いかれるヒマワリ
「⋯おねぇちゃんさぁ?こんなトコでなにしてんの?」
底冷えするような冷たい声と冷たい目。
洞穴まで騎士団総勢でやってきた女王陛下はバチギレてらっしゃるみたいだった。
「えぇと、ヒマワリがちゃんとしゃべれるようにしろってゆーから日本語おしえてました?」
「⋯⋯はぁ。」
くそデカため息だ!
言われたからやってあげてるのに!
「だってうちに来てもらう訳にはいかないでしょ!住むところもないのに。じゃああたしたちが行くしかないじゃん!ヒマワリが教えろっていわなかったらあたしたちだってきたくなかったよ!」
まくしたてるあたしにポカーンって擬音が聞こえそうなくらいヒマワリは呆気にとられてる。
そのあとバツが悪そうにつぶやくヒマワリ。
「⋯⋯下僕なんだし柵の外で寝泊まりさせればいいじゃん。」
「そーゆー風にいわないの!ヒマワリは知ってるでしょ!あたしんとこに下僕とかなかったって。だからあたしはそーゆー扱いはしたくないの!わかるでしょ!!?」
あたしの怒りが届いたのか。
はたまた呆れたのか。
ヒマワリはだまっちゃった。
怒ったかな?
内心冷や汗だらだらだよ。
「わかった。ごめんね。ちょっとイラついてたかも。」
「わかってくれたなら良かった、あたしの方こそ感情的になっちゃってごめんね。」
「ううん。で、どんなかんじなの?」
ヒマワリが冷静になってくれてよかった。
けどその質問はとても答えづらい。
「えっとね。女の人と子どもたちはムロフシと同じくらいしゃべれるようになったんだよ?でも戦士の人がまったく、すすんでない?かな?」
報告をきいたヒマワリの目がすわった。
あちゃー冷静だったのは数秒かぁ。
「⋯サヲリちゃん♡どーゆー教育してんのぉ?♡」
ビクぅ!って聞こえそうなサヲリちゃん。
わかる、こわいよね怒ってるヒマワリ。
「す、すマナい。ヒマワり、なグルだけジャいうコトきかナくてナ。おマエのキョカナくコロすわケにイカないダロ?」
「⋯ふーん。ヒマが悪いってぇ?そーゆーこといっちゃうんだぁ?♡」
「チ!チガっ!!」
「いいよ♡聞き分けのない下僕をしつけるのはご主人様の仕事だもんね♡」
ヒマワリは笑顔なのにサヲリちゃんはガクブルだ!
言葉がわからない戦士たちはヒマワリを見下してあきれたようなジェスチャーしあってる。
あーあ、終わったわ、あいつら。
「言葉わかるひとぉ?♡あせらず笑顔でゆっくりと洞窟の外までひなんして?♡」
もちろんあたしははりつけたようなニコニコ顔で誰よりも速く避難した。
2番手はムロフシとサヲリちゃんが同着だ。
遅れて騎士団とおっちゃんおばちゃんたち。
最後尾は洞穴の部族(戦士以外)だ。
でも言われた通り避難したけどどうするつも⋯⋯。
どごぉぉぉぉぉぉん!!!!!
ものすごい轟音と衝撃が洞穴から飛び出し地面を揺らした。
あーあ、やっぱりあいつら終わってたわ。




