14 不完全燃焼からの
「レイリーそれを貸しなさい。」
「それとは?」
「釣り道具です。」
「いや無理無理無理、無理ですって。父上も庭で練習してますよね?簡単には投げれませんよ。」
「何やら怪しげなことをしていると思ったら練習だったのね。それならレイリーが投げなさい。私が巻きます。」
「はい・・・。」
人はそれを殿様釣りと呼ぶ。
今度は別の岩の影を通るようにキャスティングする。
「はい母上、ゆっくり巻いてくださいね。」
「わかったわ。」
そうすると岩陰から魚が姿を現す。
「出てきたわっ!」
「母上、慌てずゆっくりです。」
「え、ええ。」
ゆっくりリトリーブしていると
がぶっ
と来たので、母上の手を押し上げてあわせを入れた。
「母上、ゆっくり巻いてください。」
俺は魚の動きを見ながら母上の手を右へ左へと導いた。
ようやく魚も疲れてきたので引き寄せる。
プレパが陸に上げてくれたので、俺がペンチでルアーを外す。
「中々面白いわね、レイリーどんどん投げなさい。」
その後3匹のロックサーモンを釣り上げた後、帰宅となった。今日は大勢居たためにモンスターも警戒して出てくることはなかった。
てか全然面白くねえっ!
部屋に戻ると
「レイリー。」
さっとタブレットを渡す。
「あなたが偏光グラスを入れている物はどれ?」
「ちょっと貸してください。」
そう言ってウエストポーチを表示させて母上にタブレットを渡す。
「いろいろな色があるのね。」
基本俺が購入する色は2色。いまつけているダークグリーンかブラックだけ。
が、あのヴァカ姉たちのせいでほぼ全色コンプ。
「これを購入してちょうだい。」
「はい。」
明るいイエロー系をチョイスされたので、俺がサイズ調整をする。
「これくらいですか?」
「もう少し締めてもいいわ。」
ウエストほっそ・・・。
「この部分を引っ張ると開閉できます。」
「これは便利ね。」
気に入って頂けたようだ。
「ぼっちゃま少し熱があるようですね。」
そう言ってリサが俺の額に手を当てた。
「熱があるの?」
母上がリサに聞いた。
「はい、子供というのは直ぐに熱が出ます。この所、ぼっちゃまは燥いでおられましたので。」
「母上、体温計を買っていいですか?」
「何ポイントかしら?」
「300か400だったかと。」
そうして探すと電子体温計が300Pであった。てかまた魔道具かよ。
「300Pで魔道具でした。」
「いいでしょう。」
さくっと購入して母上に渡した。
「あらあまり魔力が入らないのね。」
母上から体温計を返してもらい脇に挟む。
ぴぴぴっ
1分後、音がしたので脇から取り出す。
「37.7度、ああ熱があるや。」
「普通は何度なの?」
「36度代です。」
「どう使うのかしら?」
「この平べったい先を押して脇に挟むだけです。」
母上が脇に挟んで体温を測ると36.4度だった。
「平熱ですね。」
「これは便利ね。」
「では熱があるので、ぼっちゃまはベッドで安静にしましょう。」
「ああその前に、母上、頭を冷やすシートを購入していいですか?」
「何ポイントなの?」
「5枚で100Pです。」
「いいでしょう。」
俺は熱を冷ますシート子供用を購入した。
何故子供用が買えるかというと小顔な姉が通常サイズは大きすぎると文句を言ったことがあったからだ。
一枚袋から取り出し額に貼る。
袋は空けて取り出すと消滅した。なんて親切設計。
「レイリー1枚貰っても?」
「はい。」
何故か母上まで額に熱を冷ますシートを貼った。
「冷たいわ。どれぐらいもつものなの?」
「8時間くらいです。」
「そんなに?もう一枚貰ってもいいかしら、あの人に渡すわ。」
「どうぞ。」
母上は額に熱を冷ますシートを貼ったまま父上の元へ向かった。




