クリスマスパーティー
「やっぱり、冬は寒いから
布団から出たくないよね・・。」
私の名前は佳夏。
大学生の女の子。
季節は12月。
今は昼寝中。
というか、
寒くて布団にもぐってみたら
眠たくなっちゃって・・。
少し寝ちゃった・・。
時計を見る。
午後4時。
まだ全然っ大丈夫!
今日は午後6時から
友達と集まって
クリスマスパーティーが開催される。
とても楽しみ!
でも、もう少しだけ・・
あともう少しだけ、
布団の中にいようかな。
おやすみ―
とても心地の良い眠りについた。
―数分後、目を開けた。
するとなぜか枕元にリボンで
包まれた綺麗な箱が置いてあった。
その箱の上には
メッセージカードも置いてある。
佳夏はそのメッセージカードの
内容を読んだ。
「かなつちゃんへ
いつも、いい子にしている
かなつちゃんに
クリスマスプレゼントだよ!」
その心躍るメッセージに
小学生の頃のようにわくわくしてきた。
「もしかして、
これってサンタさんからの
クリスマスプレゼント!?
まさか!
もうもらうことはないと
思っていたけどもらえるの?
嬉しい!
プレゼントの中身、何かな?
あのアニメのヒロインが使っていた
魔法のステッキかな?
それとも、ビーズを並べて
アクセサリーをつくるおもちゃかな?
いや、かわいいアイドルと
お揃いの服が着せられる
クマの人形かも! 」
突然の出来事で
完全に小学生の心に戻ってしまった佳夏は
楽しい気持ちで
プレゼントの中身を想像していた。
「よしっ 開けてみよう!」
ドキドキしながら、
丁寧にラッピングの紙を剥がした。
早く見たい気持ちと
中身を想像する楽しさで
頭の中はいっぱいだった。
ラッピングの紙を剥がすと
内側から白い箱が出てきた。
「なんだろう?」
その箱をゆっくりと開けた。
すると、丸くて長いものが見えた。
「ん~?」
もっとよく見てみた。
「なにこれ・・。」
よく見てみると
それは欲しいプレゼントでは
なさそうである。
むしろ、欲しくないものかもしれない。
そこには楽しい気持ちの佳夏を
嘲笑うようなものがあった。
そこにあったのは・・・・・・
ゾンビの絵が描かれた懐中電灯。
「うわぁ・・。」
佳夏はいっきに興ざめした。
「これがクリスマスプレゼント?
ゾンビの懐中電灯?
なんで?
こんなもの、いらない・・。
もっと、かわいいものが良かったのに・・。
あぁ~ がっかりだよ・・。」
すると、落胆した佳夏に向かって
突然、懐中電灯が点滅しだした。
「急になに?」
呪われたように
だんだんと速いペースで
激しく点滅している。
それと同時に周りの景色が
どんどん白く照らされていく。
「えっ・・。」
その怪奇現象は止まらず、
怯える佳夏の前でずっと続いている。
これ以上ないほどのペースで点滅し、
心を不安定にさせる。
もう無理だと思った。
「これは開けてはいけない箱だったんだ・・。」
佳夏は後悔した。
それでも続く。
気付けば、
周りはその白い光の眩しさが包み込み、
何も見えなくなっていた。
そして、目の前は白い世界、無になった。
いつの間にか手に持っていた
懐中電灯もなくなっていて、
暖かいもので包まれている気がした。
なんだか気持ちも落ち着いてきた。
もうここのままでいいとも思えてきた。
いや、このままがいい。
暖かい布団の中にいた―
―目が覚めた。
「って、夢か! ・・今、何時?」
佳夏は時計を見た。
午後5時40分。
「やばい! ちょっと寝すぎた!
クリスマスパーティーが始まっちゃう!
もう遅刻はしないって言ったのに・・!」
佳夏は急いで布団から出て、
パーティーに行く準備をした―
一方でパーティー会場となる
鮫郎の家の前では。
「あ~。寒いな・・。」
冷たいかじかむ手で、
インターホンを鳴らした。
『ピンポ~ン』
「着いたよ~。」
今、鮫郎の家に到着した僕の
名前は流湾。
大学生。
今日は友達である鮫郎の家で、
クリスマスパーティーが開かれる。
参加者は流湾、佳夏、鮫郎、
陽呼子という友達4人。
楽しい一日になること
間違いなしである。
「鍵、開いているぜ!
