第29話:『魔王降臨。世界を滅ぼす業火も、究極のお出汁の香りの前では「湯沸かし器」にすぎませんでした』
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ついにここまで来ました……24時間爆撃、止まる気配はありません!
天空の聖域で究極の素材を手に入れたれいな。
ですが、その強大すぎる「旨味のオーラ」は、地の底で眠っていた「あの御方」を目覚めさせてしまったようです。
全大陸が震え上がる最強の敵、ついに登場です!
ドォォォォォォン!!
空飛ぶ島の静寂を破り、漆黒の雷鳴が轟いた。
雲が割れ、禍々しい魔力を纏った一人の男が、私のキッチンの前に降り立つ。
「……何だ、この魂を揺さぶる香りは。眠りを妨げた無礼、その命で購うか?」
魔王・ゼノス。
かつて伝説の勇者すら退けたという、破壊の象徴。
シルバーが低く唸り、フランチェスカ王女が顔を強張らせる。
だが、私は震える手を抑え、寸胴鍋から立ち上る「天の結晶」のお出汁を見つめた。
「……お腹、空いてるんでしょ? 死ぬのは、これを食べてからにして」
私は、打ち立ての麺に「天の鰹節」をこれでもかと乗せ、七色に輝くお出汁を注いだ。
湯気と共に立ち上る香りが、魔王の鼻腔を直撃する。
「……フン、下らん。我を食欲などで――ズズッ……!?」
一口すすった瞬間、魔王の背後から溢れていた漆黒のオーラが、一瞬で消え去った。
代わりに彼を包み込んだのは、優しく温かな「黄金の光」。
「……っ! なんだ、この慈悲深き旨味は……。荒れ果てた我が心が、まるでお出汁の海で洗われるようだ……」
「魔王様、おかわりは? まだ揚げたてのちくわ天がありますよ」
「……頂こう。世界征服など、この一杯に比べれば些末なことだ」
最強の敵は今、ただの「うどんを愛する一人の客」へと変わった。
第29話をお読みいただきありがとうございました!
魔王様、まさかの「うどん落ち」。お出汁の力は、世界を救う平和の象徴になりました。
次は1時間後、第30話!
魔王が常連になったことで、世界は「うどんによる平和」という新境地へ。
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伝説の24投稿、いよいよ最終盤戦です!!




