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旧神の手駒ちゃん、不法投棄物と共に異世界へ  作者: L4zz
転生?いいえただの不法投棄です
5/15

夕焼けの帰り道で私、玄関に死す?

異世界:クトゥルフで7:3ぐらいにしたいな〜と思いつついざ書いてみたら異世界要素ほぼゼロ(笑)見切り発車はやっぱり悪い文明ですね。と言うわけで主人公ちゃんの前世のゴタゴタはさらっと流して次からは異世界物になる予定です

「じゃあバイバイ、また明日ね〜」

…


“此処は…何処でしょうか”


夕焼けの下、二人の少女が歩いています。


「はい、また明日です。」


そして見覚えのある黒髪の少女はもう一人と別れ一人道を歩んでいきます。


“付いて行かなきゃ…”


妙な焦燥感に突き動かされ私は彼女の後を追います。


そして辿り着いたのは一軒家でした。


彼女は門の取っ手を手に取ります。


瞬間、ゾワっと鳥肌が立つ様な感覚がしました。


“駄目!!”


つい叫び出してしまいました、届くはずなどないのに。


ガチャ…


扉が開くと同時に


「えっ?」


グシャ…


玄関に佇む黒いのっぺらぼうの様な歪な翼を持つ人型はまるでタチの悪い冗談の様でした。


そして己の頸動脈から流れ出る血を見る彼女も、まるで何が起こったのか分からない様な顔でした。


その少女の末路を確認する暇も無く、また目の前の景色はまた変わります。


次に見えたのは木造の部屋でした、小さなベッド、丸いテーブルに四つの椅子、本来そこに座るべき人はいません、部屋に窓は無く閉じた扉があるだけです。


代わりに、テーブルの上に鎮座しているものがありました。


それは、およそ30cmの高度とそれより少し小さい直径を持つ円筒形の物体でした、金属の光沢を持ち、三つの奇怪な窪みが三角に表面に彫られています。


その中心から見える緑色の液体と、もう一つの物…それは、まるで人の脳味噌のようでした。

そして、私は感じてしまいます、その脳味噌に異様なまでの親近感を。


確信に近い恐ろしい考えが湧いてきます。


“私の、脳…”


次の瞬間、急に部屋の扉が開かれます、しかし入ってくる“人”の姿を確認する事無くまたしても周囲の景色は変化していきます。


今度見えたのは、またあの黒いのっぺらぼうです。


それは右手にあの円筒を、そして左手には金属製の球体を持ち合わせて、何処とも知れない真っ暗な夜空を飛翔しています。


どれくらい飛んだのでしょうか、やがてそれは翼をはためかすのをやめ、何処かへと降りていきます。

そして、最後に着いた一面の暗闇に佇むのは、あの神様でした。


彼はのっぺらぼうから円筒と球体を受け取ると、まるで虫の羽音の様な不明瞭で奇怪な声でなにかを呟きます。


その歪な囁きと共に黒い顔無き存在は名状しがたい叫び声を上げます。


そして、気分が悪くなる様な合唱と共に、変化していく物がありました。


円筒から段々と小さな光点が溢れ出しては空中に放たれていきます、そしてそれと引き換えの様に円筒の中の脳は徐々に萎んでいき最後は完全に無くなってしまいました。


嗚呼、私は気付きます、あの黒髪の彼女、脳が入った円筒と私との関連を。思い出します、パズルの最後のピースを。


まるで私を嘲笑うかの様にこの忌々しい情景は続いていきます。


空中に舞う光点はやがて一つまた一つとあの球体へと吸い込まれていき、それと共に神様の詠唱は止まります。


そしてその球体は突如二つに分かれその中身を表しました。


青い液体を滴らせた名状しがたい結合と分離を繰り返すそれを、忘れる事がなど出来はしないでしょう。


そしてこの誰が何故見せたのかすら知らないリプレイは終わりを告げ、私の意識も浮上していきます。


・・・・・・


そして目を開ければそこには未だに大口を開け私を喰らおうとする化け物、しかし、私に先ほどの様な恐怖はありません。


理解してしまいました、“それ”がなんなのかを。


“これが、私…”


正確には、一部でしょうか。


キメラ、合成獣。


“思いの外何も感じない物です、私もとうとう狂いましたか。”


