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火薬とカビの匂いと鉄の匂い腐敗したような匂い。
うっすらと目を開ければ、陽の光が少ししか入らないような半地下。
「頭痛いッ・・・・。」
自分の現状を確認をすれば、両手、両足を縛られているだけ。
スマホもグロッグも取られている。
だが、胸元のペンダントだけは残っているので、GPSの機能はきちんと果たしているだろう。
何か飲まされたあの時、視界の端にギルのを見たので私が誰に連れ去られたのかわかっているだろう。
そしてあの場所で起きた黄色い悲鳴と、そうじゃない雰囲気の女子生徒がいた。
ギルがいたという事はディがいた。
おそらく追って来るのはディ。ギルがルイスとさつきさんに連絡して日本警察も来るだろう。
罪状はまず、拉致、監禁ってところかしら。
でも、この部屋の状況を見てしまえばさらに罪状は増えるだろう。
殺人。
これは、罪状は大量に出て来そうだ。
ベッドのシーツの匂いは石鹸で、清潔そうだ。
さて、この状況をどう抜け出すのかが問題なんだけど、袖のポケットに小型ナイフを仕込んでいたので、それで手のロープを切って、足のロープも切る。
この空間に私以外の人の気配はしないし、足音も聞こえないから上の階にもいない可能性があるが、ただじっと私が目を覚ますのを待っているだけなのかもしれない。
ならば私は、ここでさらに証拠集めをするしかないだろう。
部屋は、半地下。
上の方に小さな明かり取りの窓がついていて、そこは、薄い白のカーテンで締め切られている。
ついで部屋、壁も床もコンクリートの打ちっぱなし。
カビも生えてるし、換気はあまりされていないような部屋だ。
作業台と思われる机が二種類。
設計図も壁に貼られている。
そして、黒い彗星の絵。この絵どこかで見た記憶がある。あと女性と男性の写真。
血痕の類は残ってないけど、血の匂いが染み付いている。これブラックライトで見たら結構出てきそうだ。
とりあえずこの部屋は気色悪い。
本当に最低最悪だ。
油断した自分にも腹が立つが、現状助けが来るのを待つしかないだろう。
「はぁ。」
部屋の中を見た感じ私のスマホとグロッグはなさそうだ。
通話状態にしっぱなしだったから、もうここにはいないような気がしなくもない。
それでも、警戒はとかないように仕様。
唯一綺麗だろうと思われる。ベットの上に座り私なりの考えをまとめる。
あらかた、私とディのプロファイルは当たっていた。
この部屋は、爆弾を作る部屋でもあるし、拉致してきた人間を閉じ込めている部屋だろう。
ユナボマー、ジョンケイシー、これもしかして一番の根底にはマンソンファミリーも入ってるんじゃない???
どれだけ模倣してるんだろう?
それよりもきっとこういう犯人は、幼少期に人格が歪むような事があったか 、同じような事をされたんじゃないだろうか?
大体のこうい羽猟奇的な犯罪って幼少期がかなり影響されてるんだよなぁ。
とにかく思考を止めないようにしないと、体が震える。
あぁヤダヤダ。
大きくため息を吐いて、頭を抱えていると足音が聞こえてきて、視線を向ければ、私を連れてきた当人がいた。
「あら、ご機嫌麗しゅう。逃げなかったんですか?」
「逃げる?それはスチュアートちゃんの方じゃないの?」
「この状態で?それはちょっと無謀すぎません??それよりこの部屋なんですか?火薬、血の匂い、腐敗臭、カビの匂い。環境最悪な場所でなにを作っているんですか??」
私のこの一言で、笑顔を浮かべていた陽の先輩の表情が固まった。




