穴の空いてないパンツがいいパンツ。
「⋯これ以上、あきれることはないだろうなって毎回思ってるのに、毎回それを超えてくるのは本当に頭どうかしてるよ?おねぇちゃん。」
「なんでよ!ほんとにそんなことわざがあった気がするの!」
「⋯あるワケないじゃん。意味わからなすぎるし。」
今日も今日とてあたしの女王さまはあきれてらっしゃる。
どーゆーことかと言うと話は数カ月前にさかのぼる。
洞穴の人たちのお家づくりや、お引越しを嫌そうな顔したヒマワリにみとめてもらった後。
意外なことにヒマワリ自ら洞穴の元戦士たちと騎士団を指揮してヒマワリ王国の大拡張工事が始まった。
「⋯おねぇちゃんに任せてたら国が滅んじゃうからさぁ。余計なことだけはほんっとにしないでね?処すよ?」
とは女王さまのお言葉だ。
好き勝手に家を建てることはヒマワリ王国ではゆるされぬ大罪らしい。
そんなわけで絶対食べ物が足りなくなるってヒマワリの考えで、大規模農園作りと洞穴の人たちのお家作りがはじまった。
大手ゼネコン勤務で年収1千万超えてたコウキさんが酔っ払うと毎回する定番の自慢話、都市開発のプロジェクトマネージャーだったやつ!
ヒマワリはあの話を参考にしてるみたいだ!
もちろんなに言ってるかわかってなかったから大事なことは何も伝えられてない!
それでもヒマワリは迷いなく指示していた。
洞穴の人たちに川から王国まで穴を掘らせ。
粘土で作ったっぽい土管を埋めたり。
川辺から王国までの穴を石で固めさせたり。
そんなこんなで今やヒマワリ王国の中心部では噴水がたちのぼってる。
相変わらずヒマワリのやることは凄すぎて意味わかんない。
王国の至る所に水路が流れてて、その水を生活用水と大規模農園に使うみたい。
洞穴の人たちのお家も区画セーリされて、きれいに並んでる。
洞穴の人たちより多くの空き家も建てられてる。
ヒマワリが言うにはこれから王国民を増やしていかないといけないから、先に作っておくらしい。
移民政策だ!
そうして都市開発が完了したあとは洞穴と王国までの道を開拓して石を並べて。
気づいた時には道路になってた。
新しく王国に導入された暴れ牛?と暴れ馬?をムロフシとサヲリちゃんが肉体言語で大人しくさせ、畑を耕させたり、馬車にしたりして農園は大きくなるし、鉱石運びもだいぶ早くなってる。
もちろん洞穴の元戦士たちが酷使されてる。
でも彼らはいつも元気にイエッサーしか発言してない。
ヒマワリ王国はブラック臭が半端ない。
道路や水路、農園や家畜小屋、お家も完成した後、ヒマワリと少しだけお話する時間ができた。
ヒマワリが言うにはこういうのは抜けがあったら後から困るから最初にしっかりと作らないといけないらしい。
「おねぇちゃんは一応この国の宰相だからさぁ。もーちょっと考えてほしいなぁ?王国の未来とかね?最初に穴がないか確認してその上で再確認するくらいだとヒマすっごく助かるんだけどなー?」
流石は女王様だ、真面目な顔してるときはとてもかっこいいのに、甘えてくるときはとてもかわいい。
そして最初の話にもどるんだけど。
「あ!それ!知ってる!穴があいてないパンツがいいパンツってやつだよね!!」
⋯ヒマワリの目はとても冷たい。
⋯そんなことわざあったよね?