入ってきて~。」
流湾は鮫郎にそう言われて、
家の中に入った。
「流湾! ようこそ!
パーティー会場へ!」
「おう! 鮫郎! お疲れ~!」
そこに現れた鮫郎は全身、
サンタクロースの格好をしていた。
さすがの鮫郎である。
クリスマスパーティーの準備は
万端だって感じである。
そんなサンタの鮫郎に
流湾は笑いながら言った。
「鮫郎、めっちゃ、
気合いが入っているね!
サンタの服を着ているし、
部屋もクリスマス風に
しっかりと飾りつけされているじゃん!
準備、ばっちり! 」
鮫郎はその言葉に
得意げになって言った。
「当り前だよ~。
オレはパーティー主催者として
サンタになりきっているからね!
おいしい料理も用意してあるよ!
ほら、ポテトチップス!
あと、他にもクレーンゲームで
とれたお菓子の数々。
今日のためにとっておいたんだよ~。」
「鮫郎、またクレーンゲームで
お金を使いすぎたんじゃないのか?
また、ポテトチップス
1袋1,500円とか言うなよ~。
あと、一つ気になるんだけど
そこのクリスマスツリーの飾りつけ、個性的だね!
魚のフィギュアを飾りつけて、
ツリーの周りを魚の群れが泳いでいるみたいに
なっているじゃん!
一番上には、
この前買ってあげた
ジンベエザメのキーホルダーがついているし。
綺麗だけど
これはクリスマスとは違う気がするな~。」
鮫郎はいいところを
褒めてくれたという顔で言った。
「すごいだろう!
これ、光るんだぞ! 見といて。
いくぞ! 点灯!」
鮫郎は部屋の電気を消して
クリスマスツリーを光らせた。
クリスマスツリーに
飾りつけられた魚たちは
キラキラと輝いていた。
彩られた
水槽の中という感じである。
「これはクリスマスというか・・
アクアリウム。
水族館みたいだね!
これはこれで美しいけど!」
鮫郎は急に歌い出した。
「ウィ フィッシュ ア メリークリスマス~♪
ウィ フィッシュ ア メリークリスマス~♪
アンド ハッピー ニュー ルワ~ン♪」
『ピンポ~ン』
「あっ 佳夏ちゃんと
陽呼子ちゃんが来たみたいだ!」
そこへ寝坊した佳夏と
待ち合わせて来た陽呼子が到着した。
集合時間の5分後である。
佳夏は部屋に入ってくるなり言った。
「サメくん、流湾くん、メリークリスマス!
ごめん!
ちょっと、昼寝するつもりはなかったんだけど、
ちょっと寝ちゃって・・。
でも、なんとか間に合った!
それより、すごいね!
めっちゃ、飾りつけされているじゃん!
サメくん、サンタのコスプレ、似合っているね!
このクリスマスツリーもかわいい!
魚がたくさん泳いでいるみたい~。」
佳夏は部屋の中を
くるくる回りながら
楽しそうに話していた。
そんなはしゃいでいる佳夏を横目に、
流湾は陽呼子と目が合った。
陽呼子は黄色いマフラーをつけていた。
とてもかわいいマフラーで
陽呼子に似合っている。
外は寒かったのだろう。
陽呼子は少し顔が引きつっていた。
流湾はそんな顔を見ていた。
すると、その顔が急に和らいで
笑顔になって言った。
「流湾くん、こんばんは!」
流湾は急に陽呼子に
挨拶されて慌てたように返した。
「あっ。こんばんはっ。陽呼子・・。」
陽呼子の笑顔は
今日もとても輝いていた。
流湾にとって陽呼子の笑顔は
寒い冬の朝に差し込む
暖かい朝日のようだった。
大袈裟だけど・・。
ということで
仲良しの4人が集合した。
4人は声を揃えて言った。
「メリークリスマス!!」
「って言っても、
今日はクリスマスの
一週間くらい前だけどね!」
そうしてクリスマスパーティーは
スタートした。
陽呼子は嬉しそうに言った。
「ケーキ買ってきたよ~。
ほら、見て。ヒヨコ形のケーキ。
とてもかわいいでしょ?
