第62 話:『王都の利権を狙う腹黒貴族が営業停止を命じてきましたが、未来のサイバーギャングたちに一瞬で裏帳簿をハッキングされていました』
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本日は、魔導ギルドのインフラを乗っ取ろうとする王都の強欲な大貴族が襲来。
「無許可の違法建築だ!」と、我がサテライトキッチンに営業停止を突きつけてきます。
ですが、店内にいるのは次元を超えてやってきた未来の天才ハッカーやギャングたち。
中世の貴族が、サイバー犯罪のプロ相手に勝てるはずもなく……?
爽快度120%のざまぁ展開、いってみましょう!
「おいおい、どこの世界のどいつかと思えば、ずいぶんと古典的な格好をしたおっさんが出てきたな」
サテライトキッチンのカウンター席で、特大エビ天うどんを啜っていたネオサヌキのサイバーギャングのボスが、面白そうに片目を細めた。
キッチンの入り口には、きらびやか(で悪趣味)な毛皮の外套を纏った王都の大貴族、バルバロッサ伯爵が、大勢の私兵を従えてふんぞり返っていた。
「ええい、黙れ下民ども! 聖女れいなよ、魔導ギルドのシステムを不正に書き換えた罪、そしてこの王都の土地で無許可で怪しげな『麺処』を営業している罪により、本日をもって貴様の店を没収、営業停止処分とする! 逆らうならば私兵をもって力ずくで――」
「あの、バルバロッサ伯爵」
私は湯切りテボを持ったまま、呆れ顔でため息をついた。
「この店は『時空管理者』様から直接、時空固定の営業許可をいただいている完全な治外法権エリアです。王都の法律で営業停止にするなんて、段取り的に100%不可能ですよ?」
「ふん、言い訳など聞くか! 逆らう者は全員捕らえよ!」
伯爵が傲慢に手を挙げた、その瞬間だった。
ピピッ。
「おいおい、おっさん。あんたの身に付けているその魔導ブローチ、意外と簡単にローカルネットワークに繋がるんだな」
先ほどまでうどんを食べていたネオサヌキの凄腕ハッカーが、ホログラムキーボードを叩きながらニヤリと笑った。
次の瞬間、王都の空に展開されていた魔導ギルドの巨大な連絡用スクリーンが、緑色のデジタルノイズと共に強制ジャックされた。そこに映し出されたのは、大量の『金の流れ』が記録された謎の魔導文書のデータだった。
『――音声ログ再生。バルバロッサ伯爵より、隣国の密輸商会へ。本日分の王都の税金から、3割を我が裏口座へプールしておけ……』
王都市民「な、何だあれは……!? バルバロッサ伯爵の裏帳簿と、密輸の証拠音声じゃないか!?」
私兵たち「は、伯爵……! 我々の給料が出ないと思ったら、まさか国税を横領していたのですか!?」
「な、ななな、何だこの魔法はーっ!? なぜ我が書斎の最高機密金庫の中身が、街頭スクリーンに映し出されているのだ!?」
バルバロッサ伯爵が、顔を紙のように真っ白にして叫ぶ。
「中世の暗号化プログラムなんて、うちのAIなら3秒でハッキング完了だよ」
シン君が冷淡な笑みを浮かべ、空間魔法で生成した『王宮騎士団への直通通信端末』をパチンと鳴らす。
「はい、もしもし。王宮騎士団の皆さん? 中央広場で、国税横領と密輸の現行犯が自白しています。今すぐ身柄を確保しに来てください」
「き、貴様らぁぁぁッ!!」
怒り狂った伯爵が剣を抜こうとしたが、彼の背後に、エプロン姿で腕を組んだ魔王バラドが静かに仁王立ちした。
「おい、下郎。我が主の厨房の前で刃物を抜くとは……どのような肉になりたいか、言ってみよ?」
「ひ、ひえぇぇぇぇーーーッ!!」
あまりの恐怖に腰を抜かしたバルバロッサ伯爵は、駆けつけた王宮騎士団によって、一言の弁明も許されずそのまま地下牢へとドナドナされていった。
利権を奪おうとした腹黒貴族は、未来のサイバー技術と魔王の威圧の前に、自滅という形で一瞬で『ざまぁ』されたのだった。
「ふぅ。お騒がせしてすみません、ネオサヌキの皆さん」
私が苦笑いしながら言うと、サイバーギャングのボスは満足げにスープを飲み干した。
「気にするな、店長。極上のエンターテインメント(ざまぁ)を見ながら食ううどんは、さらにコシが引き立って最高だったぜ。お代の魔導コア、ここに置いとくわ!」
こうして我が店は、王都の悪徳貴族を完全に一掃。
お出汁の聖地は、二つの世界からますます「絶対に怒らせてはいけない最強の安全圏」として、その名を轟かせていくのだった。
第63話をお読みいただきありがとうございました!
腹黒貴族のバルバロッサ伯爵、未来のハッキング技術の前になす術なく一瞬で自滅ざまぁです(笑)。
どんなに強固な魔法の金庫も、ネオサヌキのハッカーから見ればただのザルセキュリティでしたね!
第64話!
悪徳貴族が消え、完全に平和になった王都。
すると、うどんの美味しさに感動した王宮騎士団長から、「騎士団の公式食堂になってほしい」という国家規模の超大口発注が舞い込んできて――!?
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