がなければこんなガキは、素通りさせてもいいんだがな」

 門番は、こいつが曳いて居る獲物を見て眉を顰める。

 多分、この町は、通商で成り立っている町なのだろう。

 犯罪者は、当然入れないが、門番が何より気にしているのは、商品を町に持ち込んだ時に発生する関税だ。

 それが町の収益になり、如いては、自分の給金になる。

 それを踏まえてみれば、こいつが持ってきたものを素通りさせる訳には、行かないと考えるのが当然だろう。

 そんな中、こいつは、電狼から抉り取った印玉を門番の手に握らせてこちらの言葉で一言。

「賄賂」

 それに驚き、手の中の物を確認した後、それを懐にしまって門番が告げる。

「ガキの手荷物を一々きにしてられないな、門を通してやれ!」

 こうしてこいつは、あっさりと町にはいってしまう。



 町に入ってからあたいが問う。

『どうやってこの世界の言葉を理解した?』

 こいつは、肩をすくめる。

「何処の世界の言語だって、いくつかるルールのどれかに当たるもんだ。ここの言語は、英語のルールに近い。後は、暗号解析に近い要領で単語さえ解ればなんとかなる。関税とか賄賂って単語は、前に並んでいた商人がしきりに口にだしていたから覚えたのさ」

 狡猾というかなんというか、しかし、まだ苦難がある筈。

 その第一歩が向こうからやってくる。

 複数の男達が近づいてきて言う。

「おいガキ、良いもん持ってるじゃないか。俺達が貰ってやるぜ」

「そうそう、お前も俺達が良い仕事を紹介してやるぜ」

 こいつは、中身は、とんでもないが、外見は、可憐な幼女。

 そんなのが独りで金になりそうな物を持って町を歩けばこうなるのは、当然だろう。

 言葉は、まだ完全に解って居ないだろうこいつは、ニコニコと笑顔を向けて、脇道を指さす。

「そうだな、往来の真ん中じゃ邪魔になるな」

 そういって男達と共に脇道に入るとこいつは、削り上げた狼の牙を懐から取り出し、男達に投擲した。

 そのどれもが目に命中していた。

 苦痛に蹲る男達の懐からナイフを奪うとこいつは、短く。

「命か、金」

 首にナイフを押し当てられた男は、悲鳴を上げて財布を差し出す。

 財布を受け取ると解放していき、男達の財布を全て奪う。

 しかし、終わった頃には、何人かが怒りに武器をこいつに向けて来た。

「ガキが生意気な真似をしやがって!」

 こいつは、それを鼻で笑って元の世界の言葉で言う。

「このまま逃げて居たら見逃してやったんだがな。まあ、命を選んだんだ命だけは、助けてやるか」

 襲ってきた男達の攻撃を避けながら、こいつは、その男達の足の腱を切っていく。

 その様子に襲ってこなかった男達が逃げようとしたが、牙の投擲が膝裏を貫く。

 動けなくなった男達の潰されずに居た目にナイフを突き立てる。

 それが終ると財布の中身だけを取り出して、財布は、そこに捨て、簡易ソリをもってその場を離れる。



 あたいは、ガラスの鱗を数枚残して様子を探ると男達は、町の警備隊に発見される。

「ガキに、ガキにやられた!」

 必死にそう訴えるが、警備隊の男達は、信じない。

 それどころかこの男達には、以前から悪い噂があった為、そのまま連行される。

 適当な治療をされて解放されるが、殆どの物が頼る者も居なかったのか、盲目の中、町を彷徨う。

「良い様ね! あたしを好き勝手にした恨み、晴らさせてもらうわ!」

 そういって男の一人が反撃も出来ずボコボコにされる。

 そういった事が続き、男達は、傷から入った毒で死んでいくのであった。

 中身は、どうであろうと、幼女を襲った連中だからこれも自業自得だったのだろう。



 監視対象は、あの後、町を練り歩いていた。

「なるほど、この町では、職種が色で分けるんだな。役場みたいな場所は、白。商店は、黄。宿屋や食堂は、橙。工房は、黒。そして俺が用がある冒険者ギルドは、赤だな」

 早速気付いたか。

 これは、この町だけの事では、なく、この世界全てに言える事である。

 そしてこいつは、冒険者ギルドに入っていくのであった。

異界言語翻訳は、出番在りません。

こいつは、本気で天才とかそういった類です。

戦闘能力も結構高いですし転生チートは、ありませんが、天然チート持ちです。

次回は、冒険者ギルドに登録です

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