みんなで食べようね!」
「かわいい~。」
佳夏はそのケーキを見て言った。
流湾もそのケーキを見て言った。
「陽呼子、
ヒヨコ形のケーキなんか買ってきて、
大丈夫なのか?
かわいくて切り分けられない~って
なるんじゃないのか。
そうなったら食べられなくなるぞ。
あぁ、はやくケーキが食べたいなぁ。
クリスマスといえばケーキだなぁ。
とてもおいしそうだなぁ。
・・って、陽呼子!
もう切ったのか?
ヒヨコの顔面、真っ二つじゃん。
普通、少しは躊躇するでしょ。
ケーキのヒヨコなら
切り分けても平気なのか・・。
ナイフでヒヨコを切り分けている
陽呼子なんか怖い・・。」
「はい! 流湾くんの分!」
「あっ ありがとう。」
そして食事の準備が整った。
テーブルには、
クリスマス用のチキンやピザ、
サラダ、ケーキ、ポテトチップス、
クレーンゲームにてとれたてのお菓子、
ジュースなどがたくさん並んでいた。
4人は賑やかなテーブルを前に手を合わせた。
「じゃ~ 食べよう! いただきます!」
「いただきます! メリークリスマス!」
楽しい食事の時間が始まった。
4人はいろんなことを
話しながらご飯を食べた。
どれもおいしくて
クリスマスの特別感を味わえた。
やっぱり、みんなと一緒に食べる
クリスマスディナーは最高だ!
そんな最高の食事も一段落ついたので、
次のイベントにうつった。
次はお待ちかねのコーナーである。
「それでは、プレゼント交換を始めるよ!」
その合図とともに
4人はそれぞれ買ってきたプレゼントを用意した。
進行をする陽呼子が言った。
「じゃ~。サイコロの出た目の数だけ、
右回りの人にプレゼントを渡すよ!
それじゃ、いくよ。・・2。
右周りに2人分、プレゼントを回そう!
これで決定!」
4人はそれに従って
2人隣の人にプレゼントをまわした。
その結果、
陽呼子のプレゼントは鮫郎、
佳夏のプレゼントは流湾、
鮫郎のプレゼントは陽呼子、
流湾のプレゼントは佳夏が
もらうことに決まった。
「じゃ~。まず、開けよ!」
そう言ったのは鮫郎。
鮫郎は陽呼子からのプレゼントを手に取った。
そして、わくわくしながら中身を取り出した。
中身は小さな動物が雪景色の中で
遊んでいるスノードーム、
オルゴール付きだった。
鮫郎はそれを見て、
うなずきながら嬉しそうに言った。
「陽呼子ちゃん、ありがとう!
このスノードームいいね!
とても実用性がありそう!」
「実用性?」
「そう! 実用性!
これさえあれば、
夏の夜、暑くて眠れなくても大丈夫だね!
この雪景色の中で動物たちと遊んでいると
考えれば暑い夜でも少し涼しくなって、
オルゴールとともに快眠できそう!
良かった!
いい快眠グッズ!」
「えっ?」
また、鮫郎が意味不明なことを言っていた。
そんな鮫郎に流湾はたまらず言った。
「いや、そんなことしたら、
逆に悪夢を見そうだよ!
夏の暑さで雪が解けて、
そこから現れた魔物と泥だるま、泥合戦、
かまくら崩壊の悪夢。
最終的に灼熱の中で流れる
季節外れのオルゴールにうなされる地獄。
全然、快眠できそうにないよ。」
流湾はちょっぴり強い口調で言った。
流湾は正直ちょっと悔しかった。
本当は陽呼子からのクリスマスプレゼントを
もらいたかったのだ。
それなのに陽呼子のプレゼントは
サンタのコスプレの鮫郎に・・。
残念・・。
そんな流湾は
佳夏からのプレゼントを手に取った。
プレゼントのラッピングが
誰よりもおしゃれである。
そのおしゃれなラッピングを開けると
プレゼントの中身が見えてきた。
最近話題になった小説と
ふわふわしたハンカチだった。
「佳夏ちゃん、ありがとう!
この小説、読んでみたかったんだ!
じっくり読むね!
ハンカチもふわふわして気持ちいい!」
佳夏は流湾にそう言われて
嬉しそうに返した。
「喜んでもらえて良かった!
