第77話:『神界の最高神殿にデリバリーに来ましたが、プライドの高すぎる最高調理神が「下等な人間の餌」と見下してきました』
皆様、いつも本当にありがとうございます!
時空管理者様からの直々の依頼で、宇宙消滅の危機を救うべく「神界ケータリング」に乗り出した前話、たくさんの「スケールが宇宙規模w」というワクワクの感想をいただき大感激です!
本日は、黄金の雲の上にそびえ立つ、豪華絢爛な神界の最高神殿に到着した我がサテライトキッチン一同。
しかし、そこで待ち受けていたのは、人間の聖女を「下等な麺売りの小娘」と鼻で笑う、プライドが宇宙サイズの最高調理神でした。
神々へ捧げる「純金パウダー入りの神聖フルコース」を自慢してマウントをとってくる神の料理人に、職人聖女が現場のリアルを突きつける!?
神界ハッキングざまぁの火力をじわじわ高める新章突入回、いってみましょう!
「――フハハハ! 時空管理者が血相を変えて助っ人を連れてきたと思えば……まさか、こんな木と竹でできた不格好な棒を持った、下等な人間の小娘だったとはな!」
黄金の輝きに満ち、星々が床を流れるように美しい神界の最高神殿厨房。
そこに腕を組んで傲慢に立ちはだかったのは、背中に光の輪を背負い、やたらと神々しいシルクのエプロンを纏った神界の最高調理神、アポロンだった。
彼の周りには、背中に羽の生えた神界の料理天使たちが、私たちを哀れむような目で見下している。
「あの、アポロン様。私はただ、時空管理者様に依頼されて、全宇宙の神々が集まる会議に、最高の茹でたてうどんをデリバリーしに来ただけなのですが……」
私がいつも通り新ロゴのエプロン姿で説明すると、アポロンは「片腹痛いわ!」と大仰に神殿の天井を仰いで笑った。
「うどんだと!? 聞けば、小麦の粉を水で練って伸ばしただけの、人間界の最底辺が啜るB級グルメではないか! 大陸最高峰の神気を含んだ『純金マナ・ネクター』や『不死鳥のフェニックス・エッグ』を尽くした我が神聖フルコースを差し置いて、そんな下等な人間の餌を神々が口にされるはずがない!」
「ちょっと、そこの光ってるおじさん」
私の横から、コーラの瓶を持ったシン君が、サイバーゴーグルをきらりと光らせて冷淡な声を放った。
「さっきから君たちの調理フロー(段取り)を後ろのサーバーでスキャンしてるんだけどさ……。無駄に神々しいだけの超高カロリー食材ばかり並べて、会議が長引いて疲れてる神々のバイタル(体調)を1ミリも計算に入れてないよね。そんなの、ただの自己満足のエラーデータだよ」
「な、何だと……!? どこぞの異界のガキが、我が至高の神聖料理を侮辱するか!?」
アポロンが顔を真っ赤にして、神の炎をパチパチと燃え上がらせる。
「ほう。我が主のうどんを『人間の餌』と言い放ったな」
さらに後ろから、腕を組んだ魔王バラドが、神殿の空間そのものをピキピキとひび割れさせるほどの、どす黒い魔王のオーラを立ち上らせながら一歩前に出た。
「その傲慢な神の首、ここで叩き割って、次回メニューの『魔王特製きつねうどん』の特大油揚げの重石にしてやろうか……?」
「ひ、ひえっ……!? な、何だこの男のプレッシャーは……!? 本当にただの人間の一味なのか……!?」
料理天使たちが、魔王のあまりの恐怖に羽をバタつかせて数歩後退する。
「バラド様、シン君、ストップ! 神様の厨房でも喧嘩はダメだよ」
私はテボをパシッと叩いて二人を制し、最高調理神アポロンを真っ直ぐに見据えた。
「アポロン様。職人の段取りというのは、神聖な食材を並べることじゃありません。長時間の会議で疲れ果てた神々の胃袋に、100%のオペレーションを合わせることです。……明日の正午、神々の会議のお昼休憩の時間、どちらの料理が神々の箸を進められるか、勝負してみますか?」
「……お、面白い! 神の威信にかけて、お前のような人間の田舎娘に、本物の『神界の格』を思い知らせてやるわ! 明日の正午、全宇宙首脳会議での御前試合だッ!」
捨て台詞を残して、アポロンは料理天使たちを率いてキィキィと叫びながら去っていった。
「ふぅ……。神様の国に行っても、段取りの悪いマウント料理人って絶滅しないのね」
私がため息をつくと、セシリア王女が「ふふ、れいな様。あの神様は、完全に地雷を踏みましたわね。明日の正午、熱効率4000%の超魔導自動茹で機とあのお出汁のオペレーションで、神界の最高神殿を完全にハッキングしてやりましょう!」と、不敵に微笑んだ。
神聖な高級食材を過信し、会議の疲れを無視した独りよがりの神聖料理VS前世の現場ノウハウと最高級魔導天日塩が詰まった、喉越しが良くて圧倒的に胃に優しい「ネオサヌキの特製かけうどん」。
全宇宙の運命を握る神界御前試合に向けて、私は静かに、最高のお出汁の仕込みを開始するのだった。
第77話をお読みいただきありがとうございました!
出てきました、新章最初の敵・プライド銀河系サイズの最高調理神アポロン!(笑)
レイナ店長をただの下等な人間と侮る彼ですが、明日の神界御前試合でどんな「お出汁ショック」を受けるのか、今から釜を沸かしてワクワクが止まりません!
第78話!
ついに始まった全宇宙の神々の前での御前試合!
アポロンが自信満々に出したギトギトの神聖フルコースに対し、長時間の会議で胃がもたれている破壊神や闘神たちは一口もつけず……!?
そこへ、完璧なタイムラインで計算され尽くした、レイナ店長の「究極の喉越し・ネオサヌキ冷やしぶっかけうどん」が一瞬で神界に同時着丼して――!?
「神界でも料理長ざまぁ確定演出w」「魔王様の油揚げの重石は草」「神々の胃もたれに冷やしぶっかけは最強!」と思ったら、ぜひ作品へのブックマークと、評価の【星5】をポチッとお願いします!




