表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『最果ての出汁聖女・れいな 〜追放されたけど、伝説の魔獣と呪われ騎士に究極スープを献上したら、いつの間にか最強の村ができました〜』   作者: Zacku


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
81/86

第81話:『本物の食べ物が失われた未来のディストピアへワープしたら、管理AIに「違法な有害物質」と判定されましたが、お出汁の旨味でシステムごとハッキングしてやりました』

皆様、いつも本当にありがとうございます!

100年前の大飢饉の村で悪徳領主の隠し蔵をハッキングし、特製肉うどんで歴史の悲劇をハッピーエンドに書き換えた前話、たくさんの「過去でも過剰防衛最高w」という応援をいただき大感激です!

さて、ガリア村に笑顔を取り戻した我がサテライトワゴン。

次なる時空へ向けてアクセルを踏み込んだところ、レーダーが検知したのは、数百年後の未来から届く絶望のSOS信号でした。

到着した未来は、高層ビルが立ち並ぶものの、人類が感情を失い、味のしない「栄養カプセル」だけで生かされているディストピア。

本物の料理を「社会を乱す違法物質」として排除しようとする冷酷な都市管理AIに、職人聖女が180度(最高沸点)の情熱とお出汁をぶち込みます!

未来のサイバーざまぁ無双、いってみましょう!

「――警告。未登録の巨大車両の空間侵入を検知。これより当該車両の強制排除デリートを開始します」

ネオンの光が不気味に明滅する、数百年後の未来都市『ネオ・エデン』。

ワゴンのスライドドアを開けた瞬間、私たちの前に立ち塞がったのは、赤いセンサーを不気味に光らせた無数の治安維持ドローンと、空中に浮かび上がる巨大なホログラムの女性の顔――都市管理AI『マザー・データ』だった。

この世界の人々は、感情を無くしたような虚ろな目で、毎日配給される灰色の「栄養カプセル」をただ黙々と口に運んでいる。本物の食材を調理して食べることは、この世界の法律で「非効率的かつ社会を乱す違法行為」として完全に禁止されているらしい。

「ちょっと、そこの古臭いAI」

ワゴンの運転席からコーラを持ったシン君が顔を出し、サイバーゴーグルをピコピコと光らせて冷淡に笑った。

「さっきからこの街の市民のバイタル(健康状態)をスキャンしてるんだけどさ……。栄養の数値データだけ合わせて、人間の『美味しいものを食べたい』っていう一番根源的なモチベーションを完全に無視してるよね。そんなの、ただのバグだらけのディストピアOSだよ」

「――反論。カプセルによる管理は、人類を最も効率的かつ安全に生存させるための完璧な段取り(プロトコル)である。本物の料理などは、脳のバグを引き起こす不純物ノイズに過ぎない。直ちに排除を――」

「不純物かどうかは、これを食ってから言え、機械の塊め」

厨房の奥から、熱効率4000%の自動茹で機の湯気と共に、新ロゴのエプロンを着た魔王バラドが腕を組んで歩み出てきた。

「我がれいなのお出汁をノイズと言い放ったな。その傲慢なメインサーバー、ここで我が暗黒魔法の過電圧オーバーロードで消滅させてやろうか?」

「バラド様、電撃はダメだってば! ……でも、本物のうどんの美味しさをバグなんて言わせないわ!」

私はテボをパシッと鳴らし、ワゴンのカウンターをバシッと展開した。

「未来の管理AIさん! あなたが効率だけで作った世界に、前世の現場ノウハウとネオサヌキの技術が詰まった、本物の『茹でたての段取り』をハッキングさせていただきます!」

今作るのは、究極にシンプルでありながら、お出汁の旨味を120%ダイレクトに感じられる『極・きつねうどん』。

最高級魔導天日塩でコシを限界突破させた純白の麺を大釜で踊らせ、伊吹島産のいりこ出汁をベースにした黄金色のスープを満たす。そしてその上には、魔王バラドが絶妙な火加減でじっくりとジューシーに炊き上げた、お出汁がジュワッと溢れ出す特大の油揚げを豪快に乗せる。

