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よん ププル

ペットのププルが消えてしまった……。

教室では犯人探しが始まってしまう。


さぁ、どうなる?ココ



 突然のトラブルに、慌てるココたち。

 さて、どうなるのでしょう……。




 青ざめた表情で、

 残ったププルを見つめるココ。


(ど、どうしよう……一匹いない……!!)


 周りの園児たちも、

 ププルの異変に気付き始める。


「どうしたの?ココくん」

「あっ!ププルが三匹しかいないわ!!」

「わたし、先生よんでくる!」


 ププル失踪の噂は、

 瞬く間に教室中の園児たちに広まった。


「ププルがいない?!」

「だれか外に出した?」

「僕、ププル触りたかったのにぃ……!」


 騒ぎが大きくなるにつれ、ココの顔色がますます悪くなっていく。

 そして、事態は「ププルはどこへ行ったのか」という話に発展していった。




「お山に帰ったとか?」

「うーん……」

「もしかして、誰かが連れてった?」

「え? だれがそんなこと……」


 廊下にいたトゥトゥが教室に入り、

 園児に問いかけた。


「今日の当番はだれだっけ?」


 園児の一人が、当番表を確認する。


「きょうの当番は……ココくんよ!」

「もしかして、ココくんが連れてったの?!」

「なにやってんだよココ!」


 園児たちの鋭い視線が、

 一気にココに集中する。


「ココくん!ププルを返しなさいよ!」

「正直に言って!」

「はやく!」

「ち、ちがうんだ……!」

「返せ!」


 周りの声が、強くココを責め立てる。

 ココは自分の身体が重く感じた。


(みんな、ひどいよ……)


 みんなから責められ、我慢できなくなったココ。

 とうとう床に座り込んでしまった。





 


 しばらくして――。


「先生呼んできたよ!」と、息を切らしながらわたしが教室に入ってきた。

 続けて若い女性が焦った様子で教室に駆け込む。


「みんな!……何があったの?!」


「「「先生!!」」」


 先生の登場に、園児たちは目を輝かせた。

 

「ププルがいなくなっちゃったの」

「ココくんがお外に逃がしたんだって」

「えっ? ココくんが?」


 事情を知ろうと、

 ココに近づいた、その時――。


「先生!ココちゃんはそんなことしないわ!」


 教室内の重い空気を割くように、

 わたしの声が教室中に響き渡った。


「ねぇ!わたしがいない間、

 ココちゃんに何言ったのよ!」

 

 わたしは目を吊り上げ、周囲を睨む。


「だ、だってココくんが当番だもん!」

「そうだ、そうだ!」

「みんなココくんがやったって……」


 園児たちの言葉をかき消すように、

 わたしは大声で言い返した。


「嘘よ!ココちゃんは絶対にそんなことしないわ!」


 そして、園児たちに向かって言い放った。


「あんたたちが今やらなきゃいけないことって、

 ププルをさがすことじゃないの?」


「「「う、ううっ……」」」


「それとも、まだココちゃんをいじめたい?」


「「「ち、ちがう……」」」


「ふーん、そう」


 それを聞いたわたしは、

 穏やかな笑みを浮かべた。


「だったらみんな謝って!ココちゃんに」

 

 一方的に責めていた園児たちは、

 次々にココの前で謝罪をする。


「ごめんねココくん……」

「いやな事いってごめん」

「決めつけてごめんなさい!」


 謝罪を聞いたココは、

 弱々しい返事をした。

 

「いっ……いいよ」


「「「ココくん……」」」


「ぼく、もっかいププルにごはんあげるね!」


「「「お願い!ココくん!」」」


「うん!」


 ほぐれた空気の教室で、

 ピーっとホイッスルが鳴った。


「みんな!ププルは先生が探すので、このお話はおしまいにしましょう!」


「「「はーーい!!」」」


「さぁ、遊びましょう!」


「「「わーーーい!」」」



「……」


 仲直りしたココ達を遠目で見るトゥトゥ。

 しばらく観察した後、その場を離れてどこかへ消えてしまった。





 無邪気に遊ぶ園児たちに、

 先生が声をかけた。


「集合しましょう!帰りの準備をしますよ!」

「えーっ……」

「やだ」

「まだ帰らない!」


 口を尖らせる園児たちに、先生は容赦なく言い放つ。


「……明日からおやつ抜きにするよ!」


「「「やだぁあ!!」」」


「なら、今から準備してください!」


「「「はーーい!!」」」


 遊んでいたおもちゃを片付け、

 帰りの支度を始めだす。


 教室に園児たちの足音が鳴りだした――。


 




 







 支度を終えた園児たちは、

 赤色の送迎バスに乗り込む。


「みんないるね?」


「「「はーーい!!」」」


「OKです!」


「はい、出発しまーす!」


「お願いします!さぁ、みんなも!」


「「「おねがいしまーす!」」」


 運転手の言葉と共に、エンジンがかかる。

 バスに向かって園長が、園児たちに手を振っていた。


「見て!園長先生がいる!」

「ばいばーい!」

「またねー!」


 子供たちの声が、車内に響いた。

 









 幼稚園から離れたバスの車内で、

 疲れ果てた園児たちは、椅子の上で眠ってしまった。




 ココは一人で窓の外を眺める。

 

(みんな寝ちゃった……)


 バスの心地よい揺れが、眠気を誘う。


(ぼくも寝てようかな……)


 カーテンを閉め、窓に頭を預けて眠ろうとした時――。


「ねぇ、ココくん」

「……んー?」


 隣に座っていた園児に声をかけられた。

 ぼんやりとした頭のまま、声の方に意識を向ける。


「だ、だれぇ?」


「ボクだよ」


「え……?」


 ぼやけた視界の先にいたのは、

 紫髪のおかっぱ頭の男の子。


「トゥトゥくん……」

「話があるんだけど、いい?」

「い、いいよ」

「あのね……」


 静まりかえった車内。

 真剣な表情のトゥトゥが、話を切り出す――。

 



 




 


 







 


 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

次回は何が起こるのでしょう……?


そろそろひらがなに慣れてきたころでしょうか。

まだまだ子供たちの話は続きます!よろしくお願いいたします!

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― 新着の感想 ―
全て拝見しました。 地の文とセリフのバランスがとても拙作と近くバランスが良く読みやすいと感じました。 ひらがなで子供たちの朗らかな会話を表現しつつ、博士の何か見えない闇などもあって大人向けの理由が…
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