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2話 かなり強めの魔弾

あれ…?モンスターパニックは…?

大爆発が起きた後俺はただ絶句していた。否、絶句せざる終えなかったのだ。そして少し早めに平常心を取り戻した花崎は、

「す、すげぇ…」 

キャラが崩れていた。

「落ちつけ花崎、キャラが崩壊してるぞ。」

「はっ!す、すいません。にしても凄まじいですね…。まるでラノベ主人公のチートじゃないですか。」


俺も一瞬と言うか大分そう思ったが、多分違う。

「いや、恐らくそんな事も無い。」

「何故です?そんな高火力の攻撃を撃てる奴がラノベ主人公以外に居ますか?否、居ません。」

「偏見がすげぇな…まずチートじゃない証拠その一、弾数制限。」

「弾数制限…ですか。」


「さっき赤い弾を撃ってからしばらく経つが弾が増えたり戻ってくる気配は無い。最悪一発切りの可能性もあるな。」

あー、しくった。花崎の謎能力に当てられておまけに自分の謎能力が戦強のハンドガンでテンションが上がりすぎた。

「え?じゃあ私戦犯じゃないですか。」

「いや、花崎は悪くない。俺の責任だ。俺の判断で俺の手で撃ったんだからな。」

「先輩ってめちゃくちゃイケメンですよね。性格。」

「出来るだけ都合の良い解釈をさせてもらうぞ。」

ひとしきり普段の会話をした後、俺は話を続けた。


「そしてチートじゃない証拠その二、弾丸の色だ。さっき撃った弾丸は赤色、残り五発の弾丸の中には赤色は一つも無い。つまり、同じ効果が起きるとは考えにくい。」

「なるほど、じゃあ一応予想しときません?効果。正直意味は薄いですけど分からず撃って大惨事、なんてよりマシでしょう。」

一理あるな。


「じゃあ予想してみるか。魔弾なんて言うくらいだから予想ベースは西洋ファンタジーでいいだろう。まずは水色。」

「水じゃないですか、若しくは氷。」

「どっちにしろ室内使用厳禁だな。次は緑色。」


弾の効果について談義している間に昼飯?も挟み気付けば夕方になっていた。昼間に起きたからもう大分経つな。

「あ、そういえば。」

「どうしたんですか?」

不幸兄弟の事を忘れていた。

「少し面倒を見ている兄弟が横の部屋に居てな。しまった、完全に忘れていた。」

如何せん俺の処理能力を上回る事が起きすぎた。


「ちょっと見てくる。」

「危ないですよ。」

「横の部屋だから大丈夫。最悪魔弾をぶっ放すさ。」

さっきの威力を見れば大抵の敵は一発で沈みそうだしな。

「心配なので私も行きますけど、今普通に平日ですよ。学校行ってるんじゃないですか?」

「それは大丈夫だ。どうやらネットが使える内に調べようと思って調べたんだが六時に世界がおかしくなったらいからな。あの兄弟はいつも遅刻ギリギリだった。」

でも遅刻はしてないらしいからすごいんだよなぁ。


「そうですか、じゃあ行きましょう。先輩、ちゃんと銃に弾丸装填して下さいね?」

「言われなくとも。」

装填完了。恐る恐る玄関を開ける。相変わらず町並みは地獄だが出来るだけ意識を向けないようにしながら右横の604号室のピンポンを押す。


「おーい!俺だ!洞爺だ!浩二(こうじ)由紀(ゆき)!大丈夫か!」

俺がかなり大声で呼ぶと青年の声がした。

「!?洞爺さん!無事だったんですね!由紀!洞爺さん生きてたぞ!」

「まじ!よかった!」

ドタドタと足音がしてドアが急に開き二人の人影が俺に向かって飛んでくる。


「洞爺さーん!」

「洞爺ー!」 

「グハッ!」

流石に中2女子はまだしも高2男子のタックルはきつい… 

俺が押されて倒れ込むと、花崎が殺気を放っていた。どうしようも無いほどの殺気を。


「へー…先輩、面倒見てる兄弟の妹さんに随分と懐かれてるんですねえ。」

「!?いや!違う!違うぞ!落ち着くんだ花崎!」

「あれ、洞爺さん。そちらの方は?」

「こんにちは。私は花崎楓といいます。昨日洞爺さんと熱い夜を過ごさせて頂いた者です。」


「!?」

「!?」

宇喜多(うきた)兄弟の兄、宇喜多浩二と宇喜多兄弟の妹、宇喜多由紀が絶句した。

「と、洞爺さんの裏切り者ぉ!魔法使い連盟組んだじゃないですかぁ!」

「洞爺…立派になって…」

浩二は絶叫し、由紀はオカンみたいになっていた。


「あ、あれ?」

花崎が困惑していると由紀は、

「あ、もしかして花崎さん。私が洞爺を狙ってると思ったんですか?やですよ、洞爺くたびれてますし顔は良いかもですけど兄さんには敵いませんもの。」

「グハッ…」

言葉のナイフで由紀が俺のハートをめった刺しにする中、浩二は、

「許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない…」

壊れていた。


「お前はもっと落ち着け浩二。大体お前は顔は良いんだからその辺のアバズレ捕まえれば幾らでも…」

「ちょっと洞爺ー?うちの兄さんに変な事吹き込むの辞めてくれるー?」

「イダダダダダダ!痛い!痛い!待って!ギブギブギブギブ!助けて花崎!」 

「ふん。」

俺は由紀にアイアンクローを受けのたうち回るも抜けれない。花崎に助けを求めても何故かご機嫌斜めでノータッチだ。


「と、洞爺さん…大丈夫ですか…?」

うわー何こいつ哀れみの視線向けて来やがって超ムカつくんですけどこのヤローが…

そんな事を考えながら俺の視界はブラックアウトした。

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