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ディsaid


エマからちょっと離れて、戻りが遅いなって思った所でエマから着信がくる。

電話口からエマの声は返ってこず代わりに、スマホを叩く音がした。

ギルと先に合流していた僕は、そのエマからのメッセージを考える。


トントントントン、トン、トンツートントン、トンツーツートン。


二、三回繰り返したところでそれがモールス信号で『HELP』だという事に気がついた。

エマが言ったのは大学部中央棟のレストルームにいて来ると言ったから離れたのだが、その隙を狙われたらしい。


『ギル。』

『なに?』


僕の表情が先ほど変わったことから異常事態を察したギルは、スピーカーから聞こえるエマと相手の会話を聞きながら、エマが向かったレストルームのある中央棟に急いで向かう。

会話の内容から、エマから火薬の匂いがする事、そして明らかにエマに対して興味を持っていることが伺える。

だから、誰かと一緒にいる事を必須にしたのだが、後頭部ではないこの場所でレストルームまではついていけない。

かといって出口で待っているのも、他の人の迷惑になるだろうと先にギルと合流しようとしたのが悪手だった。

中央棟の入り口に着いたとき、抵抗するエマと何かを口移しで何かを飲ませた日野を見て殴りに行きそうになったところをギルに止められる。

その間に日野に抱えられたエマは中央棟か外に連れ出された。

もちろんその光景を目にした女子生徒は黄色い悲鳴をあげるものと、顔を青くするモノの2通りに別れた。


『おい!ギル!なんで止めた!!』

『フィアには悪いけど、あいつの犯行現場に行きたいの。フィアと通話はまだ繋がっている。GPSもスマホ以外の分でも持っているでしょう?』


とギルが喉元を指差す。

それは、俺とフィアがルイスからもらったお揃いのペンダントの事だ。

中には、GPSが埋め込まれていて、多少の衝撃では壊れないものだ。


『だからって。』

『はい。車の鍵。車はいつものやつよ?運転できるでしょう??ディは、フィアを追う。私はあそこの顔を青くしている生徒に話を聞くのと、ルイスたちに状況を説明するから。ヘマするんじゃないわよ?あとは、インカム着用してて。いつものように。』

『そんなことしねぇよ。俺を誰だと思おっている?』

『フィアの犬ね。まぁ最恐のバディでもあるけれど。気をつけて。』

『あぁ。』


拳でコンと、タッチをすると駐車場へ急いだ。

スマホを立ち上げ、地図を開きフィアの位置情報を確認する。

速さからして、あいつも車に乗っていると思われる。

それを追跡するように設定し車にエンジンをかけて、ナビ情報をもとにフィアを追いかけた。


「さて、お嬢さんたち、どうしてそんなに青い顔をしているの?大丈夫?一緒に医務室に行きましょうか?」

「ギルバート先生。あの、日野くんが、高等部の女の子・・・・、先生といつも一緒にいる」

「あぁ、フィアの事ね。あの子がどうしたの?」

「日野くんに連れて行かれて・・・・。」

「それは自分の意思で?」

「いえ、あの・・・・・。」

「・・・大丈夫よ。話せる範囲で話してちょうだい。と、その前に・・・」


そばにあった自販機でホットココアを2本購入して2人に渡す。


「そこに座って。それで、なにが言いづらいの?私警察にも知り合いいるから大丈夫よ。」

「あの、あぁやって連れてかれた女の子、先輩の彼女たちさんたちみんな行方不明になっているんです。もちろん全員ではないのですが、別れたショックからか日野くんの事を避けているのかな?って思ったんですけど、男友達も一部同じような反応で、それで、ちょっと怖くなって・・・・。」

「教えてくれてありがとう。。今日はもう、お家に帰りなさい。そして安心して大丈夫よ。私の知り合いがどうにかしてくれるから。」


2人の生徒の頭を撫でると、別れスマホを取り出す。

電話をかけるのは班長。


『はぁい班長。私たちの愛しい愛しいお姫様がクソに連れてかれちゃったわ。ダンが先行して追いかけているけれど・・・・。GPSで確認をして急いで現着しないと、かなりまずいことになるわ。私も今から向かうから。さつき達を連れて現場に来てね。』


一方的に話電話を切ると、学院に潜っている仲間に連絡をする。

その仲間の1人から車を借りて追跡をすることになった。


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