35 ポテチとコーラ
母上からなんと飲料水とお菓子類に関しては事後報告でよいとの許可が出た。
「お菓子類に飴は入りますよね?」
と尋ねたら長い沈黙の後、許可が出た。
これで常に残弾が確保できることになった。
よし、マーカスと二人でコーラとポテチでも食べながら交流を深めよう。
と思っていたのだけども。
貴族によるコーラとポテチの試食会となった。
何故にこうなった・・・。
最初、マーカスを誘ったところまでは良かった。
そこで伯母上に見つかり、伯母上が参加という事が母上に伝わり、なんやかんやあって全員・・・。
コーラとポテチは子供のおやつですと言っても、誰も引き下がらなかった。
てかお爺様と伯父上は暇なんか?えっ?
やはり貴族というべきか手で掴む食べ物の時は一人に一つずつ水が入ったボールが置かれる。缶コーラは当然冷えてないので、氷の入ったグラスが用意される。
いや、そのなんだ、俺が思ってた子供のおやつ会と違う。お茶会っぽい試食会やん。
最初にコーラを一口飲んだマーカスは首を傾げていたが、二口三口と飲むうちに嵌ったようだ。
尚、この場には母上がいるので積極的に発言する事は無い。
「こんな美味しい物を子供たちだけで食べようとしていたなんて悪い子ですわ。」
ポテチをつまみながら伯母上が言った。
「これは塩っ辛くて美味しいな。子供のおやつなのか?」
お爺様が。
「これなら酒にも合いそうですね。」
伯父上が言った。
何も喋らない隣の母上を見るとノートに書きこんでいた。
こ、怖っ
現状、母上のノートが一番恐ろしい。
300万ポイントが消えそうで怖い。
今は母上の部屋で過ごしている為、釣り道具が購入できない。
家に帰って許可が出るかは置いといて、なんとかポイントは残したい。
試食会が終わりお爺様と伯父上がポテチが欲しいと母上に願い出ていた。
結果、二人に1袋ずつ。
俺としては、3袋ずつくらいいいんでは?と思ったけど母上が1袋でいいと言ったので従った。
翌日、休憩スペースにいたマーカスに呼び止められた。
「昨日はよく味わえなかったから、ポテチをくれ。」
「コーラは?」
「ポテチとコーラはセットだろ。」
誰だマーカスにそんな事を教えたのは。
俺か・・・。
ベルにボールと氷の入ったグラスを用意して貰う。
貴族の休憩スペースの直ぐ近くに侍女たちの待機所がある。
「ベルたちも食べなよ。」
俺がそういうとベル以外の3人の侍女たちが色めきだった。
「貴様・・・。」
「あれ?マーカスは、貴族は青い血で使用人とは違うって感じ?」
こいつこの年から貴族至上主義か?
俺が修正してやらねば。
「それは比喩だ。まだ小さい貴様には判らんだろうが。」
「知っとるわ、それくらい。」
「私は騒動になっても知らんぞと言いたいだけだ。」
「何を大げさな。」
俺は使用人たち用にポテチとコーラを準備した。
マーカスとたわいもない話をしていると。
「坊ちゃま、コーラとポテチを頂けますか?」
「うん、いいよ。」
あれ?なんでリサが?
ベルはどこ行った?
というか使用人が入れ替わり立ち替わりしてない?
俺はマーカスの方を見た。
「ほら見ろ。知らんぞ、私は。」
「坊ちゃん、ポテチとコーラを下さい。」
「うん、いい・・・ってプレパ?」
使用人用のコーラとポテチを購入し続けているとプレパまで来た。待機所には何故か料理人たちが。そこって侍女の待機所ですよね?
これは流石に怒られるかもしれない・・・。
その日、俺はベッドの上に正座して母上を待っていた。
「随分、殊勝な態度だこと。」
「母上、タブレットをどうぞ。」
「見るまでもないわ。さてどうしようかしら?」
「何卒、事後報告を無くすのだけは。」
俺は今世初の土下座を敢行した。
尚、前世ではいやいい、今はどうでもいい。
ちなみにベッドの上での土下座は大した事は無い。
正座が辛いくらいだ。
「それをベッドの上でやられてもねえ。」
くっ・・・。
「お嬢様、坊ちゃまを許してください。」
「私達でもあの流れは止めれませんでした。」
ベルとリサが庇ってくれる。
「顔をあげなさいレイリー。執事長からも話は聞いているわ。」
そういや料理人だけでなく執事も入れ替わり立ち替わり・・・。
「ここは私の実家だから、まだいいわ。他所ではこんな事がないように。」
「はい、わかりました。ちなみに他所に行くような事がありますか?」
「今のところ、予定はないわ。」
ということでお咎めなしに終わった。
ふう、危なかった。




