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天からの十戒 ムー大陸編4

新作 第3弾目の投稿です。

題名 転生したらしいけどスキルデッドストックって何???

今回の主人公は海軍さんの街呉からの転生した女子高生のお話です

はちゃめちゃのスキルで異世界を乗り越えます。

誤字脱字が多くなると思いますが、よろしくお願いいたします。

途中で、脱線することもあると思いますが、ゆっくりと見守ってください。

作品の内容が前後することが多々あると思いますが、大目に見て頂ければ、うれしく存じます。

パラレルワールド編 ダビンチは世界遺産のナスカから謎の大陸ムーのお話です!

短めです!

当初から作品を見ていただき本当にありがとうございます。

大変励みになっております。


これからもよろしくお願いします。

では、参ります!!

### 第九話 天からの十戒と異邦人の冷徹なる目


天が引き裂かれ、紫黒の雲の隙間から降り注いだのは、かつてのような慈悲深い光の雨ではなかった。それは空間そのものを焼き切るような白熱のプラズマ伝導体であり、ムー大陸全土の空に、数百の宇宙人たちの精神波が巨大な光の刻印となって現れた。

二度の殺人を、上空で見守っていた神々は極めて重く受け止めた。彼らにとって遺伝子の創造物たちが「互いを物理的に消去する」という段階に至ったことは、知性の完全な自殺を意味していた。

天空の光は形を変え、地表に聳え立つピラミッド「天の眼」の白磁の壁面に、燃えるような文字となって刻み込まれた。それこそが、神々が退化しゆく人類へ突きつけた、最後の絶対的行動規範――「ムーの十戒」であった。


一、創り主たる星々の調和を疑うことなかれ。

二、形ある物質を神として拝むことなかれ。

三、神聖なる知性の名を無闇に貶めることなかれ。

四、宇宙の周期たる安息の日を忘れることなかれ。

五、遺伝子を繋ぎし親を敬うことなかれ。

六、同胞の命を断つことなかれ。

七、生命の交わりを汚すことなかれ。

八、他者の糧を奪うことなかれ。

九、偽りの記憶を語ることなかれ。

十、他者の持つ天賦の才を貪ることなかれ。


崩壊しつつある都市「ラ・ムア」の住民たちは、壁面に浮かび上がった文字を見て、恐怖に震えながら地面に平伏した。

全能の力を失い、ただの脆弱な存在へと成り下がった彼らにとって、空から降る思念は絶対的な脅威そのものだった。

しかし、その光景をピラミッドの影から冷徹に見つめる男がいた。レオナルド・ダ・ヴィンチである。彼は手帳にその十戒の文字を素早くスケッチしながら、胸の内で激しい葛藤を覚えていた。


「神々よ、あなたがたは全ての知識を与え、人を全能の座に据えながら、なぜ今になってこのような『禁忌』を課すのか。最初から飢えも欲もない世界を作っておきながら、その玩具を取り上げれば、人が獣に戻るのは理の当然ではないか。法とは、支配者が自らの設計の不手際を隠すための歪な道具に過ぎないのではないか……」


レオナルドの脳裏には、ルネサンスのフィレンツェで見てきた人間の業がよぎっていた。教会が掲げる戒律と、それを破り続ける人間の生々しい血の匂い。

この超科学の頂点にあったムー大陸でも、結局は同じ悲劇が繰り返されている。

レオナルドにとって、神々が提示した十戒は、人類の救済ではなく、宇宙人たちがこの実験を「完全に諦めるための最終宣告」のように思えてならなかった。神々はただ、滅びゆく過程を上空から冷ややかに見守っているのだ。


### 第十話 第一の戒律とサウロの死の真相


十戒の光が地上を照らす中、レオナルドはルカを伴い、第一の犠牲者である科学者サウロの殺人現場へと戻っていた。十戒の第一条には「創り主たる星々の調和を疑うことなかれ」とある。レオナルドはこの言葉の裏にある「人間の心理」を紐解き始めていた。


「ルカ、サウロが殺された本当の理由は、物質定着器の奪い合いだけではない。彼は、神々の調和そのものを完全に疑っていたのだよ。」


レオナルドはサウロの作業場に残されていた、壊れた量子通信機の残骸を指差した。その結晶の表面には、サウロが死の直前に書き残したとされる、

歪んだエネルギー波形のデータが刻まれていた。サウロは宇宙人たちが地球を見捨て、ムー大陸を沈めようとしている計画に気づいていたのだ。


「サウロは神々を呪った。そして、自分たちだけで生き残るために、大陸の全エネルギーを一つの物質定着器に強制結合しようとした。それを止めようとした者、あるいはその力を独占しようとした者が、第一の戒律を破る形でサウロの脳を焼き切り、その肉体を物理的に破壊したのだ」


レオナルドの目が、現場の床に微かに残る「足跡」を捉えた。それは、退化しつつあるムー人が、重力制御を失い、自らの体重を支えきれずに地表の粘土を深く踏みしめた痕跡だった。科学の頂点にあった頃なら、このような足跡が残ることなどあり得なかった。


「犯人は、神々の調和が崩れることを誰よりも恐れ、同時に、神の力を自分の手の中に再現しようとした。全能から転落しつつある恐怖が、この男を最初の殺人へと駆り立てたのだよ。」


レオナルドは、サウロの胸に刻まれた傷口の形状を思い返した。それは、ピラミッドの祭祀で使われる、重い結晶の儀礼用具の形と完全に一致していた。犯人は、神を信じるがゆえに、神の調和を乱そうとしたサウロを処刑したのだ。しかしそれは、自らが最も凄惨な形で「調和を汚す」というパラドックスに陥る結果となった。


