29 照りマヨチキンサンド
大きい町に宿泊して出発したけど、道中に一団が休めるような村もないということで、開けた場所で休憩する事になった。
さあて休憩だと。
体を伸ばすも束の間、直ぐにお馬さんに囲まれる。
みるみる無くなっていくウエストポーチの残弾。
母上の無言の圧力が怖い。
お馬さんに飴ちゃんを配り終えると、プレパが近づいてきた。
こいつ俺を救わずどこ行ってんねん。
「坊ちゃん、鳥を捕まえたんですが、何か調味料はありませんか?」
大きい鳥を3羽も捕まえていた。
「えっ?どうやって捕まえたのそれ?」
「投げナイフですよ。」
投げナイフで鳥が捕まえらえるのか?えっ?
「ちょっと母上に聞いてくる。」
そう言って俺は母上の方に向かった。
「母上、プレパが鳥を捕まえたそうなんで調味料を購入してもいいですか?」
「ええ、いいわよ。」
飴ちゃんと違い対応がいい。
ということで、プレパの元へ戻って、レッツクッキング。
まずは調味料を買っていく。
醤油、みりん、料理酒に砂糖を一袋。
醤油、みりん、料理酒を同じ分量だけ混ぜて、更に砂糖を混ぜていく。
次にハケを購入する。
「これで鳥に塗って焼いてね。」
「わかりました。」
「焼きながら塗り足してね。」
「はい。」
辺りを暴力的な美味しい香りが漂っていく。
俺も涎を垂らしそうだ。
「これは何ていう料理ですか?」
「照り焼きだよ。」
「なるほど、これが照り焼きなんですね。」
「プレパは知ってたの?」
「ええ、食べたことはありませんが。」
とするとこの世界にも醤油があるのか?
いつの日か探しに・・・いや、いいや。
紅茶ですら100Pショップの方が美味しいんだから探す必要はないな。
「これどうやって食べます?」
「パンに挟もうかと思ったんだけど、パンはある?」
「ええ、出発前に町で購入してます。」
「じゃあ、それで。」
俺はレタス5枚入りを購入した。
コンビニ100で偶に買っていた商品だ。
「レイリー坊ちゃん。」
その声に顔を上げると、兵士の人が一杯いた。
「な、なに?」
「そのタレを使わせてください。」
暴力的な美味しさの匂いが兵士の人たちを引き付けたようだ。
「プレパ、タレは足りそう?」
「はい、こっちは十分です。でも残りのじゃあ全員分は無理ですね。肉はどうするんです?」
プレパが兵士の人に聞いた。
「その辺で狩ってきます。」
「じゃあ材料を購入しておくから、プレパ、タレを作ってあげて。」
「わかりました。」
「ありがとうございます。それじゃあ肉を調達してきます。」
そう言うと兵士の人たちが狩りへと向かった。
俺は材料を2個ずつ買っておいた。
「プレパこれで足らなかったら言ってね。」
「はい。そろそろ焼きあがりますよ。」
「じゃあ挟む用のパンを切ってくれる?」
プレパにパンを切ってもらい1枚ずつレタスを置いていく。
「この上に肉を切って置いてね。」
「わかりました。」
「置いたらタレも塗ってね。」
プレパが肉を切って置いていき、タレも塗る。
「パンで挟んでいいですか?」
「まだ待って。」
そして俺は取って置きの物を購入する。
そうマヨネーズだ。
100円ショップのマヨネーズは小さいのがあれだけど100円だしね。
「ジャジャジャジャーン、マヨネーズ。」
「なっ、それが噂のっ!」
「あれ知ってるの?」
「え、ええ、まあ作り方も知ってます。」
「作った事あるの?」
「いえ食中毒を起こすみたいで、まともな料理人は怖くて作りませんね。」
「ああ、まあね。」
前世でも10年か20年周期で自家製マヨネーズが流行るんだが、毎度、食中毒がニュースになる。日本人はチャレンジャーなのか、自分は大丈夫と思うからなのか食中毒は無くならない。
フグを家で捌いたり、毒キノコを食べたりと・・・。
「これはスキルのやつだから大丈夫だよ。」
とスキルさんのお陰という事にしておく。
で、照り焼きチキンの上にマヨネーズを塗っていく。
4人分の照りマヨチキンサンドが完成した。
「残りのマヨネーズは、プレパと出来れば。」
「はい、分かっております。ベルとリサの分ですね。」
「うん、宜しくね。」
運搬等は他の人に任せて、俺は母上の元へ戻った。
「今度は何をやらかしたのかしら?」
「にゃにも・・・。」
いつもより強めに両ほっぺをムニュムニュされた。
「全く。ここまで匂いが漂ってきたわ。」
「美味しいのが出来ました。」
胸を張って答えたら、呆れられた。
なんでやねん。
そして運ばれてきた照りマヨチキンサンドをお爺様、お婆様、母上と一緒に食す。
うっ、うっまーーーー!
やっぱ照りマヨ最強やっ!
「これは凄いな。」
「外でこんな美味しい物が食べれるとは思ってもなかったわ。」
お爺様とお婆様が喜んでくれた。
「この白いのは何かしら?」
「マヨネーズですよ、母上。」
「これがあの・・・。」
「プレパは作り方は知ってるみたいですけど、食中毒の可能性が高いので作らないそうです。これはスキルで購入したやつなんで心配はありませんよ。」
「そう。」
母上はその後、静かに照りマヨサンドを食べた。
まあ頷きながら食べてたから満足してくれたのだろう。




