63話 過去の手記
形状変化させた剣で岩の突起を使いなんとか洞窟までたどり着く。
「はぁ、ひやひやしたぜ」
剣を元に戻し頬を軽く叩き気合いを入れる。
「よしっ!行こう」
洞窟の中に足を踏み入れる。
中は案外涼しい。時々カサッとゴキブリの足音のようなものが聞こえるが気にせず進む。
「今ここで死んだら・・・。誰も見つけてくれないだろうな」
そう思うと少し怖い。だけどここでひよってても現状は変わらない。
そんな暇があったらこの状況を打開する方法を探すほうがいい。
辺りに注意しながら慎重に歩を進める。
「分かれ道か・・・」
しばらく歩くと円状に空間があり前方には▲書かれた道が。左にはと◆書かれた道がと右には★と書かれた道がある。
「おいおい嘘だろ?こんなところで謎解き要素はよしてくれ・・・」
バイ〇ハザー〇の謎解きならできるんだが・・・。
「ん?」
円状の空間の端の壁にに一冊の本が横たわっていた。
「なんだ?」
本を拾い上げ中を見る。
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今これを呼んでいるということは私はもう死んでるのかな。
軽く自己紹介するね。
私の名前はエミリー。治癒魔術使いなんだ。
彼氏はいません。お金もありません。
ってこれは関係ないね。失礼失礼。
で、本題に入るんだけどおそらく記号が書かれた3つの通路がある場所にいると思います。
それはね、意味があって▲は精神の試験。◆は身体の試験。そして★なんだけど・・・。
ごめんね、それは私にもわからないの。
正確には▲と◆はクリアしてここに書いてるから書けるんだけど・・・。
★は一回は行ったら出られないみたいでね?今から行こうとは思ってるんだけどこの本を持って行っちゃったら誰にも見せられないかもしれないでしょ?
だからここに置いていくことにしたんだ。
だから▲か◆をおすすめするよ。
私は治癒魔術しで身体の試験は相当苦戦したけど精神の試験は私の経験が生かせる試験だったから簡単だったかな。
これを呼んでる人が剣士なら◆、魔術師なら▲をおすすめするかな。
くれぐれも油断して死なないように。
私は★に行くね。正直言うと怖いかな。
死んでも誰にも見つけてもらえないしね。
でも行くしかないし頑張るよ。
幸運を祈ります。
byエミリー
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「・・・エミリー、か」
この人も俺と同じ一人で頑張ってたんだな。
少し切なくなる。
「俺も頑張らないとな。ありがとうございます、エミリーさん。少し元気がでました」
本を丁寧に地面に置く。
「▲は精神、◆は身体、★は不明。俺なら◆だろうけど・・・」
★の通路に目をやる。
「行くか・・・」
俺は★の通路に足を踏み入れた。
ブゥン
音がしたので振り返ると透明の魔力障壁が出来ていた。
「マジで戻れないのな」
壁に触ると指に衝撃が走りはじき返される。
「いって・・・」
痛みはあるのか。
「さて、エミリーさんの見た景色を拝みに行きますかね」
俺は★の通路を進み始めた。