### 第十一話 第二の戒律と犯人の悔い改め


続いてレオナルドは、第二の殺人が起こった大広場、ガル・ウイングの巨体の傍らへと足を運んだ。


十戒の第二条は「形ある物質を神として拝むことなかれ」である。

言語学者ミアは、まさにその物質への妄信の犠牲者だった。


「ミアは、墜落したガル・ウイングの体内から、エネルギーセルを取り出そうとしていたのではない。彼女は、あの死に絶えた鳥を、もう一度『神の使い』として起動させ、空へ祈りを届けようとしていたのだ。それを阻んだ者がいる」


レオナルドは、ミアの首筋に残された指の痕跡を凝視した。

その痕跡は、ルカの隣に立つ、かつて街の防衛隊長を務めていた男――トールの手の大きさと完全に一致していた。トールは青ざめ、その場に膝を突いた。彼の両手は小刻みに震えていた。


「私が……私がやった」トールは、十戒の光に照らされながら、ついに罪を告白した。「ミアは狂っていた! 動かなくなった機械の塊を神と呼び、ひざまずいていた。そんなことをしても神々は戻らない! 私は、彼女からエネルギーセルを奪い、自らの衣服のナノマシンを再起動させて、この地獄から逃げ出したかったのだ!」


トールは涙を流し、ピラミッドの壁面に浮かぶ十戒の文字に向かって叫んだ。

「神々よ! 私は全能を失うのが怖かった! 飢えと闇に怯えるくらいなら、獣になってでも生き延びたかった! どうか、我が魂を滅ぼし給え!」


その瞬間、天空の雲が割れ、純粋プラズマ生命体「オル・ラ・イン」の巨大な影が姿を現した。宇宙人たちはトールの精神の奥底にある、真実の恐怖と「悔い改め」の波動を感知した。彼らにとって、罪とは罰すべきものではなく、進化の過程における「エラー」だった。トールが自らの罪を認識し、精神の調和を取り戻そうとした瞬間、空から一本の柔らかな光の帯が降り注ぎ、トールの身体を包み込んだ。

「汝の精神の歪みは修正された。その魂の悔い改めを、星々の記憶に記録する」

神々はトールの命を奪うことなく、その精神の狂気を取り除き、深い眠りへとつかせた。それは神々の「許し」であった。

しかし、レオナルドはその慈悲の光を見つめながら、背筋に冷たいものを感じていた。神々は許したが、地上の混沌がこれで終わるわけではない。


真の闇は、まだ別の場所に潜んでいた。


### 第十二話 第三の殺意と終わらぬ夜


トールが眠りにつき、大広場に一時的な静寂が訪れたのも束の間、ラ・ムアの街の奥深くから、再び不穏な精神の残響が響き渡った。

宇宙人たちがトールを許したという事実は、残された人々に救いではなく、ある種の「歪んだ大義名分」を与えてしまっていた。

悔い改めれば許されるという誤った解釈が、人々の心の奥底にある最後の理性を食い破り始めたのだ。


地盤の傾きはさらに激しさを増し、海の底から響くような不気味な地鳴りが都市を揺らす。科学の頂点を極めていた頃の白磁の建造物たちは、次々と自重に耐えかねて崩壊し、尖塔の破片が泥の中に突き刺さっていく。

宇宙人たちの船は、地上を見守りながらも、その撤退の速度を緩めることはなかった。


レオナルドは、ルカと共にピラミッドの地下へと続く隠し通路を調査していた。サウロとミアの記憶の断片、そしてトールが奪おうとしたエネルギーセル。それら全ての要素が指し示す場所は、このムー大陸の心臓部である「オリハルコン・コア」の制御室しかなかった。


「ルカ、トールはミアを殺したが、サウロを殺した真犯人は別にいる。トールはサウロの死体から物質定着器のコードを奪おうとしただけだ。つまり、この街にはまだ、自らの意思で十戒の全てを嘲笑うかのように、次の獲物を狙っている者がいるはずだ。」


その言葉が途切れた瞬間、制御室の奥から、肉体が激しく物質と衝突する鈍い音が聞こえた。レオナルドたちが駆け込んだとき、そこには第三の犠牲者が横たわっていた。


被害者は、ムーの最高神官であり、十戒の文字を民に読み聞かせていた老人、カナーンだった。彼の胸は、オリハルコンの鋭利な結晶によって深く貫かれ、その純白の法衣は鮮血で赤黒く染まっていた。


壁面に刻まれた十戒の「同胞の命を断つことなかれ」という第六条の文字が、

まるで彼を嘲笑うかのように、死体のすぐ上で虚しく明滅していた。


「間に合わなかったか……」


レオナルドはカナーンのまだ温かい血に触れ、奥の暗闇へと続く足跡を見つめた。


神々が見守る滅びの過程の中で、十戒の縛りを超えた真の怪物が、ついにその姿を現そうとしていた。

ムー大陸が完全に海底へと沈む前に、このすべての謎を紐解かねばならない。異邦人の天才の戦いは、ここからが本番だった。

みなさま、どんな風に感じてもらったのでしょうか?

少しでも面白いかもと思って頂けましたら幸いです。

励みになりますので、☆☆☆☆☆をチェックしてもらえると嬉しく存じます。

これからもお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

パラレルワールドで魔法と多種族の住む異世界でスキル無しで探偵します。

よろしくお願いします。

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