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異世界転生したら敵が強すぎる件  作者: 歌を忘れたカナリア
6章

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62話 近道?

夜が明け俺たち3人は朝食を済ませ再び巨大樹へと向かっていた。

リリアも昨日の今日で少し心配だったが問題なさそうだ。

メルティはというと、昨日のことでリリアに牽制したいのか俺の腕に抱きついている。

「メルティ?熱いんだけど」

「がまんして。ハル君が悪いんだから」

頬を膨らませ俺を少し睨み気味に言う。

本来なら可愛いしぐさのはずだがメルティがしても不気味にしか感じない。

リリアも拳に力を入れて握りしめ複雑な表情をしている。

突如俺の脳内に素晴らしい案が浮かぶ。

「あ、いいこと思いついた」

「いいこと?」

「俺はな、歩くことがゲーム中にWi-Fi切られるぐらい嫌いなんだ」

「わいふぁい?」

メルティはWi-Fiが分からないらしく首を傾げている。無理もないが。

「なにその例え」

リリアがくすくすと笑う。

フッ、今のうちに笑っておけ。俺の天才的な案に驚愕するんだからな。

「まぁいい。本題に入るがまずリリアの氷魔術で地面に氷のレールを作る。その次に3人で俺が魔術で作った土の板に乗りそれをメルティの風魔法で発射させ一気に巨大樹までぶっ飛ぶっていう案だ。もちろんレールの最後は少し上り坂にするぞ」

「よくわかんないけど面白そう!」

「え?それだけ・・・?」

リリアは馬鹿らしいと言わんばかりの顔で溜息をつく。

あっれれぇ?おっかしいぞ~?

ま、まぁいいや!取り敢えずやろう!

「全は急げだ!早速やるぞ」

「はーい!」

やけくそ気味に叫び早速リリアに氷魔術を発動してもらう。

【アイシクル!】

リリアが氷魔術で地面を凍らせる。

その氷の道(アイシクルロード★)に土のボートを作り置く。

「ちょっとまってよ!!死なないでしょうね!」

リリアは心配そうに叫ぶ。

「俺の辞書に安全第一って言葉はないからな!!」

「はぁ!?大丈夫なの?」

「一回やってみようぜ」

「一回しかできないでしょ・・・。死んだら終わりだし」

「これを私が吹っ飛ばせばいいんだね!」

メルティは手に魔力をためながら自身気に言う。

頼むから壊さないでくれよ・・・。

「あぁ、頼む」

リリアと俺はボートに乗る。

「リリア、飛ばないように突起に掴まっててくれ」

「わかった」

うつ伏せになり突起を掴む。

「いっくよー!」

【ウインドインパクト!】

ヒュンッ!!

超高速でボートが発射され氷の道を滑る。

そしてついに上り坂を上り空高く舞い上がる。

ジェットコースターなんてどころじゃないGが体にかかり飛ばされそうになるがなんとか突起に掴まりながら耐える。

空まで上がり今度は放物線を描きながら滑空していく。

「おぉ!綺麗だな!」

空から見る景色はまさに絶景だった。

巨大樹の周りを囲う森林、巨大樹、そして王不在の王都。

最後のは綺麗と言っていいかわからないが景色は素晴らしい。

「にしても急な案に乗ってあげた私たちに感謝してよね」

リリアが落ちないよう突起にしがみつきながら言う。

「そうだな。確かによく乗ってくれたな」

リリアはどや顔で頷き偉そうにしている。

「あんまりくっつかないでよ!」

大ジャンプで追いついてきたメルティが叫ぶ。

「わかってる、けどしょうがないだろ!放したら落ちちゃうじゃん!」

「そ、それはそうだけど・・・。それとこれとは違うの!」

メルティは大声で抗議する、が取り敢えず無視だ。

「さーて、どうやって行こうかなぁ」

空を飛びながら巨大樹を見ていたその時、メルティが何かに勘づく。

「ハル君!!避けて!」

咄嗟に回避行動に出ようとするが・・・、突如天空から現れた巨大な鳥、というか目が8つもある空飛ぶ魔獣が現れる。

「うそでしょ!?」

リリアも驚愕の表情で魔獣を見上げている。

身動きがとれない空中では手も足も出ず魔獣の長い脚に掴まり強制連行される。

「ハル君を放せ!」

メルティが戦鎚で魔獣に殴りかかるが硬い皮膚で弾かれる。

「なっ!?」

驚愕の表情を浮かべるメルティ。

その隙に魔獣は目からビームをだしメルティに放つ。

「くっ!!」

なんとかガードするも地面がない空中では衝撃が下に逃げず吹き飛ばされる。

「マジかよ!!」

メルティの攻撃を弾きあの短時間での反撃。

しかもこの巨体でだ。マズいな・・・。

「ぐ・・・」

巨大な足に体を掴まれているので締め付けられるような痛みが全身に襲う。

骨折れたら最悪だな・・・。

回復魔術だって魔力馬鹿食いするから何回も使えない。

重傷を直そうとするほど魔力消費も比例してデカくなる。

結局は攻撃を受けないのがいいんだけどな。

全身に魔力を流しなんとか防御力を高める。

咄嗟に思いついたことだが何とか成功した。

これからも使えそうだ。

魔獣は俺を掴んだまま空を依然と飛び続けており降りる気配を感じさせない。

いつまで続くんだ?そろそろきついんだが・・・。

と思ったその時。火山の火口の上で止まる。

え?噓でしょ?

体にかかっていた力が無くなり落とされる。

「うっそーん!!!」

どうするどうするどうする!?

このままじゃ火山にどっぽーんで逝くって!

そうだ!剣を形状変化で鞭に変えれば何とかなるかも!?

メルティの技を参考にさせてもらおう。

刀身を鞭にするイメージ・・・。

「できた!」

刀身が鞭、というかなんか柔らかくなり伸びる。

岩の突起にそれを巻き付け九死に一生を得る。

「はぁ、はぁ、はぁ。泣けるぜ・・・」

周りを見渡す。

辺り一面火山しかない・・・と思ったが洞窟らしき穴がある。

「行くしかないか・・・」

ワンチャン地上につながってるかもしれないしな。

本当に不幸だ・・・・。

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