第40話 7番目のメンバー
すると、飛竜がぐるっと回って急降下を始めた。
クリスに一直線で向かってくる。
「いやっ、来ないでぇ」
もう、なりふり構わず叫んでいた。
すると、不思議なことが起きた。
あと5mというところで反転し、上空に戻ったのだ。
「あれ?どうしたの?」
「おおっ。『来ないで』が効いたんじゃないか」
「えっ、そうかも」
「わかりやすい命令なら効くんじゃないかな」
「やってみます」
今度は余裕を持って命令してみる。
「そこに降りて」
少し前方を指して飛竜に命令する。
ゆっくりと降りてきて、指示された場所に翼を収めて座った。
「おおっ、龍使いだ」
「すごいです。クリスさん」
まぁ、ねぇ。ガチャ師なんだから、このくらいのことは。
なんて思ったけど、本当によかったの方か強い。
「とりあえず危機は去ったみたいね」
「で、どうするんです?この飛竜」
「うーん。どうしよう。やっぱり、乗る?」
「ええっ」
翼を広げると6mくらい。
頭からしっぽまで5mはある。
これくらいの飛竜なら乗れるんじゃないか。
つい、そう思ってしまった。
「ドラゴンライダーか。話には聞いたことがあるぞ」
「やっぱり、乗れるんですね」
恐る恐る飛竜に近づいてみる。
飛竜は静かに座っている。
「乗せてくれる?」
「ギャーオ」
どうも乗せてくれるつもりらしい。
だけど、首にしがみついても飛んだら振り下ろされそうだ。
「どうしたらいいんでしょう。公爵様」
「そりゃ、飛竜の鞍と手綱がいるだろう」
「なるほどぉー。ガチャで出せばいいんですね」
ぴかっ。ころころころ。
《飛竜ライディングセット:☆☆☆》
おおっー、出た。
これでちゃんと乗れるぞ。
「ふだん、この仮面みたいなのを飛竜の頭からかぶせて、鞍をこう乗せて」
さっそく、飛竜ライディングセットを飛竜に装備しはじめる公爵様。
説明書がなくても分かるらしい。
電化製品でも、説明書を読んでから使い始めるタイプの私だとこの手のアイテム装備は苦手だ。
「うん。ここは、こうなっているから、ここを締めて」
飛竜くんは、大人しくライティングセットを装備されている。
「できたぞ。どうだ」
「うわっ、いいわっ」
いかにも乗ってくださいって感じに変わった。
「私が乗っていいのかな」
「龍使いのペンダントを持っているクリスさんがドラゴンライダーでしょう」
「そうですよね」
全員の意見一致でクリスがドラゴンライダーに決定した。
そして、この飛竜君、パーティーの7番目のメンバーに決まった。




