第25話:『クジラの鱗を煮出したら、お出汁が七色に輝きだした。一口飲んだ兵士の筋肉が爆発する件』
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空飛ぶクジラが残した「黄金の鱗」。
料理人として、これを試さない手はありません。
ですが、その効果は想像を絶するものでした……。
「……よし、煮出してみるわね」
大きな鍋にクジラの鱗を投入し、ドワーフの魔導コンロでじっくりと加熱する。
数分後、厨房から溢れ出したのは、これまでの「美味しそうな匂い」を超越した、「魂が震えるような芳香」だった。
お出汁の色は、透き通った黄金色から、見る角度によって七色に輝く真珠のような色合いに変化していく。
「な、なんだこの香りは……。力が、力が湧いてくるぞ!」
鍋の近くにいた騎士団の兵士たちが、突然叫び出した。
見れば、彼らの鎧が弾け飛ばんばかりに筋肉が隆起し、瞳には魔力の光が宿っている。
「これ、ただのお出汁じゃないわ。飲むだけで潜在能力を限界まで引き出す『神のバフ(強化)』が付与されてる!」
「れいな様! 私も、私も一口いただきたいですわ!」
フランチェスカ王女が身を乗り出す。彼女が一口すすると、その背後にうっすらと女神のオーラが浮かび上がった。
「……決めたわ。このお出汁なら、どんな強敵が来ても、どんなに荒れた土地でも、みんなを笑顔にできる。
このクジラが向かった先、空の果てにある『源流』へ、明日出発しましょう!」
私の宣言に、荒野の民全員が、お出汁の器を掲げて応えた。
第25話をお読みいただきありがとうございました!
ついに「お出汁」が物理的な力を持ち始めました(笑)。
次は1時間後、第26話!
空飛ぶクジラを追いかけるための「空飛ぶうどん屋」計画が始動します!
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