表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/73

閑話 : 小さな探偵2

二話目の投稿です。

誤字脱字が多くなると思いますが、よろしくお願いいたします。

途中で、脱線することもあると思いますが、ゆっくりと見守ってください。

作品の内容が前後することが多々あると思いますが、大目に見て頂ければ、うれしく存じます。

閑話です。短いです!よろしくお願いします

では、参ります!!

## 閑話:『下町こども探偵団と、迷子の小さな貴婦人』

8月の終わりの夕暮れ時。少しだけ涼しくなった風が吹く『老いたる跳ね馬亭』のテラス席で、俺は新しく仕入れたスケッチブックに、下町ののどかな風景をデッサンしていた。

「――トトお兄ちゃん、おねがい……。ミーナのお人形、おうちに帰れなくなっちゃったのぉ……!」

テラス席の前に敷かれた石畳の上で、まだ4歳くらいの小さな女の子――ミーナちゃんが、大きな涙をポロポロとこぼしながら、子供探偵団のリーダーであるトトのシャツの裾を引っ張っていた。

彼女が『迷子になった』と泣いているのは、お母さんにおねだりして作ってもらったという、お気に入りの手作りの麦わら人形だった。

「よし、泣かないでミーナちゃん! オレたち『下町こども探偵団』が、そのお人形を絶対に見つけてあげるよ!」

トトは麦わら帽子をグッと被り直し、胸元のブリキのバッジ(探偵団の証)を誇らしげに叩いた。

「おいトト、でもどこを探せばいいんだよ? 下町は広いぜ?」

八百屋の小僧のチコが頭を掻きむしる。

「フフン、ダヴィンチのおじさんの『観察眼デッサン』を、オレは毎日盗み見てるんだぜ!」

トトはフンスと鼻を鳴らすと、ミーナちゃんの前にしゃがみ込んだ。

「ミーナちゃん、今日、そのお人形とどこで遊んだか、オレに教えて?」

「うんとね……お花屋さんでお花を見て、そのあと、お空から『にゃあ』って声がして……びっくりして、ミーナ、転んじゃったの。気づいたら、お人形がいなくなってたのぉ」

「『にゃあ』だって? ……分かったぞ! 犯人は、路地裏の『どろぼうクロ』だ!」

トトの鋭い(?)閃きにより、小さな探偵団は一斉に下町の路地裏へと飛び出していった。

テラス席からその様子を見ていた俺は、冷たいカフェラテのグラスを傾けながら、「ははは、いいレイアウト(構図)だねぇ。おじさんの出番はなさそうだ」と、彼らの背中を頼もしく見送った。

子供探偵団は、ミーナちゃんが転んだという大通りの植え込みから捜査を開始した。

「みんな、探せ! 猫の毛とか、お人形の麦わらが落ちてないか調べるんだ!」

トトの号令で、パン屋の小僧も八百屋のチコも、地面に這いつくばって目を皿のようにした。

「あ! トト、これ見て!」

ドワーフの女の子が、植え込みの奥を指差した。そこには、お人形のドレスに使われていたはずの、小さな『赤いリボンの切れ端』が、トゲのある低木の枝に引っかかっていた。

「やっぱり猫だ! 猫がリボンを咥えて、屋根の上に持っていったんだよ!」

トトたちはリボンのトーン(手がかり)を追いかけ、下町の時計塔の裏手にある、ノラ猫たちの集会所(ゴミ捨て場)へと駆け込んだ。

すると案の定、古い木箱の上で、黒いノラ猫がミーナちゃんの麦わら人形を前足でペシペシと転がして遊んでいるのを発見したのだ!

「あっ! ミーナのお人形だ! 返せ、このどろぼう猫っ!」

チコが叫ぶと、黒猫は「フシャァッ!」と毛を逆立て、お人形を咥えたまま、高い塀の上へと飛び上がろうとした。

「逃がすかよ! 『探偵団フォーメーション・アルファ』だッ!!」

トトの叫びとともに、子供たちの見事な連携チームアップが炸裂した。

八百屋のチコが、ポケットから取り出した『猫じゃらし(エノコログサ)』を激しく振って黒猫の注意を逸らす! その隙に、パン屋のトトがドワーフの女の子の背中を踏み台にして、見事な跳躍ジャンプをキメたのだ!

「オラァッ! お人形を……返しやがれぇぇぇ!!!」

トトが空中で放った見事なダイビング・キャッチ!

黒猫の口からポロリとこぼれ落ちた麦わら人形を、トトは地面に激しく転がりながらも、その胸の中にガッチリと抱き留めたのだった。黒猫は驚いて、そのまま路地裏の闇へと逃げ去っていった。

夕暮れ時。

跳ね馬亭の前で待っていたミーナちゃんの元へ、泥だらけになったトトたちが、少し自慢げな足取りで戻ってきた。

「はい、ミーナちゃん! お人形、迷子センターから救出してきたよ!」

トトが差し出した麦わら人形を受け取ると、ミーナちゃんは一瞬にしてパァァァッと顔を輝かせ、お人形を胸に強く抱きしめた。

「ミーナのお人形……っ! 帰ってきたぁ! お兄ちゃんたち、すごーい! 本物の探偵さんだねっ!」

子供たちは顔を見合わせ、照れくさそうに頭を掻きながらも、最高に上げ上げの笑顔でハイタッチを交わした。

テラス席からそのカーテンコールを眺めていた俺は、スケッチブックの隅に、小さな胸を張るトトたちの姿を、最高に誇らしいトーンで描き加えた。

世界を救う色彩魔術もいいが、子供たちの小さな勇気が繋いだこの『日常のパレット』こそ、何物にも代えがたい極上の芸術アートじゃないかい――?


みなさま、どんな風に感じてもらったのでしょうか?

少しでも面白いかもと思って頂けましたら幸いです。

励みになりますので、☆☆☆☆☆をチェックしてもらえると嬉しく存じます。

これからもお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

パラレルワールドで魔法と多種族の住む下町ローマで起こる事件を魔法とスキルで解決していく物語です。時代背景は読者の描く時代に当てはめてくださいね。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