その小説、面白そうだよね!
私も読んだことないけど!」
プレゼントに自信がなかったのか、
安心した佳夏は
鮫郎がクレーンゲームで獲ったであろう
大きなお菓子の箱を開けて
「中身、これだけ~。」と言いながら
チョコを食べた。
次に陽呼子が
鮫郎からのプレゼントを開けた。
中身は陽呼子に
似合わないヘリコプターのラジコンだった。
鮫郎は解説するように言った。
「いや~。そのヘリコプターは
クレーンゲームでとれたんだよね!
それも一発で。
だからって
100円の価値しかないってわけじゃないよ!
これまで積み上げてきた様々な失敗の上で
勝ち取ったヘリコプターなんだ!
だから、値段じゃ測れない価値があるんだ。
どう? 愛着が湧いてきた?
陽呼子ちゃん、
ぜひそのヘリコプターを飛ばしてね。
きっと、素敵な発見があると思うよ!」
陽呼子は、
その鮫郎の言葉に「ありがとう!」といいつつも、
若干、苦笑いしていた。
その様子に流湾は陽呼子が
ラジコンヘリを操縦している姿を想像していた。
もしも陽呼子がラジコンヘリを操縦したら・・。
「ヒヨコ、離陸しま~す!
・・浮かんだ!
・・いい感じ!
・・あっ!
・・バリッ (破壊)。
・・墜落しちゃった・・。
ふふふ (なぜか笑う)。」
陽呼子ならこんな感じになりそうだなぁ。
陽呼子、なんでそこで笑うんだよ~。
ヘリコプターが壊れちゃったよ~。
流湾は勝手に想像して一人でにやけていた。
最後に佳夏は
流湾からのプレゼントを手に取った。
そして、ラッピングの紙を丁寧に剥がした。
すると、中から白い箱が出てきた。
見覚えがある気がする。
なんだか嫌な予感がした。
「これって・・。」
佳夏は流湾からもらった
クリスマスプレゼントに
変な緊張感を感じていた。
手に汗が滲む。
恐る恐るその白い箱の中身を出してみた。
すると、中から見覚えのある
奇妙なものが出てきた。
「きゃ! えぇー!
なんで?
これって、夢の中で出てきた
ゾンビの懐中電灯じゃん!
どうして? 気持ち悪い!」
佳夏は思わず、悲鳴をあげた。
夢の中で出てきたものが
現実に現れたのだ。
「これって正夢? デジャブ?
怪奇現象?
流湾くんの趣味ってゾンビ?」
佳夏の頭はパニックになってしまった。
そんな中、ある男が口を開いた。
「いいな~! それ欲しい~! 」
佳夏は耳を疑った。
誰がこんな呪われているようなものを
欲しいというのだろうか?
そう言ったのは鮫郎だった。
鮫郎は続けて言った。
「だって、
それ、海辺の街の水族館で
限定販売された超スペシャルな
チョウチンアンコウの懐中電灯じゃん!
とってもかっこいい!
いいな~。
佳夏ちゃん、それ、見せて~!」
「チョウチンアンコウの懐中電灯??」
佳夏はそう言われて
その懐中電灯をよく見てみた。
右、左と調べてみる。
確かにそう言われてみれば
チョウチンアンコウである。
いや、ゾンビだ。
とりあえず、
子どものようにキラキラした目になっている
鮫郎に渡してみた。
「ほら、この懐中電灯、3色に光るんだよ!
なんといってもこの顔。かっこいい!
流湾、よくこの懐中電灯を手に入れたね!」
鮫郎は興奮しながら言った。
そんな鮫郎に流湾は言った。
「海辺の街の水族館の近くに行く機会があって、
限定販売されていたから買ったんだ。
完全に鮫郎に渡すつもりだったんだけど・・。
佳夏ちゃん、いらないよね・・。」
その言葉に佳夏は
苦笑いしながら言った。
「いやいや、
このチョウチンアンコウの懐中電灯、
かわいいなって・・ははは。」
こうして、
おもしろかったプレゼント交換が終わった。
パーティーも終わりが近づいてきて、
陽呼子は考え事をしていた。
「今日は楽しかったなぁ。
友達とクリスマスパーティーをするなんて
初めてだったなぁ。
でも、クリスマス当日は特に予定がないな・・。
バイトがあるか・・。
家でケーキでも食べようかな?
