2-19(36) 演習 襲撃
あのあと海軍の方も躍起になって、こっちの射程外から射撃してきたから、さっき撃った小惑星砲塔は全滅した。全滅する前に偵察部隊も少し狙ったから、偵察機たちも慌てて逃げていった。
小惑星砲塔の火力だと、装甲巡洋艦の相手が限界か。四方八方から叩き込んで沈めたけれど、数も減ったから次同じ手は使えないだろう。前回は沈めたからいいものの、戦艦とかが来たら小惑星砲塔での相手は無理だな。
さて、そろそろこっちからも攻撃してやるか。狙うのは戦艦か艦載機母艦。どちらも攻撃の方向や艦載機の進入方向から、ある程度の位置が掴めている。
攻撃手段については簡単。ステルスと機動性に振り切った無人機に、エーテル弾頭ロケットを乗っけただけである。エーテル弾頭とは、起爆した時に一定範囲を球状にえぐる弾頭である。起爆した時の青色は綺麗だが、えぐる範囲はシールドに左右されず、値段も含めて恐ろしい兵器である。
…普通の宙賊はそんなもん持ってねぇよ、とかそういうのは無し。それを言い始めたら、そもそもこんな防御力持った基地なんて存在しない。でも海軍の戦闘相手が毎回「普通」とも限らないし、訓練としては妥当だろう。
小惑星のスレスレを無人機は進む。艦載機母艦の艦載機はワープが出来ないから、母艦もそこまで遠くにはいないはずだ。タイミング悪く離脱したところだったら見つけられないだろうが、海軍はそろそろ全力で殴ってくると踏んでいるから、離脱した可能性も低いだろう。
艦載機母艦が機動艦隊の編成で居たら厄介だ。小型機を追い払うための駆逐艦が居るから、うっかりすると無人機が全部落とされかねない。なるべく分散して、ゆるい回転をかけながら艦載機母艦を探す。
無人機はやがて小惑星帯を抜けた。偵察機が飛んできた5個の方向に、それぞれ10機ほどの無人機を派遣したが、全てカメラでしっかりと艦載機母艦、そしてそれを守っている護衛艦たちを捕捉した。
でもコレは向こうからもカメラで見られるという事だ。溶け落ちた装甲板とかを適当にくっ付けて、AIにも残骸だと思わせるような工夫はしているが、もし1個でもバレたら、その通信は他の機動艦隊に伝わり、この作戦は失敗に終わるだろう。
無人機のAIたちはタイミングをはかっている。カメラで見られているなら、軌道変更をした瞬間に、残骸ではないとバレるだろう。ゆるい回転をしたまま他の無人機と発射タイミングを合わせ、その瞬間だけ軌道修正をして、すぐに逃げる。あぁ、離れていてもドキドキするな。そろそろだ。
3、2、1
宇宙に青い花が咲く。
どもです。しばらくは、3週間で2話ぐらいの更新になるかも。 「かも。」
読んでいただきありがとうございます!
評価や感想・誤字ってたらその報告だけでもしていただけたら幸いです。
2024/05/15 投稿




