5
“コンテストに出場をするな。”と“17時に体育館裏に来い”か。
『これ、典型的というかなんというか。』
『どちらもとりあえずスルーかしら?コンテストにはでるし、呼び出しには応じない。』
不必要な手紙はゴミ箱に捨てる。
もちろん中身がわからないように袋に入れてだ。
コンテスはもう始まる。
この手紙の先にいるのは、あの子だと確信が欲しいと思った。
「【いよいよ始まりました!学園祭一番のイベント、ミスター&ミスミシェルコンテスト!まずは男子の部からスタートしたいと思います!!】」
コンテストが始まる直前、ディが真剣な面持ちで私とギルのいる控室にやってきた。
コンテストで、僕が何をしても、どう対応をしても驚かず合わせてくれ。って。
私とギルは分かったとだけ、返事をした。
そしてギルと2人で、少し何かを話すと2人して眉間に皺を寄せていた。
コンテストが始まるまで、ギルはスマホで何かを調べていた。
ディのあの口ぶりからしてだかと歩くのかな?
・・・なんか嫌だなー・・・・。ん?嫌?ディは私の所有物ではないのに?
コンテストの遺書に着替えながらこのもやっとしたものの正体をいまいち掴めづにいた。
ギルは、紺のチェックで肩の部分が赤いシャツに白のズボン。
アクセはアメリカで買い物に出た時にお揃いで買ったものをいつもつけているので、そのまま使用する。
私は赤のキャミソールを首の後ろで大きくリボン結びにしてその上から紺のチェックのカットソー、白の短パンにニーソックス、足元は同じ色のスニーカーをチョイスした。
控室から舞台裏にやってくると男子の本戦が始まっていた。
ステージに出る順番は予選で投票された順位の低い順番から。
最後が龍らしい。さすが皇帝陛下。
男子の方にも、エスコートをする人はいる。
『お姫様ちょっといいかしら。』
ディが出る直前ギルに呼ばれてステージ裏の隅っこまでやってくる。
不機嫌だけど笑みを浮かべえたディの腕に絡みつく女の子の姿が視界に入った。
視線を逸らせぬまま固まっていると、ギルに両手で頬を包まれて強制的にギルと視線が合うように向けさせられた。
『ダン言ってたでしょう?驚くなって。それにあの笑顔嬉しそうに見える??』
『全然。超絶機嫌は急降下中。』
『そうでしょう?それでちょっとお話があるの。お姫様の中で犯人は誰だと考える?』
『確信はまだ得てはないけれど、手紙は龍の事を好きな子。それも私が交換留学でこの学校に来るまで龍の隣にいて当たり前だと思われていた子。ミスコンの常連の井ノ口瑠奈さん。鉢植えと手紙は今ディと一緒に歩いている子じゃないかな?女嫌いのディが腕を組んで歩いてるのだもの。大方私に危害を加えるとか言ったんじゃないの?素性は隠してるからね。でも物的証拠か確実な証言が欲しい。』
『よくわかってるじゃないの。ダンに小型マイク持っていないかって聞かれて貸してあげたわ。これで証拠が上がるんじゃないかしら?』
『相当嫌なんだ。』
『阿良、当たり前じゃない。基本うちの野郎どもはお姫様に過保護じゃない。やり返したくもなるわ。』
にっこり笑みを浮かべているけど、目が全く笑てないよ?ギルさん。
正直怖いわ。
頭を優しくだえられると同時に男子のパフォーマンスも終了したようだ。
宣言通り、今年も龍は1人で歩いたらしい。