“それ”は、私がその有り様を理解すると共に動きを止めました。


そして段々とその輪郭を崩していきます。


同時に、私の視界もまた段々と朧げになっていきます…


・・・・・・


「まさか己から昇華するとはのう、やれ、わざわざ手掛かりを残してしまったが、さてどうなるか…」


・・・・・・


目を覚ますとそこは森の中でした。


「帰ってきて来れた…のでしょうか。」


得られた情報量が多すぎて頭がクラクラします、正直未だに夢の中の様です。


「とりあえず確認しておきましょうか…ステータスオープン。」


種族:キメラ(ヒューマン ティンダロスの猟犬 ???)

個体名:

性別:女

年齢:8

誕生日:12月25日

Lv:3

MP:2016/1576

VIT:

STR:109/109

DEX:678283846/165

AGI:29384572891/243

INT:32910293049/276

固有スキル:

時空操作(角)EX

顕現A+

不浄の狂気(効果なし)

清浄への憎悪(効果なし)

狂気耐性(理性喪失)A

猛毒(胞子)B+(顕現状態のみ使用可能)

不死S+

エルダー・サインEX

スキル:

制裁‐魔力吸収率低下S+

所持物:

『ネクロノミコン』:異界のおぞましき知識と外法が記された書物。

『黄衣の王』(閲覧不可)

黄金の蜂蜜酒(使用不可)

アルハザードのランプ(使用不可)

輝くトラペゾヘドロン(使用不可)

称号:

異界の来訪者:始源に生まれず終焉に帰らぬ者

恐るべき異形:人型に非ず者

時空超越者:禁忌を犯せし者

高位存在:狂気に満ちる者


不浄の狂気と清浄への憎悪…これが、恐らく先ほどの私を侵食していた物の正体です。今は灰色で効果なしと書かれてますが…


「かなり変わりましたね…ステータスはかなりおかしくなってるです。というか今までツッコミ忘れてましたがなんでステータスが二通りあるんですかね。そしてやっぱりティンダロスの猟犬でしたか…後???ってなんですかね、まさかあのくそ神様まだなにか隠してる?」


まあ、なんであれどうにもならないのですが。


「それにしてもスキルもかなり変ですね…制裁ってなんですか、誰か怒らせましたっけ私…まぁまずは他のを確認して…」


と言っても確認するほどの事もないですね、本能的に全部理解できます。スキルって習得したらこんな感じなんですかね、それとも種族のせいですか。たぶん種族ですね。


というわけでスキルの説明を少々、時空操作(角)は文字通りのある程度の時空操作を可能とします。とんでもないように思えますね。しかし別に余り大層な事はできません。精々そこら辺の120°より小さい角度から汚臭と共に急に現れて相手をびっくりさせるか1億年=1日の割合で“私わんわん、今あなたの23億年前にいるの”くらいしかできません。


え?何言ってるか全く分からない?私もこの能力は余り言葉に表せませんね、今後の活躍に期待しましょう。


「って打ちきりですか。」


う~ん、一人ツッコミは虚しいってはっきりわかんだね。


次に、顕現。どうやらこれは私の人間じゃない部分、つまり猟犬の身体をこっちの世界に持ってこれるようです。出来れば使いたくありませんね。ちなみに私の種族の???に対しては何が何だか全く分かりません。


不死と猛毒は猟犬の性質で、猛毒は顕現した部分しか使えないようです。不死はそのまんまです、エルダーサインは今のところよくわかりません。


そして今のところ一番不安なのは狂気耐性という名の理性喪失、正直今の自分の考え方が一般人とどれだけ逸脱しているのか分かりません、自分では正常だと思うんですけどね…


「それにしても、これからどうしましょうか。」


そう、確かに個体としてはすっごい劇的な変化を遂げましたが状況は正直あまり変わってません。相も変わらずどことも知れない森の中、周りは木々と小さな泉と狼だったものだけ。


「今ならスキル使ってどこか一方向に向かって進めばすれば最悪森は抜けれますが…」


まぁ、現状としてはそれしかないでしょう。


「さて、行きますか。」


そして私はよっこらせと立ち上がります。


「どっち側へ行きましょうか…枝倒して決めましょう。太陽見えるから大体方位はわかりますし…」


コロン…


…東でした。

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