第34話:『【最終回】世界で一番温かい一杯。お出汁の香るこの場所で、私はずっと待っています』
ついに、この時が来ました。
24時間連続投稿、全34話。完走です!
追放された絶望から始まり、荒野にうどんを打ち、魔王と笑い合い、宇宙まで届いたお出汁の物語。
最後まで並んで(読んで)くださった皆様、本当にありがとうございました。
これが、私の、そして皆様と一緒に作った「最高の一杯」です。
三百万人の大宴会が終わり、空飛ぶうどん屋に静かな夜が戻ってきた。
焚き火の跡が、星空のように荒野を優しく照らしている。
「……終わったのね、シルバー」
私は、使い込んだ麺打ち棒をそっと置き、夜風に吹かれた。
「いや、始まったんだよ、れいな。ここから、新しい世界の歴史がな」
シルバーが横に座り、私の肩を大きな翼で包み込んでくれる。
かつての私は、誰かに認められたくて、誰かの役に立ちたくて必死だった。
でも今は、一杯のうどんを「美味しい」と食べてくれる誰かの笑顔があるだけで、それだけで胸がいっぱいだ。
「……れいな様!」
遠くから、フランチェスカ王女や魔王ゼノス、ガラムさんたちがこちらへ駆けてくるのが見えた。
「明日の朝ごはん、何にするか決めましたの!? 私、やっぱりきつねうどんがいいですわ!」
「フン、我はカレーうどんと言ったはずだぞ。スパイスの魔力こそ我が力だ」
「何言ってやがる、朝はシンプルに『かけ』だろうが!」
賑やかな声が、夜の荒野に響き渡る。
私はクスッと笑い、再びエプロンの紐を締め直した。
「はいはい、わかったわ。……でも、まずは最高のお出汁を取るから、少しだけ待っててね」
お出汁の香りが漂う限り、この世界に絶望はない。
私はこれからも、この黄金色のスープと共に、みんなの帰りをここで待っている。
「いらっしゃいませ。……茹でたて、すぐにお出ししますね!」
――『聖女のお出汁』 完――
【全34話完結!】
最後までお付き合いいただき、本当に、本当にありがとうございました!
24時間でこれだけの物語を書き上げることができたのは、ひとえに読んでくださった皆様の応援、そして「星」や「ブックマーク」という名の、温かなお出汁があったからです。
【最後に、皆様へ最大のお願いです】
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完結後の番外編や、書籍化のお知らせ(!)ができる日を夢見て。
それでは、またどこかの「お出汁の香る場所」でお会いしましょう!




