12 気分は実家
さて問題は電気製品だ。
前に探した時に電池や電球等が無かったのは確認済みだ。
とりあえずドライヤーで検索してみた。
あった・・・。
いやいやいや電気どうすんねんっ。
説明文を読むと魔道具となっていた。
「母上、魔道具ってどうやって使うんですか?」
「どういうタイプかしら?」
「魔力を貯められるようです。」
「魔力を持つ者が込めればいいのよ。」
「魔力を持つ者ですか?」
「ええ、基本は貴族ね。」
「ほう・・・という事は僕も?」
「レイリーはまだ無理ね。」
無理だったか。
「で、この魔道具は何が出来るのかしら?」
「温風が出て髪を乾かせます。」
「何ポイントなの?」
「1000Pですね。」
「魔道具だけあって流石に高いわね。でも魔道具にしては安いわ。買いなさい。」
「あの魔力は誰が貯めるのですか?」
「私が貯めるから問題はありません。」
「わかりました。」
購入してみると無線の携帯用ヘアードライヤーだった。俺が購入したことあるのはコンセントに差すタイプやったけども。
「母上、どうぞ。」
どうやって充填するのか判らなかったので、とりあえず母上に渡してみた。
握り手の所を持って何やら力を込めているみたいだが。
「これ以上は入らないみたいね。」
そういって戻されたドライヤーだが、LEDランプっぽいものが満タンを示していた。
「どうやって使うのかしら?」
「このボタンを押すと温風が出ます。
ゴォーっ
そのまま母上にドライヤーを渡した。
「ドライヤー用のヘアーブラシもあります。」
「どういうものなの?」
俺はタブレットにヘアーブラシを表示させた。
「このように隙間があって温風が通りやすくなってます。」
「何ポイントなの?」
「100Pです。」
「それも買いなさい。」
購入した後、使い方をベルとリサに教えた。
その日の夜、上機嫌の母上が俺の寝室に戻って来た。
「レイリーどうかしら?」
そういって髪をかきあげる。
「とてもお綺麗です。」
「そうでしょう。」
ふふふと笑っておられる。
「お嬢様、私たちにも使わせて下さい。」
ベルとリサが申し出た。
「仕方ないわね。」
上機嫌だからだろう二人に一通り渡した。
そして寝室に二人きりになったわけだが。
「レイリー、そこに座りなさい。」
そう言われたのでベッドの上にちょこんと座った。
「違います。正座です。」
な、なんでっ!
てかこの世界にも正座があったんか・・・。
姉と母親には逆らうなと魂に刻まれてる為、素直に正座した。
「いい、レイリーこういういい物があれば先に言いなさい。いいわね。」
「はい。」
素直にハキハキと返事をした。
「よろしい正座を解きなさい。」
前世の小学校でも言い訳をせず素直に先生の言う事を聞いて反省しているフリをすれば直ぐに正座は解除される。
その日、椿油の香りが俺の記憶を呼び覚まし、まるで実家にいるかのような気分になった。
いやてかここ実家やん。




