第18話:『お出汁の香りが海を越える。人魚の姫が「その黄金のスープを海にも引いて!」と無茶振りに来ました』
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怒涛の24時間連続投稿、第6弾です。
ドワーフの技術で完成した巨大キッチン。そこから漂う香りは、ついに国境だけでなく「種族」の壁をも越えてしまいました。
今回現れたのは、美しき海の支配者。ですが、彼女もまた「お出汁」の魔力には勝てなかったようです。
「……信じられませんわ。陸の人間が、これほど芳醇な『潮の香り』を使いこなしているなんて」
水飛沫とともに現れたのは、真珠のような鱗を輝かせる人魚の姫、メロウだった。
彼女の手には、見たこともないほど肉厚で、魔力を帯びた「伝説の海草」が握られている。
「この香りに誘われて、深海からやってきましたの。……一口、それを私に。もし満足させてくれたなら、我が一族が守る『深海の出汁素材』を差し上げましょう」
私は頷き、彼女が持ってきた海草をさっそくお出汁に加えた。
立ち上る香りは、これまでの比ではない。磯の香りが上品に、かつ力強く鼻腔を抜ける。
「どうぞ。深海の恵みを加えた、特製うどんです」
メロウが恐る恐る麺をすする。その瞬間、彼女の尾びれが激しく跳ねた!
「なっ……何ですの、この旨味の濁流は……っ! 海の中にいた時よりも、海の慈愛を感じるなんて! れいな様、お願いです! このお出汁を海に引いてくださいまし! 深海に『うどん特区』を作りましょう!!」
「海に引くのは流石に無理だけど(笑)、材料をくれるなら、いつでも茹でたてを食べさせてあげるわ」
こうして、荒野のキッチンには、世界で一番新鮮な「海の幸」が届くルートが完成したのだった。
第18話をお読みいただきありがとうございました!
ついに人魚の姫まで常連に。お出汁のネットワークが世界に広がっています。
次は1時間後、第19話!
お出汁を煮出す「熱」が、不毛の荒野にある奇跡を起こします。
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