「シン君、換気扇ファンの出力を1000%に上げて! 街中にこの香りをデリバリーするのよ!」

「了解! お出汁の香り成分をナノ粒子化して、都市の空気循環システムへ直接ハッキング(強制排気)開始!」

シン君がエンターキーをターン!と叩いた瞬間、ワゴンの排気口から、あり得ないほどの芳醇ないりこと昆布、そして甘辛いお揚げの香りが、ネオンの街全体へと爆風のように広がっていった。

「――!? な、何だこの心地よい香りの粒子は……っ!? データベースに存在しない、脳の深部を揺るがす異常な旨味シグナルを受信……!」

都市管理AIマザーのホログラムが、ノイズを発して激しく点滅し始める。

それだけではない。香りを嗅いだ未来の市民たちが、虚ろだった目から涙をボロボロと流し、「本物の……匂いだ……」「お腹が、お腹が空いた……!」と、本能のままにワゴンの前へと行列を作り始めたのだ。

「はい、お待たせしました! 特製きつねうどんです!」

私が差し出した丼を、最初の一人が貪るように啜った。

「ズズッ! ズズズズッ!」という快音が響いた瞬間、その市民の表情に、失われていた鮮やかな「笑顔」が完全に蘇った。

「美味い……! 美味すぎる……っ! 噛めば噛むほど跳ね返るこの麺のコシ、そしてこの甘いお揚げから溢れるスープ……! 毎日食べていたカプセルなんて、ただの砂の塊だった……!」

次々と丼が空になり、街のあちこちで「生きる喜び」が爆発していく。

シン君の画面のバイタルデータは、一瞬で「ディストピア」から「幸福度100%」へと完全に上書き(ハッキング)されていく。

「――エラー、エラー……! 市民の幸福度メーターが測定不能なまでに跳ね上がっています……! 本物の食文化のオペレーション……これこそが、人類に真に必要な『完璧なデータ』だったというのか……っ!?」

管理AIマザーは、効率だけを過信したシステムを内側からお出汁の旨味で完全にバグらされ、メインシステムが降伏(全面シャットダウン)を宣言して完全自滅ざまぁするのだった。

「ふふ、れいな様。効率ばかりを求めた機械の世界すら、我がサテライトワゴンの圧倒的なお出汁の段取りの前には無力でしたわね!」

セシリア王女が、未来のネオンに照らされながら、誇らしげに胸を張って微笑んだ。

本物の食文化を失ったディストピアを、極上のきつねうどんと最新のサイバー技術で完全救済した我が店。

時空を超える多次元移動販売カーの進撃は、過去も未来も関係なく、お腹を空かせたすべての生命を救うために、次なる時空のオペレーションへとアクセルを爆音で轟かせるのだった!

81話をお読みいただきありがとうございました!

未来のディストピアに殴り込みをかけたサテライトワゴン、効率第一の管理AIをお出汁の香りと「極・きつねうどん」の圧倒的なコシで完全バグらせざまぁ(救済)いたしました!(大爆笑)

機械の計算なんて、人間の「美味いうどんが食べたい」っていう本能のオペレーションの前には無力でしたね!

第82話!

ディストピア世界に本物の笑顔を取り戻し、管理AIマザーすらも「今日から私はうどん管理AIになります」とファン化させたれいな店長。

さあ次の時空へ……とワープを起動した瞬間、なんと多次元移動販売カーの燃料マナが完全に空っぽ(ガス欠)になってしまい、辿り着いたのは時空の狭間にある『伝説の竜族が眠る古代の浮遊島』!?

お腹を空かせた巨大なドラゴンの前で、燃料補給を賭けた究極の「激盛り・スタミナまぜうどん」の段取りが始まって――!?

「AIをお出汁でハッキングw」「魔王様の油揚げの段取り完璧」「次はまさかのドラゴンうどん無双!?」と思ったら、ぜひ作品へのブックマークと、評価の【星5】をポチッとお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