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キャバクラ店内に戻ってからは東京イキリ社長達の北海道遠征の話を中心に盛り上がる

店に戻ってからは、天満の芋焼酎の余韻を引きずりながら、社長たちとだらだら北海道の話に

なるのだった。

席に着いて、グラスが入って、少し落ち着いたところで、東京イキリ社長が思い出したように言う。

「いや、でも北海道も良かったで。」

「やっぱり女の子、可愛かったですか?」

博子が少し笑いながら聞くと、社長たちはすぐに反応する。

「そら可愛かった。」

「そこはある。」

「けど、それだけやないねん。」

「飯がうまい。」

「そこなんですね。」

「ほんまに飯がうまい。」

社長の一人が、かなり力を込めて言う。

「食いもんやな、やっぱり。」

「で、次の日アフターつけてくれる女の子たちがおって。」

「観光地をちょっと回って。」

「ええですね。」

「ご飯もいろいろ勧めてくれて。」

「なるほど。」

「回転寿司がめっちゃうまかった。」

その言葉に、他の社長も頷く。

「あれはほんまにうまかったな。」

「東京で食う回転寿司と比べたら、比べもんにならんぐらいうまい。」

「大阪よりも?」

博子が聞くと、社長は少し考えてから言う。

「魚に関しては、やっぱ北海道やな。」

「それはそうかもしれませんね。」

「もちろん大阪は大阪でうまいけど。」

「北海道は、飯と観光の強さがあった。」

東京イキリ社長は、そこで少し整理するように話す。

「札幌、行く価値めっちゃあったなって思って。」

「たぶん、これは博多も一緒やと思うねん。」

「飯と観光ですか。」

「そう。」

「博多は博多で、また食いもん強いやろ。」

「でしょうね。」

「大阪は、飯もまあまあうまいけど。」

「どっちかというと、博子ちゃんたちの座組を楽しみにしてるところがある。」

その言い方に、博子は少しだけ嬉しそうに笑う。

「座組ですか。」

「そう。」

「次はこの玉あるかな、あの玉あるかな、みたいな感じ。」

「それはありがたいですね。」

「北海道の子らは、たぶん観光と飯が強い。」

「大阪は、博子ちゃんたちの組み方が強い。」

「なるほど。」

「そういう色分けができればな、と思ったんよ。」

博子は、その話を聞きながら、かなり素直に頷く。

「でも、それもいいじゃないですか。」

「いろんな色ありますし。」

「そうやな。」

「使い分けちゃいます?」

博子は、少しだけ前のめりになって言う。

「札幌の女の子だって、今回はたまたま一発でヒットしましたけども。」

「まだもうちょっと掘り下げると、いろいろ玉を考えてくれる女の子たちもいるかもしれませんし。」

「なるほどな。」

「東京の外で遊ぶっていうのは、結構楽しみが増してるんじゃないですか?」

それに、東京イキリ社長がすぐに反応する。

「ああ、そうそうそう。」

「だから、その辺のところやねんな。」

「もう東京の中だけでぐるぐるしてても、だいたい見えてくるからな。」

「そうですよね。」

「外に出ると、やっぱり違うわ。」

別の社長も言う。

「札幌は飯と観光。」

「大阪は人と座組。」

「博多はたぶん飯と夜の勢い。」

「名古屋は……なんやろな。」

「名古屋も可能性ありますよ。」

博子がすぐに拾う。

「名古屋は独自文化ありそうですし。」

「味噌か?」

「味噌だけじゃないでしょ。」

「でも名古屋の夜は、また違う感じあるかもな。」

「そうそう。」

そうやって話は広がっていく。

大阪、札幌、博多、名古屋。

単なる夜遊びの話のようで、実際には“おじさんたちがどこで何を楽しむか”という、

けっこう真面目な話にもなっている。

「でもな。」

東京イキリ社長が、少し笑いながら博子を見る。

「なんていうか、お話がどうのこうのは、やっぱり博子ちゃんがええな。」

「今のところはね。」

博子は、すぐにそう返す。

「そこ、ちゃんと釘刺すやん。」

「刺しますよ。」

博子は笑う。

「やっぱり地方にも、本当の僻地はちょっと需要わからないですけども。」

「博多と札幌はまだ可能性あるんですよ。」

「あと名古屋か。」

「名古屋も可能性あります。」

「なるほどな。」

「だから、いろんなところで遊んで。」

「その土地ごとの色を楽しんで。」

「で、大阪に戻ってきたら、またこっちはこっちで座組と会話で整える。」

「それ、ええな。」

社長は、そこでかなり満足そうに頷く。

「なんか、旅のハブみたいになってきたな。」

「大阪が?」

「いや、博子ちゃんが。」

その言い方に、アルカちゃんとさきちゃんも笑う。

「博子ちゃん、全国夜遊び案内所やん。」

「やめてよ。」

「でも、ちょっと近いですよね。」

「近くないです。」

そう言いながらも、博子自身も少し思う。

自分が全部連れていくわけではない。

でも、社長たちが札幌で遊んだ話を大阪で聞き、

それをまた別の遊びの色として整理し、

次の博多や名古屋の可能性まで話す。

これはこれで、かなり面白い流れになっている。

「まあ。」

東京イキリ社長は、グラスを持ちながら言う。

「北海道は北海道で、また行くと思うわ。」

「いいと思います。」

「大阪は大阪で来るし。」

「ありがとうございます。」

「博多もたぶん一回行くやろな。」

「その話、また聞かせてください。」

「聞くだけなんや。」

「私も参考にしますんで。」

「やっぱり全国夜遊び案内所やん。」

そんなふうに、笑いながらワンセット、ツーセットと流れていくのだった。

北海道の飯。

札幌の女の子。

大阪の座組。

博多や名古屋の可能性。

そして、それを全部受け止めて会話に変えていく博子。

今日の店内もまた、外の天満とは違う形で、だらだらと濃い時間になっていくのであった。

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