第47話:『魔王城サテライトキッチン始動。最凶の魔王様、そんなに丼を激しく叩いておかわりを要求しないでください』
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おかげさまで累計PVの土台がガッチリと固まり、物語の勢いが止まりません!
本日は、ついに魔王城のすぐそばに完成した「サテライトキッチン(出張所)」からお届けします。
世界を滅ぼすと脅す最凶の魔王。
彼の前に差し出されるのは、デリバリーの限界を超えた「完璧な状態」の肉うどんです!
「……ふん。わざわざ我が城の隣に厨房を作るとは、生意気な人間だ」
禍々しいオーラを放つ魔王城の最深部。玉座に鎮座する魔王バラドは、真紅の瞳で私を睨みつけていた。周囲に控える幹部たちからも、凄まじい殺気が立ち込めている。
だが、私はそんなプレッシャーを片手で受け流し、保温魔術を施した特製のデリバリー容器を開いた。
「魔王様、お待たせしました。これが我が店の『特製・魔界流通ローストドラゴンうどん』よ。麺は伸びないように10秒早めに茹で上げて冷水で締め、スープとお肉は直前まで別々に保温しておいたわ。……さあ、スープを上からかけて、できたての瞬間を楽しんで!」
じゅわぁぁ……!
熱々の黄金スープが、低温調理されたドラゴンの極上ロースト肉に注がれた瞬間、魔王城のどんよりとした空気が一変した。
世界を恐怖で支配するはずの魔王の鼻が、ピクッと大きく動く。
「な……なんだ、この香りは……。我が魔界の、どの最高級生贄肉よりも、狂おしいほどに食欲をそそる……!」
魔王は我慢できず、巨大な爪のついた手で箸を掴み、うどんを豪快に口に放り込んだ。
ズズズッ!!!
「――――――ッ!!!!」
その瞬間、魔王が目を見開き、玉座からガタッと立ち上がった。背後の禍々しい翼が、あまりの衝撃にピンと垂直に直立している。
「美味い……ッ! なんだこの麺の弾力は! まるで我が魔族の強靭な肉体のように跳ね返してくる! そしてこの肉……! 完全に火が通っているのに、驚くほどジューシーで柔らかい! お出汁の旨味とドラゴンの脂が絡み合い、脳内で魔力が爆発しているようだ!」
「ふふ、デリバリーだからってクオリティは落とさないのが、プロの誇りよ」
魔王は一心不乱にうどんを啜り、スープを最後の一滴まで飲み干すと、空になった丼を玉座のテーブルに激しく叩きつけた。
バンバンバン!!
「おかわりだ! おい、そこの聖女! 今すぐこれと同じものをもう一杯作れ! いや、いっそ毎日三食これを我が玉座へ運べ!!」
「魔王様、落ち着いてください! 食べすぎると魔力が暴走します!」
幹部たちが慌てて宥めるが、魔王の耳には届かない。
「黙れ! このうどんのためなら、人間どもとの戦争など全面中止だ! いや、むしろ我が魔王軍の全戦力を『うどん配達部隊』として貴殿に貸し出してやろう!!」
「え、魔王軍が全員配達員に……!?」
横で領収書を切っていたバイトのシン君(建国王)が、ニヤリと笑った。
「店長、これで世界最強の物流ネットワークが完成したね。時給は魔石でいいかな?」
天界、隣国に続き、ついに魔王軍までを「配達員」として配下に収めてしまった空飛ぶうどん屋。
聖女れいなのお出汁による世界征服は、もう、誰にも止められない――。
第47話をお読みいただきありがとうございました!
魔王様、まさかの「うどん中毒」で配達員派遣を決定です(世界平和達成)。
第48話!
魔王軍のスピード便(ワイバーン航空)を使った、前代未聞の「世界同時うどんデリバリー」がスタート!
しかし、それを良く思わない王都の腐敗貴族たちが、姑息な妨害工作を企てており……?
「魔王様可愛すぎるw」「魔王軍の配達員とか最強」と思ったら、ぜひ評価の【星5】をお願いします!