クリスマスマーケットに行きたいなぁ。
他のみんなは予定があるのかな?
流湾くんは予定があるのかな?
あぁ~ いつか、クリスマスの日に
恋人と出かけたいなぁ・・。
街には恋人が溢れているし。
なんだかロマンチックだし。
一人でいると寂しいし・・。
いや、別にそんなことはどうでもいい。
私には音楽がある。
だから、ライブのための準備をしよう!
それもそうだけど。
でも、いつかクリスマスの日に
恋人と二人でクリスマスデートしたいなぁ。
水族館を回って、
イルミネーションの街を歩いて、
最後はヘリコプターで
夜景を一緒に見たい? なぁ・・?」
陽呼子は、魚のフィギュアが飾られた
クリスマスツリーと
ラジコンヘリを見ながら
よく分からないことを考えていた。
「でも、仮に流湾くんが恋人だったとして。
流湾くんとヘリコプターで
夜景を見たとしたら・・。
流湾くんは実は高いところが苦手だったりして。
最初は平気な顔をしているけど。
途中で弱気になっちゃって。
『陽呼子・・怖いよ・・』って、
涙目でしがみついてきて。
私は景色が見たいのに、
夜景どころじゃなくなるかも・・。
でも、それはそれでおもしろそう・・。
流湾くんならありえそう・・。
まぁ知らないけど・・。ふふふ。」
「へっ くしゅん!」
流湾は急に寒気を感じて
くしゃみをした。
鮫郎は流湾と話をしていた。
「なぁ~流湾。
クリスマスといえば、
過去に自作のサンタクロースの漫画を
オレにくれたよな。
オレ、実はあの流湾の漫画が好きなんだよな・・。
サンタクロースが子どもたちと
その周りの大人を助けていく漫画。
流湾の描く漫画は
流湾の不器用な優しい感じが
溢れていると思うんだよな~。
あの時は自信なさげに
『絵が下手だから・・』とか、
『内容がめちゃくちゃだから・・』とか言っていたけど。
そんな専門的なことは知らないよ~。
漫画をつくる熱量だけで圧倒したよ!
『最初に鮫郎に読んで欲しい。』って
言われただけでも嬉しかったんだから~。
クレーンゲームで非売品のものを
世界最速でゲットできた気分だったよ~。
ちなみに今日は流湾が描いた
サンタクロースの漫画に憧れて、
サンタの服を着ているんだぜ~。」
流湾は急に自分の描いた漫画のことを
褒められてびっくりした。
「あ、あ、ありがとう!
なんか恥ずかしいな~。
でも、そう鮫郎に言われると
漫画を描いていてよかったと思うね!
それにあの漫画の主人公は
実は鮫郎に似せているところがあるからね。
優しいのは・・鮫郎だよ!」
「やっぱり! オレか!
オレはサンタクロースだ!
流湾、メリークリスマス!!」
「おう! 鮫郎!
メリークリスマス!!」
そんな楽しそうな流湾と鮫郎の様子を
陽呼子はしみじみと見ていた。
「友達や仲間っていいなぁ。
一緒に笑い合って、
時に喧嘩もするけれど辛い時に支え合える。
完璧な人間なんていないから
お互いの足りない部分を補い合える。
確かに全ての出会いが
良い関係になるなんて思わないし、
一人で頑張らないといけない時もある。
別れだってあるけれど。
きっと、自分のことを
支えてくれる人との出会いがあるんだ。
でも、歩き出さないと
仲間との出会いはない。
だから、少し歩き出して。
そして、最高の仲間との出会いには
感謝の気持ちを忘れずにいよう!
これからもずっと一緒にいれますように。」
陽呼子は心の中でそう思った。
佳夏はパーティーの最後に言った。
「今日はとても楽しかったね!
来年もやりたいね!
またみんなで集ろうね!
サメくん、クリスマスパーティーを
開いてくれてありがとう!
流湾くんも陽呼子ちゃんもありがとう!
じゃ~
最後にみんなで締めの言葉を言いますか~!」
「せ~の!」
「メリークリスマス!! そしてよいお年を!!」
そうして、
楽しいクリスマスパーティーは
幕を閉じた。
(おしまい)
読んでくださり、ありがとうございます!!




