⑶ 戦場へ
私は高校生になった。
相変わらず、いつもの3人で、色々やらかしている。
この国は、高校2年までに、一通りの学習内容を終わらせる。
そして、高校3年では、社会体験を行う。
自分が希望する職にインターンシップとして参加し、自分に合う合わないを体験する。
1年を4つに分け、体験出来る職は最大4種類となる。
1年を通して同じ職を体験する人もいれば、4種類別々の職を体験する人もいる。
その後、高校を卒業して、体験した職に進む人もいれば、大学へ進む人もいる。
私の学校は、ほとんどの人が大学へ進む。
インターンは、大学へ進む前に、社会を知る事。
自分は何を学ばなければならないのか、それを掴む事に重きを置いている。
そして私は、高校3年になった。
私はどの職を体験するか、悩んでいた。
その時、隣国のラィンテリア王国が、この国に侵略してきた。
この世界では、まだ戦争が繰り返されている。
その事を、すっかり忘れていた。
この国には軍隊が無い。
攻め込まれたら、この街は火の海になってしまう。
そのような事にならないよう、私は祈る事しか出来なかった。
ところが、この国の圧倒的な科学力の前に、敵軍はこの国の国境を越える前に追い払われた。
その後、また攻めて来ないように、ラィンテリア王国に対して報復隊が編成された。
この国の上層部の人が、この隊の司令官となり、組織が編成された。
内容は、建設作業員の重機による部隊である。
何から何まで寄せ集めの部隊である。
この隊への参加を有志として募っている。
私は社会体験として入隊を希望した。
何よりもこの目で、相手国を見たかった。
どのような事情で、侵略行為に至ったのか。
私は隊への参加が許された。
社会体験生という事で、担当は事務系の仕事との事。
司令官の秘書として1名の応募があった。
私は、すかさず応募した。
少しでも、事の中心で物事を見たかった。
応募者は12名となったので、司令官との面接で決める事となった。
面接の順番で私が呼ばれた。
私が見た司令官の印象……若い……しかし髪は白髪。
司令官が私に質問した。
「あなたは何故、この隊への参加を志願したのですか」
私は答えた。
「私達の国を、何故侵略しようとしたのか、ラィンテリア王国の現状を肌で知りたいと思いまして、志願しました」
「はい、わかりました。ありがとう」
私の面接は終わった。
他の人の面接時間は、10分から、長い人で30分ぐらい。
しかし、私との面接時間は1分もなかった。
私は残念な気持ちだった。
しかし結果は、私が司令官の秘書に選ばれた。
明日、ラィンテリア王国へ出発する。
私は遺書を書き残し、机の引き出しに入れた。
今までお世話になった先生方や友人に向けて、感謝の言葉を綴った手紙である。
そして私は司令官の秘書として、戦場へ向かった。
次回の第4章から、再びクレアの一人称視点となります。
これからもお付き合い頂けますよう、よろしくお願いします。
次回:(第4章1話)気持ちの整理




