第18話 箱庭って便利なのね
「だけど、残念ながら、この山の地のパワーは尽きかけておるぞ」
「ええーっ」
ガチャを使うと人のパワーと地のパワーを使う。
天のパワーは法則なので減ることはない。
人のパワーは寝て起きると自然と溜まるけど、地のパワーは時間がかかる。
あまりに連続的にガチャを引きすぎて地のパワーが枯渇しつつある。
「どうしたら、いいんですか?」
「ガチャを地のパワーが多いとこに移したらどうじゃ?」
移すとなると、ガチャ樹だけになるなぁ。
それなりに重たいしなぁ。
山から降ろすだけでも大変そう。
「移すと簡単に言いますが、そんな簡単にできるはずないですよね」
「へぇ?箱庭スキル持ちじゃろ、お主」
「箱庭?」
そういえば、蛇神さんが転生のときくれたスキルはふたつ。
ガチャ師のスキルと箱庭スキル。
いままでガチャしか使ってなかったから、箱庭のこと忘れていた。
「このガチャ神社は箱庭になっておるぞ」
「そういえば・・・」
前に「箱庭になりました」ってメッセージを聞いたような。
「箱庭になっている物は簡単にポケットに入れることができるぞ」
「どうやるんですか?」
手振りのやり方、詠唱の仕方。
賢者の庚申さんは丁寧に教えてくれた。
「箱庭アップ!」
ガチャ神社を構成しているガチャ樹や狛犬、神木等、すべてが私の右手の上に集まってきた。
直径10センチ程度の円形の板にガチャ神社にあった物のミニチュアが載っている。
「それが箱庭じゃ、小さくなっているがすべてそろっておるじゃろ」
「えーっと。岩がないですね」
「その岩は、初めからあった岩であろう」
「あ、そうか」
岩と同じように周りを囲んでいる12の石も箱庭には入っていない。
最初に山頂に来たときと同じで、大きな平たい岩を中心に12個の石が囲んでいる。
「それじゃ、今度は箱庭を元の場所に展開するぞ」
「はい、箱庭ダウン!」
今度は右手から山頂に神社を構成している物が飛び出してくる。
元通りにガチャ神社がそこにあった。
「箱庭スキルってこんなことができるんですね」
「そのためのスキルだからな」
「これで、地のパワーが強いとこにガチャ神社をダウンしたら、もっとガチャが使えますね」
「そのとおり」
それだけ教えると賢者の庚申さんは、山を下りて行った。




