第16話 舞踏会にはカボチャの馬車が定番よね
「それじゃ行くわよ」
ガチャ樹の前に3人が座っている。
準備はすべて終わっている。
あとは、レバーを引くだけ。
「舞踏会で映えるアイテムをどうかよろしく」
水色のドレスを着たクリスとお付きのふたり。
ガチャに挑む。
ぴかっ、ころころころ。
出ました。
《細かいレース細工のリボンチョーカー:☆》
あ、かわいい。さっそく、首に巻いてみる。
水色のドレスとレース細工がすごくマッチしている。
「綺麗です。お嬢様」
「お姫様みたい」
男爵家はそれほど余裕がある家ではないので、令嬢といえどもアクセサリーをたくさん持っている訳じゃない。
だから、どうしても、コーディネートに限界がある。
だけど、ガチャを使えば無敵だ。
なぜか、ちゃんと合うアクセサリーを用意してくれる。
「次、いくわよ」
ぴかっ、ころころころ。
出ました。
《ロココ調の豪華な帽子:☆☆☆》
わ、すごい帽子。
鳥の巣を頭の上に載せるみたい。
「すこいです。お嬢様」
「面白い」
うーん。どうなんだろう。
「派手すぎじゃない?」
「大丈夫です。舞踏会ですから」
確かに。舞踏会ってみんな派手な格好に来るものよね。
「よし、もっとゲットするわよ」
「はいっ」
ぴかっ、ころころころ。
出ました。
《蝶と花をあしらった帯飾り:☆》
かわいい、やったね。
《ブルーのパンプス:☆》
ドレスにびったり。
そんな感じで10回ガチャしたら、すごいコーディネートになってしまった。
ゴージャスコーディネート。
「でもさ、これだと男爵令嬢なのにやりすぎじゃない?」
「ええ。公爵令嬢にだって負けていません」
「まずくない?」
「いいんです。話題の人になってしまいましょう」
貴族的なことをしてくれるというので、思い切りはりきっているクララ。
別荘に篭りきりのお嬢様に不満があったのだろう。
「元々、お嬢様はすごく美しいのです。婚約もなくなったんですから、きっと多くの男性から声が掛けられますよ」
「うーん。ちょっと怖いな」
「何言ってるんですか。女の勝負の場なんですから」
やっぱり舞踏会ってそういうとこですよね。
シンデレラが王子様に出会ったとこなんだから。
「楽しみですね。お嬢様」
「楽しみより、怖いかな。どちらかと言うとね」




